WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

レター・フロム・ホーム

2012年08月03日 | 今日の一枚(O-P)

☆今日の一枚317☆

Pat Metheny Group

Letter From Home

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 この夏は車で古いパット・メセニーを聴いて過ごそうと決めた。1か月ほど前、なぜだかわからないが(天の啓示のようにだ)、パット・メセニーを聴いていた懐かしい20代の頃の情景が思い出され、そう決めてしまったのだ。パット・メセニーのサウンドとともにの、スライドショーのように様様な場面が思い出され、アスファルトに反射する太陽の暑さや、汗のじめじめした感じや、風の涼しさなどの皮膚感覚さえよみがえってくる。不毛な日々だったが、私にとってはやはり、かけがえのない時間だった。 

 今日の一枚は、パット・メセニー・グループ(PMG)の1989年録音作品、『レター・フロム・ホーム』だ。同時代に聴いた作品だ。私は27歳だったことになる。PMGとしては快作『スティル・ライフ』(1987)の 次に来る作品なのだが、私はずっとカセットテープで聴いていて、曲名をきちんとチェックしなかったこともあり、私の中では『スティル・ライフ』と『レター・フロム・ホーム』がごちゃごちゃになっている。傾向の類似した両作であるが、今回CDで聴きかえしてみて、『レター・フロム・ホーム』のほうが溌剌とした明快なサウンドだという印象を受けた。サウンドの陰影感という点では一歩譲るが、本当に元気で明快なサウンドである。柔らかいが低く存在感のあるベースが好ましい。印象的な① Have You Heardももちろんいいが、やはり私は、メロディーの美しい⑧ Dream of The Return、⑪ Slip Away、⑫ Letter From Home、あたりがお気に入りである。あまりの美しさに、感動の余韻が細胞のひとつひとつにゆっくりと沁み込んでくるようだ。


再開のご挨拶 ~Starting Over ~

2012年08月03日 | つまらない雑談

 家や仕事を失ったわけではないのだが、震災後、仕事や生活がいろいろな意味であわただしくなり、そのあわただしさにかまけて、ずっとブログの更新を怠ってきた。大方は、もうやめてしまったのだろうと、思われているに違いない。

 またぼちぼち更新していこうかと考えている。きっかけは、人間ドックでメタボリックシンドロームとそれに起因する狭心症予備軍と診断され、その「罪」で≪積極的支援を要する者≫に指定されて、体重を落とさなければならなくなったことに関連している。まったく余計なお世話だと思うのだが、例の健康増進法に基づいて、これから半年間、定期的に保健師さんの指導を受けなければならないというのだ。本当に余計なお世話だと思いつつも、従順な私は減量目標をとりあえずマイナス4キロと設定してしまった。平均すると、一日に155カロリー減らさなければならないのだそうだ。震災前に運動していたスイミングクラブが津波であとかたもなく流されてしまい、そのためもあって慢性的な運動不足だ。とりあえず、市の体育館のジムを利用しようかと考えているが、戸外を走ることも考えねばならないかもしれない。

 運動だけでは体重は落ちないことは経験済みだ。やはり食事制限が必要なのだ。けれども、これがなかなか難しい。とりあえず、酒を飲みながら、肴を喰らい、テレビに興じていた怠惰な生活をなんとかせねばならない。そこで、ブログ記事を書くことで、怠惰な時間を減らし、なんとか生活を立て直せないだろうかと考えたわけだ。

 というわけで、少しずつになると思いますが、ブログを再開します。

 Starting Over。

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