HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

お見事キーチェンジ

2005年09月18日 | 音符・楽譜・テクニック
初等教育科の大学2年生・キノッチさんは、今 幼稚園で教育実習の真っ最中です。
幼稚園では ことあるごとに「歌」で課題が進んでいくので、その伴奏が かなりの重荷のようです。
おやつの歌、給食の歌、おはようの歌、さよならの歌、おかたづけの歌 
etc,etc・・・
「『線路は続くよ』も弾かなきゃいけないんだけど、もらった楽譜の伴奏ヘンだったから・・・」
とキノッチさんが取り出したのは、以前に買った簡単なピアノ曲集です。
初心者用の楽譜なので ハ長調で書かれています。
「この音じゃ高すぎると思って、これくらいがいいかな、と・・・」
と言って、キノッチさんはヘ長調で弾き始めました。
うん、これくらいならちょうどいいね。
「それで、伴奏はこんなで・・・」
彼女は遠慮がちに、和音でリズムを刻みながら伴奏をつけて弾き始めました。
ちゃんと合ってるよ!すごいね!
「合ってる?いいの、これで?!(^o^)」
合ってる合ってる。F→B♭→・・・
楽譜にもCとかFとかのコードネームは小さく書いてあるけど、彼女はそれを移調したわけではなく、自分の感覚で 似合うと思われるコードをつけて弾いてるのです。
しかも 子どもの声域にちょうどいいキーを選んで、正しい和音をつけて、軽快なリズムを使って・・・
はっきりいって、今まで私の見てきた限り、実際の先生でも こんなにセンス良く弾ける人はほとんどいないと思います。 
それに、彼女は大学入学のちょっと前にピアノ始めたばっかりなんですよ!
その事を彼女に告げると、
「でもちょっと単調・・・ FとB♭とCしか使ってない・・・」
彼女はそのことまで気付いているのだ。
そこで、本人のピアノ経験だけでは思いつかないであろう スケール外のコードとか代理コード、G7とかA7とかDmとか・・・をスパイス的に使うことを教えてあげた次第です。
キノッチ、キミのピアノは 幼稚園の先生にはもったいない。
ぜひ、ピアノをもっともっと極めてもらいたい。ヘ(^O^ )