年末に脳梗塞で倒れ、手術を受けた病院で過ごした母88歳の一か月。
心拍数や血圧の状態から大事を取られ、車椅子も制限されていました。
左半身がマヒしているために、寝返りをうつことさえ思うままにいかない母の生活空間は、ベッド上だけでした。
「大事は取らなくていいですから」 と私がお願いしても、 病院側としてはそうもいかないようでした。
母の生活が一変したのは、リハビリ病棟のある総合病院に転院してからです。
たった10日間で、素人の私の介助でも、車いすからベッドに移ることができるようになっています。
若い理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が、それぞれ1時間ずつ、合計3時間かけて、毎日リハビリしてくれます。
イケメン理学療法士さんに抱えられながら、専用の杖を突いて歩く練習をしている様子を見た時は
歩き始めた我が子を応援するような心持ちになり、感動しました。
人のよさそうな作業療法士さんとの、入浴訓練もそうです。(頼んで一緒に浴室に入らせてもらいました)
裸でお風呂用の車椅子に座った母は、促されて使える右手でシャンプーをしました。
良かれと思って手伝うことは、機能を奪うことにつながるのだと実感した次第です。
女性の言語聴覚士さんとは、特大版のトランプで私も一緒に3人で神経衰弱をやりました。
ごめんなさい。 私が勝ってしまいました。
このように、母専用のカリキュラムが日曜祭日に休むことなく、続けられています。
私が高校生の頃にこのような職業があることを知っていれば、こちらの道にチャレンジしたでしょう。
母の病室のベッド脇には、毎日リハビリのスケジュールが貼りだされます。
PT 誰々 10:00 ~ 11:00
OT 誰々 14:00 ~ 15:00
ST 誰々 16:00 ~ 17:00
この略語ローマ字の 「T」 は、トレーニングとつながりのある 「trainer」(トレイナー)の略であろうと思っていたのですが、違いました。
「therapist」(セラピスト)・・・治療士・セラピスト
の 「T」 でした。
「PT」・・・「Physical Therapist」(フィジカル セラピスト) 理学療法士
「OT」・・・「Occupational Therapist」(オキュペーショナル セラピスト) 作業療法士
「ST」・・・「Speech-Language-Hearing Therapist 」(スピーチ ラングエッジ ヒアリングセラピスト) 言語聴覚士
因みに、言語聴覚士さんは摂食・嚥下・認知もカバーします。
神経衰弱の際に、母は同じカード(スペードのジャック)を5回続けてめくっていました。
私 「何回同じカードをめくるのよ!」
と、突っ込みを入れて笑っていましたが・・・。
これって、認知機能の低下なのでしょうか?
PT・OT・ST のセラピストの皆さん、 よろしくお願いします!