楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

     ・日ごろ考えること
     ・日光奥州街道ひとり歩る記
     ・おくのほそ道を歩く

旅のアルバム最後にールームキーパー(カリブ海クルーズ 5)

2021年12月11日 03時28分48秒 | つれづれなるままに考えること

(タオルで作ったワンちゃん)

(ルームキーパー)
乗船のチェックインが終わるころには、お昼を過ぎている。
誰もがお腹を空かしているから、
頭に浮かぶのは「レストランは何処?」だ。

デパートの館内案内と同じものが、各所に張り出してあるが、
これもすべて英語であるが、
日本人とはいえ誰でもレストランぐらいは読める。
ただアメリカ人に比べれば見つけるのがすこし遅い程度の差しかない。

三階の船尾にあることを確かめると、
まずは自室へ直行して、
手荷物を置いて、スーツケースが到着するのを待って、
これを部屋の中に入ればOK。
それが終われば食堂へ直行できる。
万一スーツケースが届いていないときは待つしか手が無い。
しかし幸いスーツケースは程なく届いた。

(犬)
驚いたのは、持ってきた人が恐ろしいような黒人で、
見上げるばかりの大男であったことだ。
しかし、スーツケースを渡すときに出会った黒い大きな瞳は、
無邪気そのもので、にこやかに
「ハロウ!」と
手を出されたときは少々戸惑ったが、黒い大きな手は分厚く、
柔らかく包み込まれる様な安心感があった。
女性なら、きっとこの笑顔の瞳と分厚い柔らかな手のひらで、
一度に心惹かれるに違いない、と思った。

(コウモリ!?)

握手が終わるや即座に、用意したチップを渡すと
「サンキュウ」と言って引き続きペラペラと何か言ったが、
どうやら自分の名前と、
この部屋の担当である旨話したように思う。
正式な名前は覚えていないが、
ニックネームは「サム」と言うことだけは覚えた。
航海中このルームキーパー、サムとはよく顔をあわせたが、
遠くからでも愛想良く手を挙げて挨拶をした。

われわれ東洋人は、東洋人の中でも、中国、朝鮮、
フィリッピン、日本人など即座に区別がつくが、
アメリカ人、イングランド人、ドイツ人、
スペイン人、フランス人などなかなか区別がつきにくい。
白人から見れば日本人のAさん、
韓国人のBさんを判別が難しいと思われるのに、
たった一度会って握手したぐらいで、
沢山の人を覚え分けられないと思うが、
何十室と担当するであろうに、
お客商売と言いながらよく顔を覚えるものと感心した。

(タオル芸術のオクトパス/蛸)

ルームキーパーの特技としてタオル芸術の創造がある。
日本人が器用に色紙折りをするように、
湯あげタオル、お手拭タオル、顔拭きタオルを上手に折って、
猿や蝙蝠、犬等を造る。
まさかあの「サム」が作っていると思えないから、
ある時訊ねたことがある。
「あのタオルは誰が造っているの?」
するとサムは自分を指差し、
ニコニコして「ボクだ」という。

「That’s fine!」

と英語らしい英語(?)で答えたつもりだ。

(猿!?)

毎朝、室内のベッドメイクするたびに、
取り替えてくれるタオル類で創る造形物は思わぬ感激である。
しかも雲突くような黒人の大男が太い指でどんな顔して
折りたたむのか想像するだけで楽しい。

(船旅はつづく)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Potora!  NTTグループ運営!