(草加せんべい)
草加といえば、ボクの頭に浮かぶのは草加せんべいと
駄洒落の「そうか(草加)越谷・千住の先」しか思い浮かばない。
旧日光街道を歩くと電柱に「せんべい元祖」の看板が目に付く。
芭蕉とは縁もないが、草加せんべいを避けては通れない。
前回の続きで、氷川神社の隣の草加小学校を過ぎると、
およそ50m右側に「おせん茶屋」跡がある。
旧日光街道に面し、ちょっとした休憩所であり、奥にお手洗いがある。
普通、公衆トイレは暗くて汚れたイメージがあるが、
このお手洗いは公衆トイレの暗いイメージは無く、
明るくすこぶる清潔であった。入り口の暖簾もさわやか。
元草加町役場、鳩ヶ谷警察派出所があった場所である。
説明によれば、
(「おせん茶屋」は、旧日光街道に面し、
かっての宿場町の雰囲気を漂わせた茶室風の造りになっています。
「おせん茶屋」という名前は、
草加せんべいの伝説上の創始者といわれる「おせんさん」にちなみます。
1988年(昭和63)、建設省(現国土交通省)主催の
第三回手づくり郷土賞
「小さなふれあい広場30選」に選ばれました。)(草加市役所)
旧街道は先で県道49号線に合流するが、
その手前左側に「おせん公園」がり草加せんべい発祥の地になっている。
その草加せんべい「元祖せんべい」のお店があるので「せんべい」を購入。
一袋800円とあるが、どんなせんべいであるか現物が見えないので、
実物はドレですか?と聞くと、
ガラスの容器に入ったせんべいを見せてくれた。1枚八十円。
午後の3時をまわっていたので、早速袋から出したが、
湿度を嫌うせんべいのためか厳重に一枚づつ包装されている。
口に入れるとパリッとして醤油の味が良く合う。
草加せんべいは、
(現在、市内にあるせんべいの製作所や販売所は60軒以上に及び、
名実共に草加市を代表する名物になっています。
製造工程は機械化されつつありますが、
昔ながらの天日干しや手焼も行われています。
「草加せんべい」は円形の醤油味の固焼きで、
「草加せんべい醤油のかおり」は、
かおり風景100選(環境省)に選ばれています。)(草加市役所)とある。
また、せんべい発祥の地「おせん公園」には
草加せんべいのルーツが記載されている。
(草加せんべいのルーツはいくつかの伝説がありますが、
その代表的なものは、日光街道草加松原に旅人相手の茶屋があり、
おせんさんの作る団子が評判だったということによります。
おせんさんは、団子が売れ残ると川に捨てていましたが、
ある日それを見た武者修行の侍が「団子を捨てるとはもったいない、
その団子をつぶして天日で乾かし焼餅として売っては」と教えました。
おせんさんが早速売り出したところ大評判になり、
日光街道の名物になったと言われています。)(草加市役所)
「草加せんべい」としてのボクのイメージは、味は醤油味で同じでも、
価格は10枚買っても300円ほどと思っていたが、
十枚800円はやや高価の感触。
それにしても美味しくてあっという間に二枚平らげてしまった。
また「おせん公園」にある「せんべい発祥の地碑」の解説版によると、
(草加せんべいの本家本元を全国にPRしようと、
草加煎餅協同組合と草加地区手焼煎餅協同組合の二つのせんべい組合が、
市民から募金を募り1992年(平成4)この碑を建立しました。
左に煎餅に見立てた円形の花崗岩、
右にせんべいを焼く箸に見立てた御影石が置かれています。)(草加市役所)
なるほどやっと謎が解けた。
安価な草加煎餅は草加煎餅協同組合が機械を駆使して作った「せんべい」。
そしてボクが買った高価なせんべいは、
草加地区手焼せんべい協同組合が作った手焼の「せんべい」なのだ。
思い出してみれば、確かに味は「手焼せんべい」のほうに軍配が上がる。
ボクの一句、
・しょうゆ味 あつあつ煎餅 頬ばりて (hide-bach)
う~む どう考えても座布団はあげられないなァ!