王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

「国籍法」 違憲判断

2008-06-05 08:39:14 | 社会
「国籍法」違憲 時代に合わない法を正した(読売新聞) - goo ニュース

読売以外の記事は「憲法解釈」についての法律論が多く具体的に何だったのか分かりにくい。読売には争そわれた事例に言及している。
そこで忘れやすい爺も思い出したことがある。
1年くらい前か? TVニュースの時間に日本にいるフィリッピン人の母親の小学校に通う二人娘の内、どちらかが日本国籍で残りがフィリピン国籍のため苗字が違い「私って何だろう?」と思い悩んで泣く姿を流していた。これだな!

父が日本人、母は外国人という非嫡出子の場合、生まれる前に父から認知されれば、日本国籍を取得できる。だが、原告のように、認知の時期が生まれた後であると、父母が結婚しない限り、日本国籍は得られない。
この「結婚しない限り日本国籍が認められない」との国籍法の規定に違憲判断が出た。
大法廷15名の裁判官中12名が違憲支持。9名の多数意見は「結婚を国籍付与の条件とするのは法の下の平等に反する」3名は違憲理由を他に求め、残り3名は合憲とした。
際どいところだったな!

どこの記事にも生臭い話は載せていない。結婚に縛られない「新しい夫婦の形」なーんて呼べば格好よいが「日本人が既婚で子供の認知はしてもフィリピン人といまさら結婚は出来ない」見たいな例もあるのでないか?

まあそれでも母子が日本にいれば子供たちの国籍がフィリピン国籍のままでは就学や就職に困難が多かろうとは察しがつく。 生まれた子供に罪はない。

爺が心配したのは「国政選挙における1票の格差」と同様、違憲判決が出ても行政府(内閣)が聞き放しにしてしまうのでないかと心配であったが町村官房長官、鳩山法相も法改正の意向がある様である。
「速やかに、そして偽装結婚、偽装認知そして偽装なんちゃらを点検できる様慎重に」事を運んで欲しい。


読売新聞:
社会の変化に呼応し、法律を柔軟に変えていく必要性が改めて示されたということだろう。

 最高裁大法廷は、国籍法の規定を憲法違反とする判決を言い渡した。最高裁が法律の規定を違憲と判断したのは、8例目である。

 日本人の父、フィリピン人の母を持つフィリピン国籍の子ども10人が、日本国籍の確認を求めていた。10人はいずれも非嫡出子(婚外子)で、日本で生まれた後、父から認知された。

 父が日本人、母は外国人という非嫡出子の場合、生まれる前に父から認知されれば、日本国籍を取得できる。だが、原告のように、認知の時期が生まれた後であると、父母が結婚しない限り、日本国籍は得られない。

 父母の結婚を条件とした国籍法の規定に対し、判決は、「合理的理由のない差別」と断じ、憲法が保障する法の下の平等に違反するとした。

 「家族生活や親子関係に関する意識の変化や多様化を考慮すれば、今日では実態に適合するとはいえない」とも指摘した。

 国際結婚や事実婚、シングルマザーなどが増えている現状を考慮した現実的な判断といえる。

 一部の裁判官は、補足意見で、認知の時期により区別することについても、「合理性を説明することは困難」と批判した。この区別によって国籍が異なる姉妹もいる。国籍法の規定は、こうした不自然な状態も招いてきた。

 政府は、日本国籍を与えるに当たり、日本と密接な結びつきがあるかどうかを重視している。その考え方自体は当然といえる。

 判決も、父母の結婚を、日本と子どもの結びつきを示すものとしたことについて、かつては「相応の理由があった」とした。

 法務省は、国籍法の改正を迫られる。日本での居住歴など、我が国との結びつきをはかる新たな尺度を早急に検討しなければならない。国籍の取得を目的とした「偽装認知」の対策も必要になってくるだろう。

 同様の境遇の外国籍の子どもは、日本国内に数万人いるともいわれる。今回と同じくフィリピン人の国籍が争われた訴訟で、最高裁は2002年、合憲判断を示し、出生後の認知だけでは日本国籍を認めなかった。

 その後6年で最高裁は新しい判断を打ち出した。変化する社会情勢に法律が合致しているかどうか--。そのチェックが最高裁に課せられている重い責務である。
(引用終わり)

写真:判決を喜ぶフィリピン人母子(朝日新聞より)
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川越の車立てこもり男 自殺死亡

2008-06-04 09:19:10 | 社会
発砲男 車に籠城 強盗関与か 自殺図り重体 埼玉(産経新聞) - goo ニュース

男は拳銃で自殺を図り病院で死亡しています。この産経の記事が経過を詳しく報道しているのでこれをコピペしました。

昨日夜7時のNHKTVニュースと10時のテレビ朝日「報道ステーション」が取り上げていましたから全国規模の騒ぎとなったようです。

詳細は産経を見てもらうとして大筋は3日未明埼玉県鴻巣市のパチンコ屋に2人組の拳銃強盗が押し入り現金600万円を強奪して逃走した。緊急配備により街道を検問中、手配とよく似た乗用車を川越市小仙波で発見、職質しようとした所、助手席の男が拳銃を1発発射して逃走した。午前1時25分頃の話です。その後追跡の結果でしょうか3キロほど南の住宅地の駐車場で車が見つかりました。
説得の結果助手席の男、長谷部伸一容疑者(43歳)が投降しました。主犯の男ー金子謙容疑者(55歳)が「車から出ろ」と言ったので出たとの報道もあります。
これ以後いつなのか分かりませんが拳銃を数発発射したり発炎筒を投げたりしたそうです。3時頃車に立てこもりとありますが(付近の方が映したビデオ映像では)薄明かりの中車外に出たり、窓から札束を撒いて紙幣が風に舞っていましたよ。一部はフロントガラスに雨で張り付いていました。

