(乙字が滝の案内)

(奥の細道【九】須賀川 2)
十念寺を出て、国道118号線にでる。
国道118号線を「乙字が滝」に向かって進むが、かなり遠い。
途中、牡丹の時期には混雑が予想される牡丹園を通り抜け、
まだ先かもうすぐか、距離としては10kmほどあろうか。
信号で(乙字が滝は左)の案内看板に沿って進むとすぐ赤い橋が見える。
橋を渡らず、手前左に駐車スペースを見つけ止まる。
すぐ横にバス停(乙字が滝)がある。
橋に向かって歩くと、橋より下流に滝があるようで、
川に入って釣りを楽しんでいる人がみえる。
赤い欄干の橋を渡ると、
「新奥の細道」として環境庁・福島県の案内看板がある。
左手に立派な駐車場とお手洗いが見える。
通路は奥に延びていて、進むと階段下にお堂が見え、
流れる河音が響いて聞こえる。
「乙字が滝」に違いない。
(乙字が滝の入り口)

芭蕉に同行した曽良の旅日記(俳諧書留)によると、
(須賀川より東二里ばかりのところに、石河の滝あると言う。
この乙字が滝を見物に出かけようとしたが、
雨で水かさが増し、川を越すことが出来ないからと、止めている。
・さみだれは滝降りうづむみかさ哉 翁
と一句書いて、滝へ案内すると言っていた等雲という人のもとへ、
お送りになった。)(現代語に筆者訳)と書いている。
ボクが10kmほどあると思ったが、曽良も二里はあると書いているから、
およそそんな距離であろう。
通路の奥の階段を下ると不動堂が見え、
これを滝見不動堂という。
玉川村教育委員会の説明板によると、
(不動明王を本尊とする、和讃には大同三年(808)弘法大使の開基と伝える。
江戸時代初期には、代々の白河藩主が参詣探勝し、
堂宇修繕費として竹木資材を寄進した。)とある。
(滝見不動堂)

この滝見不動の右手に「乙字が滝」が見える。
阿武隈川の底の岩盤に段差があって、
その段差の上を水が流れ、滝に見える。
その段差が10メートルから12メートルほどあり、
「乙」の字のように川底にできている。
玉川村教育委員会によれば、日本の滝百選入選と題して、
次のように書かれている。
(古くは竜崎滝・石河滝とも称した。川幅100メートル・
巨厳横に連なり乙字の形を成す。
川の中央を玉川村と須賀川市の境界とする。
江戸時代白河藩領の頃、遠く海より遡上した鮭、鱒、鮎が、
滝を飛び跳ねるうちに簗に落下する魚が多かった。
多い日には一日千尾を越えるほどで、
これの売買代金は漁猟者の収入になった。
また、ここでとれた初漁は白河藩主に献上することとされ、
藩役人がこの辺に番所を置き看視した。
この役人の食事、宿泊など賄は地元竜崎村が負担した。
その代りに藩に納入する雑税人夫役など免除された。)とある。
乙字が滝、滝見不動堂の案内がある。
(乙字が滝)

(乙の字に繋がる岩盤)

滝見不動堂の左手、杉木立の中に芭蕉句碑がある。
・五月雨の 瀧降うづむ みかさ哉 はせお
(芭蕉句碑)

(俳句が読めるでしょうか)

(奥の細道 石河の滝の石碑)

乙字が滝を出て、郡山に向かう。
今日予約したホテルへ17時に到着すると伝えたあったので、
予定が狂い1時間遅れて到着できるだろうと伝える。
本日の歩行距離18000歩=約11km。
・河の瀬で 鮎と遊ばん 水しぶき hide-san
奥の細道の序盤で、幸先のよい足跡を
残したわけですね。(嬉しいです)
それにしても
相良等躬、乙字が滝(石川の滝ですか)
知りませんでした。
宿ではぐっすり休んでください。
須賀川はこじんまりとした美しい静かな町ですね。
乙の字の形をした川の滝、阿武隈川です。
健脚ですね~
今回は車ですから、車を降りて11kmですから、
かなり歩いたことになります。
イグアスの滝を小さくした様にも見えましたけど。
私は土曜日に山科の元慶寺と粟田口の青蓮院へ出かけてきました。
青蓮院は確か40年ぶりだったかもしれません。
天台宗の門跡寺院で今回は写真撮影もOKで
庭も一周できたのは良かったですね。
昔は建物の一部しか公開してなかったような記憶がします。
現在の門主さんは元皇族の東伏見家の方で
今年1月に亡くなられたお父様は
香淳皇后さまの従兄弟さんでしたかな。
そんなに見学する方も多くないのでゆっくりと見学できましたよ。
三条通りを南へ入った知恩院のお隣です。
庭も広くて全てを見学したら1時間では足らないぐらいのお寺ですけど。
飛鳥のブログが終わったら掲載しますけどね。
京都は見るところが多いですね。
それにしても、川幅が100メートルもあると見応えがありそうです。
コメント欄のURLが違っているようなので、修正してもらえるとありがたいです。