三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

『音楽の危機』『語りきれないこと』。

2022年02月25日 | 読書
まさかそんなことが現実に起きるなんて、
と思うようなことが次々起こる、
世界はどんどんおかしくなっていってるようで。
それでも、自分の周りは一見なんの変化もなく
日常が続いていることに心がザワザワしたりする。

 
先日読み終えたばかりの
『音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日』の中で、
終わりも起伏もないミニマル系ミュージックが
快適で変化のない「今」がずっと続いていく
「終わりの先送り」の時代を表象している、というあたりに
何か薄ら寒いものを感じた。
それは同じことの繰返しのようで
少しずつ変化していて気がつくと違うものになっている、
でも、それもまた受けいれて繰り返されていく。

上澄みの快適さに揺蕩いながら
本当はその底にある不安定さや濁り、澱みを
感じていながら見ないふりをして過ごすようなイメージ。

 
そして、その快適な日常は
天災、あるいは人災で、突然壊れることもある。
『語りきれないこと』の第2章では
都市の脆弱さ、異様さについて言及されている。
それは遠野で菊池さんが話してたことと全く一緒。
ずっと漠然とした不安や、何かを変えた方がいいはずだという思いを
抱えながら、でもやはり、他の多くの事や人と同じように動けずにいる。

戦争は今までも世界のあちこちで続いているのだし
急にナイーブになったところでどうなのかとも思うけれど。
ちょうど読んでいた本と重ねて考えられたりして
気持ちが揺らいでいた。
こんな時、おい岩さん(@oiwate)なら…と思ったら
ちゃんとツイートされてて、やさしい言葉がまた沁みた。
もうすぐ3月がくる。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 2月27日(日) 女流義太夫演奏会 瑠璃の会@国立文楽劇場小ホール
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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