室ネコ塚古墳から国道を渡って、後円部に隣接している八幡神社へ向かう。古墳の墳丘への登り口は神社の横手にある。
八幡神社の祭神は、応神天皇(誉田別命)であり。境内には第6代の孝安天皇の室秋津島宮の伝承があり、宮跡を伝える石碑がたっている。
この神社、ありがたいことにトイレがあり、ベンチ等もあるのでちょうどいい休憩場所になっている。そして石碑の裏から古墳への登山口がある。
室宮山古墳は、墳丘長238mもある大型の前方後円墳であり、前方部を西に向けている。墳丘は三段築造で、後円部の高さは25m、前方部は22mである。実際に登り口から後円部の墳丘を登ってみるとかなりの急傾斜であるが、三段築造であることは実感できる。その急斜面を登っていくと、急に目の前が広がり、墳丘の頂上に出る。ここまで来るとかなり息が上がっている。
墳頂部は平坦地となっており、ここには南北に二つの埋葬施設がある。南側の石室が一部開口しており、石室まで降りることができる。
石室に降りると、人が一人入るぐらいの小さい空間があり、そこから長持形石棺を見ることができる。
石棺の蓋には大きな突起がついており、この石棺を見るといつもウルトラQに出てくるセミ人間を思い出す。
この石棺は竜山石で、長さ3.5m、幅1.9mもある長大なもので、被葬者の力のほどを想像することができる。
ちなみに石棺に中を覗くも、内部には何も残っていなかった。(当たり前か)
石室の周りには、二重の埴輪列が張り巡らせており、現在は、復元された靫形埴輪が一つ、ポツンと復元されたものが置かれていた。
橿原考古学研究所付属博物館には、室宮山古墳の復元した石室と埴輪が展示されている。
ちなみに北側の石室は、場所を明示されており、一部天井石が露出していた。
それから、墳頂に赤い郵便ポストが置かれており、なんだろうと中を覗いてみると懐中電灯が一つ置かれていた。
石室の観察用に宮司さんが置いてくれているものらしい。いいお話である。
ふたたび元来た道を引き返す、蜂がぶんぶん飛んでいるので何故かなと思っていると、登り口に並んでいる祠の一つに蜂が巣を作っており、そこからぶんぶん飛び出していたようだ。
神社を出て、南側に回ると桜田池公園という小さな公園がある。
神社を出て、南側に行くと桜田池公園がある。この池が室宮山古墳の周濠の唯一名残である。東屋もあり、ここも格好の休憩スポットである。
ここから、みやす塚古墳を眺めながら、條ウル古墳などを探すとしよう。
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