先日、何気なく卒業証書をみたら、「bachelor of philosophy」と書いてあった。
ボクは文学部を卒業したのであるが、
卒業証書は英語では日本で言う文学士を
「bachelor of philosophy(直訳すれば哲学士)」と書くようである。
卒業当時はなるほどと思っていたに違いない。
何故なら文学とは、人生哲学を探求する学問だと言うことは知っていたからだ。
十年ほど前、血液ガン、つまり白血病 多発性骨髄腫で半年ほど入院していた。
大学病院で、担当医師はインターンのお医者様。
大学教授に病気の状況を逐一報告して、治療に当たる。
医学生は、卒業まで6年かかる。
国家試験を通過して、初めて医師の資格を得るが、
その後研修期間が二年ある。
さて、入院の半年の間に、医学部の学生が、
インターン(研修医)に連れられて病室に来ることがある。
学生の実習である。
聴診器で診察をさせて欲しいと頼まれることがある。
胸に聴診器を当てて、心臓の音を聞くのか、
血液が流れる音を聞くのか、
おなかの中でガスが移動する音を聞くのか、
何を聞くのか分からないが、
それで、正常な心音や血流、正常なお腹の音などを
知るのかもしれない。
そこでこんな時、ボクは質問をすることにしていた。
1) どうして医者に成ると決めたのですか?
2) 医学部とはどんな学問ですか?
驚いたことに、
1) の回答に、親が医者だからと言う回答が意外に多いことであった。
他には収入が多いから、人助けのためetc.であったが。
2) については、以外にも正しく回答できる人が少なかった。
大学に入学する時に、何学部へはいってなになにの勉強したい、
と目標を定めて入学をしている人が少ないのだろうか。
ボクは人生如何に生きるべきかを学ぶために文学部へ入った。
名文を書く、よい文学書を読むためではないのだ。
シェエクスピアやエドガー・アラン・ポーを読むためではないのだ。
だからPhilosophy(哲学)を勉強した士(ひと)としての
卒業証書なのだ。
それなのに医学部へ何を学びたくて入ってきたのか、
答えられないとはなさけないと思った。
それでいつもこう言っていた。
「いくらなんでも、卒業するまでには答えられるようにしておいてくださいよ」と。
でも、さすが医師免許を獲った人は違う。
インターンであれ医学とは何であるか、明確に答えたし、
治療に当たっても、絶えず工夫していたように思う。
実は医学部は、人の病気を治療し、治療方法と予防方法を探究する学問である。
医者は病気を治療するだけでなく、予防方法もしなければ医者ではない。
だから前々回「A型」で書いたが、
夫婦二人の家庭で一方がインフルエンザに罹ったら、
他方に移らないようにするにはどうしたら良いか、
答えられないようでは医者の務めが出来ない。
せめて、部屋の中は湿度を上げ、温度を上げて菌が繁殖するのを防ぐようにしてください。
これくらいは言って欲しいものである。
ボクは文学部を卒業したのであるが、
卒業証書は英語では日本で言う文学士を
「bachelor of philosophy(直訳すれば哲学士)」と書くようである。
卒業当時はなるほどと思っていたに違いない。
何故なら文学とは、人生哲学を探求する学問だと言うことは知っていたからだ。
十年ほど前、血液ガン、つまり白血病 多発性骨髄腫で半年ほど入院していた。
大学病院で、担当医師はインターンのお医者様。
大学教授に病気の状況を逐一報告して、治療に当たる。
医学生は、卒業まで6年かかる。
国家試験を通過して、初めて医師の資格を得るが、
その後研修期間が二年ある。
さて、入院の半年の間に、医学部の学生が、
インターン(研修医)に連れられて病室に来ることがある。
学生の実習である。
聴診器で診察をさせて欲しいと頼まれることがある。
胸に聴診器を当てて、心臓の音を聞くのか、
血液が流れる音を聞くのか、
おなかの中でガスが移動する音を聞くのか、
何を聞くのか分からないが、
それで、正常な心音や血流、正常なお腹の音などを
知るのかもしれない。
そこでこんな時、ボクは質問をすることにしていた。
1) どうして医者に成ると決めたのですか?
2) 医学部とはどんな学問ですか?
驚いたことに、
1) の回答に、親が医者だからと言う回答が意外に多いことであった。
他には収入が多いから、人助けのためetc.であったが。
2) については、以外にも正しく回答できる人が少なかった。
大学に入学する時に、何学部へはいってなになにの勉強したい、
と目標を定めて入学をしている人が少ないのだろうか。
ボクは人生如何に生きるべきかを学ぶために文学部へ入った。
名文を書く、よい文学書を読むためではないのだ。
シェエクスピアやエドガー・アラン・ポーを読むためではないのだ。
だからPhilosophy(哲学)を勉強した士(ひと)としての
卒業証書なのだ。
それなのに医学部へ何を学びたくて入ってきたのか、
答えられないとはなさけないと思った。
それでいつもこう言っていた。
「いくらなんでも、卒業するまでには答えられるようにしておいてくださいよ」と。
でも、さすが医師免許を獲った人は違う。
インターンであれ医学とは何であるか、明確に答えたし、
治療に当たっても、絶えず工夫していたように思う。
実は医学部は、人の病気を治療し、治療方法と予防方法を探究する学問である。
医者は病気を治療するだけでなく、予防方法もしなければ医者ではない。
だから前々回「A型」で書いたが、
夫婦二人の家庭で一方がインフルエンザに罹ったら、
他方に移らないようにするにはどうしたら良いか、
答えられないようでは医者の務めが出来ない。
せめて、部屋の中は湿度を上げ、温度を上げて菌が繁殖するのを防ぐようにしてください。
これくらいは言って欲しいものである。