HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

いちばん高い音の「メリーさん」

2016年03月03日 | レッスン日記(小中高生)
Cちゃん(4歳):
レッスン室に入って「アレ?」と気がついた。
保育園のリュックをしょってきたけど、ピアノバッグを持ってくるのを忘れていました。
保育園の荷物や、ピアノのバッグや、全部もれなく持ってくるのは本当に大変だと思います。
とりあえず、テキストがないので 歌をたくさん弾いて丸をつけてもらうことはできないけど、代わりに他のことがいくらでもできるから大丈夫。

「じゃ、リズムカード遊びをやろう」
先生は リズム音符の書いてあるカードをたくさん取り出しました。

8分音符、4分音符、2分音符、4分休符が それぞれ書いてあるカードです。
これまで、先生の言うリズムを真似してカスタネットでたたくことはやっていたCちゃんですが、そのリズムを音符から読みとってたたく、というのはやったことがありません。
先生がテーブルに、各種のリズムカードを取り混ぜて並べます。
「このリズムを、こっちがわから順番に見てたたいてみてね。お口でリズムを言いながらね」と指示してみると・・・
Cちゃんはいっしょうけんめいにリズムカードを見ながら、
「タン、ウン、タタ、ウン、タタ、タタ、ターアン」と 正しくリズムを読み取ってカスタネットをたたいています。
もう、こんなことができるようになった!

そこからはCちゃんの好きな「カード並べゲーム」と称して、Cちゃん・先生・交代にカードを並べ、もう一人がそれを見てリズムをたたく、という「遊び」を繰り返しました。
リズム遊びおもしろかったけど、ピアノも弾いてもらいたいので、Cちゃんの得意な「メリーさんのひつじ」を、先週と同じようにいろんな場所で弾こう、ということにしました。
ピアノの一番低い場所での「ミーレドレミミミ」を見つけて、そのポジションで「メリーさんのひつじ」を弾いたあと、次々と高いポジションに移動して、だんだん明るい音になっていく「メリーさんのひつじ」を楽しみます。
一番上の方までいって・・・もう「ミーレドレミミミ」を弾ける鍵盤がないよ?!と思いきや、Cちゃんはいいました。
「ここにもあるよ、『ミーレドレミミミ』」そして、一番高いエリアの「ラーソファソラララ」を弾いたのです。
そうだね。そこにも「メリーさん」があった!そこで弾けば、ちゃんと最後まで弾く鍵盤があるよね。

ラーソファソラララ ソソソ ラドド
ラーソファソラララ ソソラソファー

Kちゃんはヘ長調で、ピアノの一番右橋の「ド」の音まで使って、うーんと高い音の「メリーさんのひつじ」を弾いたのでした!

「お別れ」・意外と簡単だからね

2016年03月03日 | ブルクミュラー
Mちゃん(小5):
先週期待した通り、難しいと思っていた「カノン」が 一発合格になりました。
しばらく曲集をやっていたので、そろそろブルクミュラーにもどらなきゃね、ということで、この前の続きはどこからだっけ?とページを開いてみたら
「お別れ」・・・
ガーン・・・いきなり「お別れ」だよ。暗い・・・
まあしょうがない。
とりあえず、先生が弾いて、聴かせてあげました。

冒頭は、いきなり感情の爆発。ドラマなんかでよく見かけるパターンですね。
いきなりクライマックスがくるっていう。
それから徐々に、状況説明みたいなのがあって、お別れの悲しみがひしひしと伝わってきて・・・
「真ん中の部分は明るいね。ここはどういうところなのかな?」
先生が問題を投げかけてみると、Mちゃんは言いました。
「仲がよかった頃・・・?」
そうだね。仲良くしてた大事な人と、今は別れることになったけど、楽しかった色々なことを思い出してるところかな。
だけど現実には、お別れに直面してる。また悲しいメロディーが戻ってくるね。
そういうドラマが表現される曲なんだけど、テクニックとしては「三連符」の練習だね。

小学校最終学年が間近となり、 勉強の方もけっこう大変になってきてるMちゃんなので、新しい課題が「難しい」と思って負担にならないように、宿題にする前に少し予備練習をやってみました。
まず、三連符の3つの音のまとまりを1回のモーションで弾くとして、音を3つずつ区切りながら、手首を使って まとまりごとに弾いていきます。
次の三連符を弾くまでに間が空いてもかまいません。
慣れたら、ここで初めて、楽譜に書いてあるリズム通りに弾きます。間も空かないように。
この練習をやってみると、Mちゃんはすぐにきれいな三連符が弾けるようになりました。

「じゃ、一人でやってきてね。この曲、2ページもあって長いみたいだけど、実は最後の部分は、最初のメロディーが再現されただけ。だから、けっこうお得な曲だよ」
先生はダメ押しで、「簡単に弾けちゃうからねオーラ」を送っておきました。
「難しそう!」「分量多そう!」と思って弾くのと、「ほんとは簡単」と思って弾くのでは、気持ちの負担が全然ちがうのでね。
Mちゃん、来週、どこまで一人でやってこれるかな。

Hちゃんと うれしいひなまつり♪

2016年03月03日 | レッスン日記(小中高生)
Hちゃん(小2):
ずっとやってきた「うたえる!ひける!ピアノ曲集(2)」が、いよいよ最後の1曲となりました。
この曲集の中では、比較的やさしく弾けるアレンジで 本の前半に出ている「うれしいひなまつり」。
「この歌は3月に弾くのに残しておく」と言って、最後まで取っておいたのでした。
先週「エーデルワイス」が1発でクリアとなり、いよいよ今日は、3月の最初のレッスン日。
最後まで残しておいた「うれしいひなまつり」を弾く日です。
おまけに、今日は3月3日。
まさに「ひなまつり」の日なのです。

