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アメフト観戦記や読書日記を綴っていましたが、最近は古墳(コフ)ニストとして覚醒中!横穴式石室をもつ古墳にハマっています。

憑神

2008-10-13 08:58:23 | 読書日記
 憑神 
 浅田 次郎著 新潮文庫
 昨年、映画化され話題になった小説。もともと僕自身妖怪マニアなところがあるので興味があったのだが、何となく読みそびれていた。
 しかし、最近何か憑き物でもついたかのごとく不運が続き、例えば、仕事で上司(訳のわからない奇怪な言葉を操り、何かと責任を転嫁する。)と衝突したり、また一番信頼していた部下(なのか彼女なのか)と関係がこじれ、どうしょうもなくなったり、果ては阪神タイガースは優勝を逃すし、立命館大学パンサーズはぱっとしない試合を続けるし、しかもアレルギーが悪化し、顔がはれたり、左手を怪我したりとここ一ヶ月めちゃめちゃ。もう憑き物がついたとしか思えない状況が続いていて、毎日溜め息が出るような日々を過ごしている。そういう気分なときにちょっと立ち寄った本屋さんで見つけた。
 自分に取り付いた貧乏神や疫病神を他の人に取り付くように宿替えするという話は、明らかに自分の今の気分と一致していて、できうればうちの上司に宿替えしてくれれば、きっとみんな大喜びなんだろうなとは思う。さすがに僕も死神を宿替えさせるというのは躊躇するだろうけど。
 さらに、主人公が、御家人の次男で他家に養子にいくものの、結局離縁され戻ってくる。何とはなしに拝んだお稲荷さんが実は貧乏神、疫病神、死神を取り付くきっかけであり、貧乏神や疫病神は他人に宿替えさせるものの、死神自体は、自分の中に取り込んで、徳川幕府とともに滅んでいくという話である。
 僕も今や弱り目に祟り目、人間気弱になったら、次から次へと災厄はやってくる。身の不運ばかり嘆いていても仕方がない。読んでいくうちに徐々にそんな気分になっていくから不思議。
 最後は、主人公の如く、凛と徳川幕府を終焉を引き受けるかのように、今やっている仕事を途中で終わらせることなく、完成だけはさせたい。人間、晩節を汚してはならないと思うようになった。
 周りは、平気で人を登らせておいて、はしごをはずしたり、仲間を後ろから撃ったり、裏切ったりと人間とは思えない妖怪のような人間(?)ばかりではあるんだけど、そんな妖怪どもにとらわれて自分を見失ってはいかんと思ったりする。
 一番こたえているのは、部下との関係がこじれたのだが、僕自身は原因がわからない、ただ僕が無防備すぎたんだと思う。
 ちょうど僕の気分と主人公が重なるところが多くて、共感する部分もある。しかし、いつまでも身の不運を嘆いていても始まらない、ちょうど4連休である、気分を切り返して、まだまだ先のある人生、全うに生きていかないといけないと感じた次第。
 絶望を希望に変える為に立ち上がろう。

 ただ願うべくなら、今、僕についているかもしれない疫病神については、別の方に宿替えしてください。
 よろしくお願いします。
 
 
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