Kさん(メンズ):
「サー・デューク」の弾き語りを練習中です。
発表会は12月の初めなので、練習期間はあと2ケ月です。
今日は最初から最後まで、通して弾いてみました。
もう、楽譜や歌詞は全部入っているので安心です。
苦労してるエンディングのピアノソロも、がんばって大体弾けるようになったんですが、途中一部分だけ、どうしても困難な部分があり、スラスラと弾けません。
「サー・デューク」はピアノで弾くための曲じゃないので、初心者の人が両手ユニゾンで弾くのは、確かに難しいです。
練習曲として弾くんだったら、片手でいいや、ってことにしておくんですが、今回は発表会での演奏なので、出来ることなら両手でかっこよく弾いてもらいたい。片手と両手ユニゾンでは、迫力がまるで違ってきますから。
どうしたらいいかな…
Kさんに代わってピアノの前に座ったヒバリは、いくつか試し弾きしてみました。
「よしっ、こうしよう」
そして弾いたフレーズ。
「どう?バレてます?」
そこには「ある仕掛け」…というか、「抜け道」がほどこしてあってね。言わなきゃわからないレベルですが。
「バレてない…というか、どう違うんですか?」
「バレてないならいいや。ココでズルをしよう。そうだ、ついでにココもこうして」
と、もう一度弾いてみます。
「今のは2つズルしたけど、さっきの1ズルと、今の2ズルと、比べてみてどうですか?」
「バレないです。っていうか、他の人にもバレませんか?」
「絶対バレません!」
ヒバリは自信を込めて言いました。
本番演奏では、楽譜にこだわってタドタド弾くより、多少アレンジしても(そうだ、ズルじゃなくアレンジって言えばよかったんだ)、勢いよく堂々と弾く方がずっといいです。
変えた部分はそれなりに練習が必要ですが、それでも元の楽譜よりは大分弾きやすくなるはずです。
ってことで、Kさんの苦手だった部分には、いくつかのズル、というか抜け道、というかアレンジ、というか…を採用することにしました。
何ズルしたか、そしてそれはどこなのか。
それは演奏者Kさんと、指導者ヒバリ先生だけが知っている…
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