この歌をレッスンするのは今日が初めてなんですが、もうしっかりとピアノの力がついたHちゃんなので 一発合格もアリと見ています。
楽譜を開いたHちゃんは
「何回まで間違えて合格?」と聞きました。
自分でも合格を充分意識してるようです。
「3回」先生は言いました。「きっとそれ以内で弾けると思う。」
「えっ、3回!」急に緊張し出したHちゃん。
「ほら、ここに言葉(歌詞)が書いてあるでしょ。4番まである。先生歌うから、Hちゃんが弾いてね」
「え~、4番まで弾いて3回~?」
「大丈夫だよ。そんなにまちがえないって。4番弾くころには、上手になって間違えなくなってるし」
「あっ、そうか」
なんかムリヤリな納得のさせ方だけど、Hちゃんはそれで安心したらしいからOKなんです。
「これ、サトウハチローって人がつくったんだね。この名前、知ってるよ」
とHちゃんが言いました。
そうか。「うれしいひなまつり」は サトウハチローさんの作詞なのか・・・
そう思って歌詞をながめると、文学の薫り高い 雅さえ感じさせる歌詞なのでした。

いよいよ、慎重にHちゃんが弾き始めました。
先生はHちゃんのピアノに合わせて歌います。
1番、2番、3番、4番。
いい歌です。
しみじみ日本の美しさを感じる、優雅でちょっと哀しいひなまつりの歌。
Hちゃんのピアノも、2番3番と回数を数える度に安定して美しくなってくる。
すっかりひなまつりの風雅を味わうことができた、Hちゃんとの共演でした。

4番まできれいに弾きとおし、合格の「たいへんよくできました」シールを貼ってもらったHちゃん。
「今日はおひな祭りパーティーするの?」と聞くと
「お寿司食べるよ。おひなさま飾って、それからその上に、私の好きな ボロ!」と言うので 大笑いしてしまった。
聞くと「ボロ」というのは、Hちゃんが小さい時から手放せずにずーっと、就寝時の「ねんねセレモニー」に使っているボロギレ(ママの服?)のことらしい。
それ聞いて ますます大爆笑しちゃったんだけど、「だってそれ使うと、ホントによく眠れるんだもーん!」と霊験あらたかな「ボロ」のようでした。
Hちゃん、今日のひなまつり、楽しそうだね。
おうちに帰っても、ひなまつりの歌、みんなに弾いてあげてくれたらいいな。

あわてんぼうのおつかい、おもしろいよ

2016年03月03日 | レッスン日記(小中高生)
Aちゃん(小2):
バーナム「グループ1」のしめくくり、12番がしっかり弾けて、グループ2へと進み、新しいページを見て最初の課題をやってみます。
へ御記号の下の加線からト音記号の上の加線まで、4オクターブの音域にわたる音符も的確に読み、まちがいなく鍵盤をとらえて、しっかりしたタッチで弾くことができるAちゃん、年齢の割に しっかりした理解力と演奏力があると感じます。
ところが不思議なことに、バーナムの後 子どもたちが好きな歌がたくさん載っている曲集に移ると、その実力がいまいち発揮できてない感じがする・・・

タイトルも歌詞もなく、ただただ音符を読んで弾くだけの「バーナム」に引き換え、曲集は きれいなイラストもたくさん載っているし、知っている歌がたくさんだし、みんな大好きなはず。
それなのにAちゃんは、曲集の方を「むずかしい」と言って気おくれしてしまう傾向があるみたいなんです。
これは最近、気が付いたことなんですが・・・

今日の宿題は「あわてんぼうのおつかい」という、学校や学年によってはみんなが知っていて大好きな歌なんですが、Aちゃんはたまたま、この歌を知りませんでした。
すると「知らない歌だとわからない」といって、とまどっている感じです。
おもしろいイラストも描いてあるし、シンプルなわかりやすいメロディーなのに、「しらない」というだけで怖気づいてしまうんでしょうか。
そこで「1番から3番まで歌詞が書いてあるよね。それを見て歌ってみよう」と言って、先生がメロディーと伴奏を弾き、一緒に歌ってみました。
とてもコミカルな内容の歌なので、歌いながらAちゃんは大笑いしています。
歌い終わって、「じゃ音符みながらメロディーを弾いてみようね」と言うと、今度はジッと楽譜を読み、指番号も確認してがんばって弾いています。
次のHちゃんが来ると、「見て!この歌、おもしろいんだよ。あわてんぼうが用事もきかずに飛び出して、つぎはお金を持たずに八百屋に行って、つぎは野菜を買ってお金も払ったのに、それを持たずに帰っちゃったんだよ」と、自分のテキストをHちゃんに見せて、どんなにおもしろい歌かを説明しています。

初めから「練習曲」と認識しているバーナムなら、知らない曲でも積極的に取り組み、かつしっかり弾けて、その上バーナムが大好きなAちゃん。
それなのに、きれいなイラストがついて楽しい歌がたくさん収録されている「曲集」となると「知らない歌だからむずかしい」と消極的になってしまう。
Aちゃんは8歳。
8歳なりに解釈している「ピアノレッスン」のイメージなのかなあ。
練習曲は、音符を読んで弾くもの。
曲集は、楽音符を読まなくてもすぐに弾けて、楽しむもの。
そんな風に理解してるのかもしれない。

なんか、小さい生徒たちの法則というか考え方みたいなものに触れた気がして、興味深く思いました。
Aちゃん・・・
バーナムでも、歌の本でも、楽譜を見れば弾けるのは同じなんだよ。
知らない歌でも、楽譜を読んだら「知ってる曲」になるんだから安心してね。
・・・と言ってあげたいけど。
彼女が、そのことを身をもって納得するのには 何歳ぐらいまで待てばいいのかな。