以前、このブログで、手塚治虫の「三つ目がとおる」に飛鳥を舞台にした話があるのだが、どの巻なのかわからないと書いたところ、先日、ジュンク堂書店でやっと見つけた。手塚治虫文庫全集の1巻に収録されてました。(たぶん他の「三つ目がとおる」にも収録されていると思うけど・・・。)しばらく、わからなくて悶々としていたのだけど、見つかってすっきりとした。
考えてみると、「三つ目がとおる」は、少年マガジンに連載されていた頃から、読んでいる。連載されていたのが、1974から78年とのことであり、連載の始まったのは僕が小学2年生だから、自分で買ったという訳ではなく兄弟のだれかが買ってきた奴を回し読みさせてもらってたのだろう。でもその頃の印象が未だに憶えているのだから大したものだと思う。
ちなみに、飛鳥を舞台にしたストーリーは、「酒船石奇談」という奴で、主人公の写楽呆介と和登さんが、修学旅行で奈良は飛鳥に訪れる。飛鳥の奇石が、三つ目族の関係のものという訳で、ばんそうこうを外した写楽が、それらを使って人類の図ろうとする。ちなみに、酒船石は、古代人が奴隷に対して、服従させるための薬を生成するための装置であるとのされる。最近では、酒船石も周辺の発掘調査から、天皇家が水の祭祀を行う施設であったと考えられている。この話が連載されたときは、高松塚古墳の発見に伴う飛鳥ブームと巻き起こっていた時代である。酒船石や亀石、二面石、猿石、益田の岩船など何に使われたかわからないものとして、ミステリアスな存在であった。この話自体、飛鳥に対するそういったイメージを元に作られたものなのだろうと思う。
「三つ目がとおる」自体、超能力ブーム、オカルトブームなどの影響を受けたSF推理的な話が多い。マヤやアステカ文明やイースター島などが舞台になっている長編も多い。僕らも三つ目がとおるから、そういった文明を身近に感じたと同時に、それらの文明に対して、怪しいイメージを持つようになった。考えてみれば、当時日本って、アメリカやヨーロッパといった西欧文明以外の文明に初めて接したといえるようなもの何だと思う。だから、自分たちの知っている文明の姿と違うものだから、宇宙人や我々とは違う人類が作ったものと言う説明が頭に入りやすかったのだと思う。今や、世界4大文明ではなく、マヤ文明を含むメソアメリカ文明とアンデス文明を加えた世界6大文明と言われたり、そういった何大文明ということ自体、時代遅れという考え方もあるようだ。
この本が書かれた時代とだいぶそういったマヤ文明等の文明の見方も変わってきているようだ。(ただ、未だに一部マスコミでは、「謎と神秘のマヤ文明」というキャッチフレーズを使っているようだが・・・。)
ちなみこの巻には以下の話が収録されている。
「三つ目登場」
「第3の目の魔法」
「魔法産院」
「酒船石奇談」
「寿命院邸の地下牢」
「三角錐コネクション」
「文福登場」
「三つ目族の謎」
「文福登場」は、手塚治虫漫画全集には収録がされていないものである。
これらの話の基底あるのは、高度に発達した文明というものは、いつか自らの進歩のために滅んでしまうのではないかということではないだろうか。これは、「メトロポリス」以来の手塚漫画の底流を流れている思想のような気がする。自分たちの文化、文明を絶対視するのではなく、相対化する視点でもある。こういう視線からは、「一億総活躍社会」なんて気持ちの悪いことを言えないだろうと思う。←なんか傲慢だよね。
「三つ目がとおる」は、全7巻ということで、あと6巻ある。実はKCデラックス版を持っているのだか、一部なくなっているので、揃えちゃおうかな。
そういえば、先日、飛鳥学検定を受けたところ、三つ目がとおるのエピソードが出題されてた。ラッキー。
【写楽君が不思議な薬を作った酒船石】
考えてみると、「三つ目がとおる」は、少年マガジンに連載されていた頃から、読んでいる。連載されていたのが、1974から78年とのことであり、連載の始まったのは僕が小学2年生だから、自分で買ったという訳ではなく兄弟のだれかが買ってきた奴を回し読みさせてもらってたのだろう。でもその頃の印象が未だに憶えているのだから大したものだと思う。
ちなみに、飛鳥を舞台にしたストーリーは、「酒船石奇談」という奴で、主人公の写楽呆介と和登さんが、修学旅行で奈良は飛鳥に訪れる。飛鳥の奇石が、三つ目族の関係のものという訳で、ばんそうこうを外した写楽が、それらを使って人類の図ろうとする。ちなみに、酒船石は、古代人が奴隷に対して、服従させるための薬を生成するための装置であるとのされる。最近では、酒船石も周辺の発掘調査から、天皇家が水の祭祀を行う施設であったと考えられている。この話が連載されたときは、高松塚古墳の発見に伴う飛鳥ブームと巻き起こっていた時代である。酒船石や亀石、二面石、猿石、益田の岩船など何に使われたかわからないものとして、ミステリアスな存在であった。この話自体、飛鳥に対するそういったイメージを元に作られたものなのだろうと思う。
「三つ目がとおる」自体、超能力ブーム、オカルトブームなどの影響を受けたSF推理的な話が多い。マヤやアステカ文明やイースター島などが舞台になっている長編も多い。僕らも三つ目がとおるから、そういった文明を身近に感じたと同時に、それらの文明に対して、怪しいイメージを持つようになった。考えてみれば、当時日本って、アメリカやヨーロッパといった西欧文明以外の文明に初めて接したといえるようなもの何だと思う。だから、自分たちの知っている文明の姿と違うものだから、宇宙人や我々とは違う人類が作ったものと言う説明が頭に入りやすかったのだと思う。今や、世界4大文明ではなく、マヤ文明を含むメソアメリカ文明とアンデス文明を加えた世界6大文明と言われたり、そういった何大文明ということ自体、時代遅れという考え方もあるようだ。
この本が書かれた時代とだいぶそういったマヤ文明等の文明の見方も変わってきているようだ。(ただ、未だに一部マスコミでは、「謎と神秘のマヤ文明」というキャッチフレーズを使っているようだが・・・。)
ちなみこの巻には以下の話が収録されている。
「三つ目登場」
「第3の目の魔法」
「魔法産院」
「酒船石奇談」
「寿命院邸の地下牢」
「三角錐コネクション」
「文福登場」
「三つ目族の謎」
「文福登場」は、手塚治虫漫画全集には収録がされていないものである。
これらの話の基底あるのは、高度に発達した文明というものは、いつか自らの進歩のために滅んでしまうのではないかということではないだろうか。これは、「メトロポリス」以来の手塚漫画の底流を流れている思想のような気がする。自分たちの文化、文明を絶対視するのではなく、相対化する視点でもある。こういう視線からは、「一億総活躍社会」なんて気持ちの悪いことを言えないだろうと思う。←なんか傲慢だよね。
「三つ目がとおる」は、全7巻ということで、あと6巻ある。実はKCデラックス版を持っているのだか、一部なくなっているので、揃えちゃおうかな。
そういえば、先日、飛鳥学検定を受けたところ、三つ目がとおるのエピソードが出題されてた。ラッキー。
【写楽君が不思議な薬を作った酒船石】
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