HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

バロック曲のパターン性

2016年03月22日 | レッスン日記(小中高生)
K子さん(大人):
バロック名曲集より 第2曲目のメヌエットをレッスンしました。
バロック曲の独特なタッチやアーティキュレーションに大分慣れてきた感じがします。
曲の中に「p(ピアノ)」や「f(フォルテ)」の印がついていますが、どうしても音が遠慮がちになってしまうので、思い切ってしっかり音を出すようにとはげましながら(?)弾きました。
強弱をつける際に、ただ「フォルテだから強く」「ピアノと書いてあるから弱く」と思って弾くと、フォルテの音は乱暴な騒音風に、ピアノの音は芯のない スカみたいな音になってしまいます。
音の強弱、というより イメージを持って弾くと、音色はとても美しくなります。
たとえば、今弾いている曲は「メヌエット」、宮廷などでの優雅な舞曲です。
「ピアノ」のところは、可憐な女性が一人で踊っているところ。
「フォルテ」になって、何人もの人が踊りに加わり、一緒に踊っているところ。
・・・こんなイメージで、「シンプル」「ボリューム」などのビジュアルを思い浮かべて弾くと、ピアノの音色も驚くほど表情豊かに聞こえてきます。
また、こういった曲には フレーズ単位くらいでできた「モチーフ」があり、それが復唱されたり、高さを変えて現れたりと、奥行きのある構成になっていて、面白いものです。
ちょうど、建物の壁面や室内の壁に タイル貼りで図案を描き出しているような。
じっと見ていると、「ベージュのタイル3枚の次にはブルーが2枚並ぶパターンなんだな」とか、もう少し凝った並べの図案が、規則的に配置されているとか。
バロック曲も、それとよく似た「パターン性」を持っているので、「このメロディーが2回ずつ並んでいる」とか「このフレーズとこのフレーズが2つセットになって、一つの大きなフレーズを作っている」とか、そういう「規則性」みたいなものを発見するのも、大人っぽい楽しみです。
K子さんに「ほら、これとこれが同じモチーフ」とか「このフレーズとこのフレーズが呼応してセットになってます」とか示してあげたら、
「あら、ほんとですね!そんなこと、全然考えていませんでした。おもしろいですね」と喜んでくれました。

バロック曲、極めればどんどんおもしろいパズルや謎かけが浮き出てきます。
K子さん、お楽しみに・・・

楽譜をダウンロードすることについて・続き

2016年03月22日 | 音楽のツボ
昨日の続きです。
お手軽なダウンロード楽譜にはご用心、というところでした。

弾いて安心な楽譜を手に入れるために、私がおすすめする方法は 次の通りです。

1.現行で手に入る楽譜は なるべく購入するようにする。
  日本で出版されていなくても、原典版とか英語版とか、海外のペーパーバック版などがある場合がある。
  ペーパーバックは、安くて場所をとらず、お買い得です。
2.どうしても手に入らない(絶版だったり、そもそも発行されてなかったり)楽譜の場合、クラシックの楽譜だと無料のPDF版がアップロードされてたりするのでそれをダウンロードする。
  クラシック曲は、作者が没後100年とか過ぎて著作権も切れているので、気楽にアップロードされている。
  これはオリジナル楽譜なので安心。

有名曲やオーケストラ曲などのピアノバージョンアレンジ楽譜がほしいときは、次の方法で。

3.楽譜店に行って実物を確かめ、納得いくものを買う。
  (出版されてる時点で、一応音楽的におかしなものはほとんどない。それでも音楽雑誌など 一時的な流通のものでは、へんちょこな楽譜があったりする)
4.ダウンロードするときは、大手の信頼できる楽譜ダウンロードサイトで、ちゃんとした専門家が編曲したものを『有料で』購入する。

アレンジ譜の場合は 販売されている楽譜やアップロードされている有料楽譜でも、出来の良いのと悪いのが入り混じっていて選ぶのは至難の業です。
できれば先生に選んでいただいた方がいいかと思います。
まあ、これでヘンな楽譜をゲットしてしまう危険はかなり減るかと思いますが、ネット上のトラブルなど、危険はいっぱいなので、その点は自己責任で・・・

楽譜についての話題はまだまだあります。
続きは、またまた明日・・・

To be continued...