次期アメリカ大統領のドナルドトランプ氏が話題になっている。
「アメリカを以前のように偉大な国に!」
が基本だ。
その少し前に、イギリスがユーロ圏から離脱した。
ユーロ圏にいると他国民が豊かな国へ自由自在に移動できる自由さが、
仇となって、中近東の難民がユーロ圏へなだれ込んでいる。
イギリスへなだれ込んだ飢餓に苦しむ難民は、
とにかく毎日が命の危険が無く平和で、
食べるものさえ手に入れば良いと、
給料が安くても、収入が得られて毎日が過ごせれば良いと、
ただそれだけが目標で職に有り付こうとする。
経営者は、給料が安ければ安いほど儲けが出るから、
当然、安い人を雇用する。
一方で英国人は、それなりの生活を維持しようとするから、
出来るだけ給料の高い職業を選ぼうとする。
文字より数字の方がこの際理解しやすい。
例えばの話であるが、
難民は食って生き延びるだけの給料だから、一日千円で足りる。
もともと住んでいる英国民は、家賃、共益費や教養費、
電気水道など光熱費、それなりの交際費も必要になるから、
すくなくとも、一日八千円は必要になる。
当然、英国民の職が難民に脅かされるので、
それではユーロ圏を自由に動けないように、
英国が独立して移民の流入を拒否すればよいと、
国民投票でユーロを離脱してしまった。
自分の生活が脅かされてまで、他人に寄付をする人はいない。
「イギリス人が生活しやすいイギリスを作ろう」が基本だ。
これだけ見れば、至極 当然の成り行きであるが、
イギリスで始まって、アメリカへ飛び火した。
「アメリカのためのアメリカ」だ。
他の国なんてどうでもよろしい、と言う。
自分の国が良くなるのなら、
メキシコ人が入ってこれないように壁を作ってしまう、と言う。
フィリッピンのドゥテルテ大統領も同じように思える。
麻薬の常用者は、全て死刑にしてしまう。
時間をかけて、税金を使って更生させることなんか考えない。
良民の税金が無駄になるからだ。
はたまた、ヨーロッパでは来年次々と大統領選挙がある。
同じ流れの大統領が誕生する可能性があると懸念される。
ここでちょっと考えてもらいたい。
一国の大統領や首相はアメリカのトランプ氏でなくとも、
一国の代表なら、誰でも自分の国を大優先したいと願っている。
例えば東京都の小池知事だ。
都民ファーストと言っているが、言っていることはトランプ氏と同じだ。
ただ声を張り上げて言うのと言わないの差が有るだけのように思える。
誰でも自分が可愛いい。自分の国が可愛いい。
その次に隣の人へと、隣の国へと、手が回って行く。
食べるのに苦労している人たちに手を差し伸べることになるのだ。
何も特別変わったことでは無い。
人が考えて口に出さないことを、口に出してやって居るだけの事である。
現実には、手痛い目にあってから初めて気がつくことが多いに違いない
暮れに来て、一年を振り返り、TVでああだこうだと話しているのを聞いて、
黙って聞いているだけでなく、もう少し先に考えを進めれば、
よく解るような気がする。
この一年退屈なことなど書きましたが、
お付き合いいただきました皆様に感謝いたします。
ありがとうございました。
(夕陽の富士山)