今朝、散歩に出ると、
公園の少年野球の掛け声が聞こえてきた。
「GO TO トラベル」も発せられて、
都民は何処にも行けないが、
少年野球の練習は今日から活発だ。
公園の一角、金網付きの広場で、
大声を張り上げ、てきぱきと動きながら練習する様子は、
見て居ても気持ち良い。
大人がノックし、子供たちが拾い返球する。
しばらく立ち止まって見て居たら、
返球のボールが高めで、大人が手を延ばしてやっと届く位置、
残念ながら、ボールはミットに当たって跳ね上がり、
ボクが見ている眼の前の金網を越えてしまった。
大人の補給ミス? 子供の返球ミス?
どちらでも良いが目の前を通り越して、
公園の柵の中へ入ってしまった。
植え込みの中に止まったボールを拾って投げ返そうと思ったが、
あいにく、あと十センチほど手が届かない。
やむなく柵の中へ入って取りだしたが、
何分年寄りのボクのこと、動作が遅くて、
ボールを取り上げた時には、
返球ミスをした少年が走り寄ってきた。
彼のミットの中へボールを置くと、
「ありがとうございます」
と帽子を脱いで一礼しボールを受け取った。
その動作がいかにも鄭重で、
本当に「ありがとう」という意思が、
ボクに伝わったので、
「とっても良いあいさつだよ。この気持ちを忘れないでね。」
と余計なことだが彼に伝えた。
「ハイ!」とはきはきとした態度で、
答えて戻って行ったが、
この物腰や挨拶は、野球のコーチやご両親が教えたものであろう、
すがすがしい気持ちでボクは散歩を終えた。
イギリス人で、表題のサー・チャールズ・チャップリン、
(チャップリン/Webから)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/60/9547344b45ba833d85d53fd725639cbd.jpg)
サー・ウィンストン・チャーチル、
(チャーチル/Webから)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/64/0a9f4db66f42339d5873e59fd5fe11d0.jpg)
サー・ジェイムス・ポール・マッカートニーなどに、
(マッカートニー/Webから)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/06/f6df79b8f916ea47b4bd510379ec8f35.jpg)
どうして呼称に「サー」が付いて居るのだろう ?
本来の「ミスター」で良いのに・・・・。
チャップリンは映像の喜劇俳優として、
チャーチルは有能な政治家として、
ポールマッカ―トニーは音楽家として、
一級の活躍をしたから、
イギリス国家から栄誉賞号「サー」の
勲位を与えられた人だからだ。
もともとは「ナイト/騎士」に与えらえた称号であるが、
その騎士たちは、勇敢で優しく、
気品があり礼儀正しい人達であり、
次の世では彼らを
「gentleman(ジェントルマン)/紳士」と言った。
つまり現代では紳士のことをさし、
紳士に対しては「サー」を付けて呼ぶ。
だから、米英国では、目上の人などには、
「サー」の呼称を使う。
戦争映画の中で、上官に向かって、
「アイアイサー」と、
会社の上司や学校の先生には、
「イエス・サー」と、
おんな先生には「イエス・マム」と答える。
「少年よ大志を抱け!」で有名な、
札幌農学校のクラーク博士が、
校則を作るのに四苦八苦して居る先生方を見て、
「紳士たれ」で十分ですと言った。
上にも述べたが、「紳士」の要件は、
勇敢で優しく、気品があり礼儀正しい人であるが、
具体的には、
1.挨拶が出来る
2.拍手が出来る
3.いつも笑顔を
4.気品ある服装
5.物静かである
この五つであるという。
そんな訳でボクなんか一度で良いから、
「サー」と言われたいと・・・・・。
話が反れてしまった、
野球で場外に飛び出したボールを拾って貰って、
「ありがとうございました。」は誰でも言える言葉ではあるが、
この少年のように本当にあり難かったと言う気持ちが、
態度、物腰に表れている人は少ない。
この少年、大きくなってもこの気持ちを忘れないようにすれば、
いつの日か「サー」と呼ばれる人物になれると、
いや、そうなって欲しいとボクは願っている。
話はさらにそれるが、
「サー」と呼ばれたいと思って居るボクに、
そのチャンスがあった。
それはブリティッシュ・エアウェイズの飛行機の中で、
(Webから)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/f6/337d6237105cc2190a91d150ea2b9aa3.jpg)
キャビンアテンダントが紅茶を配ったので、
「ミルク&シュガー・プリーズ」と言ったら、
「イエス・サー」と答えが返ってきた、
野球少年の「ありがとうございます」と同じ温度の返事だった。
他愛のないない話であるが、ボクはこれで大満足した。
(お後が宜しいようで・・・・)