三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

助成金について考えたり。

2019年10月21日 | つれづれ
あいちトリエンナーレの件で
芸術と助成金をめぐる議論がにわかに起こってきて
義太夫関連においては現在進行形で
助成金のお世話になっている身としては
いろいろ考えたりもします。

でも結局、今起きている問題というのは
すでに橋下知事が文楽の補助金を廃止した時に起こっていたし
構造としては同じじゃないかと思うのです。
あの時、もっと議論が深まっていれば、
今また違った状況があったかもしれない。
結局は多くの人の共感は得られなかったということで
芸術文化は少数の愛好者だけのものとして扱われているのが現実。

芸術に税金を投入する必要などない、
やりたいなら自腹でやればいい、
経済的に自立できないものはつまりニーズがないのだから
自然淘汰されて消滅しても仕方がない、
そういう言葉に毅然として反論できる論拠を私は持っていない。
そういう言葉にも一理も二理もあるなと思ってしまう。
でも、完全に同意かといえば、そうでもない。

文化の多様性は社会を豊かにする、それは間違いない。
多くの人がおもしろいと思うものも
伝統芸能も前衛芸術も
娯楽作品も社会批評的なメッセージをもったものも
色々あるべきだし、それが健全な社会でしょう。
商業的に成功するものばかりになったとしたら
それは”文化的貧困”だという言葉には深く同意します。

どんな公的支援の在り方がベターなのか、ということは
うまくイメージができない難しい問題だけれど、
世の中に余裕がなくなってきている今だからこそ
文化、芸術、芸能、そういうものが必要なんじゃないかとは思う。
そういうものを通して考えるという行為が
大げさにいえば世界を救うのかもしれない。


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 ►演奏予定 
 10月27日(日) 西成にぎわいまつり
 11月3日(日) うめだ芸術文化サロン「和の音色~津軽三味線と箏~」
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