この後にらみ合いの後、11時40分ころ拳銃で頭部を打ち病院で死亡が確認されました。
この金子容疑者は92年に医師を営利誘拐し逮捕され懲役14年を喰らい収監され06年に出所してきたばかりと言う悪党でした。

さて一般的に「立てこもり犯」は説得して投降させる或いは疲れを見て突入等がお決まりのようです。
今回の様に「トカレフ」を発砲し立てこもる悪党を説得が正しかったのでしょうか?
警察は付近の住民130所帯に避難を勧め120名は公民館に避難しています。
近くの学校2校ほどは臨時休校だか生徒の自宅待機を決めたとか。
拳銃乱射による二次被害を警戒していた事がわかります。

米国ならSWATが出て射撃の後身柄拘束でしょうね。
日本の警察は「殺さず取り押さえる」のが原則ですが「火付け盗賊改め方」長谷川長官引きいる「凶悪犯係り」が無かったわけではありません。
これが熊か虎が逃げたのなら間に合えば「睡眠薬の銃による打ち込み」か緊急なら「射殺」でしょう。

金子容疑者を自殺させたのは「説得という手段の失敗です」
取り囲んだのですから「火薬の量の少ない銃弾で手足を狙いトカレフを手放させ制圧する」とか「閃光弾を投げつけその隙に制圧する」とか拳銃を発砲する凶悪犯に対する対処法を考えないと「時間ばかり掛かり問題が解決しない」かもしれません。
ついでながら共犯の長谷部容疑者は以前同系列のパチンコ屋で解雇を恨んで金を盗み服役していたとか。
また二人とも仮出所中とか。これも問題ですよね。

まだ二人の過去が出てきそうです。

産経新聞:
3日午前1時25分ごろ、埼玉県川越市小仙波の国道16号で、乗用車に乗った2人組の男に川越署員が職務質問しようとしたところ、男らは拳銃を1発発砲し、そのまま逃走した。車は約3キロ離れた住宅街の駐車場で停車。同署で男1人を公務執行妨害の現行犯で逮捕したが、もう1人は拳銃を持ったまま午前3時ごろから車内に立てこもった。午前11時40分ごろ、発砲音がしたため警官隊が突入、約8時間ぶりに男の身柄を確保し、銃刀法違反(加重所持)の現行犯で逮捕した。男は車内で頭を拳銃で撃っており、意識不明の重体。自殺を図ったとみられる。

 県警によると、自殺を図ったとみられるのは住所、職業不詳の自称、金子謙容疑者(55)。もう1人は住所不定、無職、長谷部伸一容疑者(43)。同日午前0時35分ごろ、現場から約30キロ離れた同県鴻巣市のパチンコ店「イースペース吹上店」で、拳銃のようなものを持った2人組の男が事務所に押し入り、従業員7人の手を縛って金庫から現金約600万円を奪って逃げる事件が発生。県警は金子容疑者らが、この強盗事件にも関与した可能性があるとみて調べている。


 金子容疑者は当初、立てこもった車内から発煙筒を投げつけたり、紙幣を複数回ばらまいたりして警官隊を威嚇。午前3時すぎには、付近住民が数発の銃声を聞いた。突入直前、警察官の話しかけに応じており、「携帯電話を持ってこい」と要求。警察官が準備をしている間に発砲音が響いたという。


 駐車場は、JR川越線南古谷駅の南東約800メートルの住宅街。近くに小中学校や高校、東邦音楽大があり、同署は現場の半径約300~400メートルを全面通行止めとし、付近の住民約130世帯に避難を要請、住民約120人が公民館などに避難したほか、地元小中学校の児童と生徒ら約1160人が自宅待機した。


 県警によると、金子容疑者は、平成4年に東京都杉並区の身代金目的医師誘拐事件で主犯格として逮捕されていたという。(引用終わり)
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「CHANGE」 第四話を見る

2008-06-03 09:55:10 | 芸能
昨日夜フジTVで「CHANGE」を見ました。
春までこの時間はテレビ朝日の「たけしのTVタックル」を見ていたのですがこの所「週一では急変する政局には話が付いてゆきませんしそうでない時はマンネリ気味だと感じていました」

第二話からCMや番組の流れの合間に「CHANGE」を見るようになりました。
キムタクが与党国会議員であった父と後継の兄の急逝で「小学校5年の担任」をいやいや辞めて国会議員に立候補したのですが、これが何と当選してしまうのです。
キムタクを後援していた与党の大物寺尾聡は自分の秘書深津絵里を専属秘書に貼り付けさせ何やら考えています。
時は今総理大臣は支持率低下に悩んでいて「女性スキャンダル」であっさりと辞任してしまうのです。
寺尾は後継総理は誰でも良く「選挙管理内閣の総理大臣」としてキムタクを押すべく与党の幹部中村敦夫、神山繁と大林丈史?三人と密議を凝らす。
「今総理大臣が誰であっても日本はもつ。キムタクであっても何の問題も無い。これまでの悪評をキムタクに押し付けてその次を狙う」と決まりキムタク内閣が成立してしまう。

ここまでが前回までの粗筋というか爺が理解した話。細かい違いはお許しあれ。

さて第四話ですがキムタク総理大臣が決まると寺尾聡が官房長官に就任し各大臣も指名した上、施政方針まで原稿にしてくる始末。深津絵里さんも主席秘書官に任命されるが財務省から出向した西村雅彦を始め4名の官僚に抑えられ役に立たない。

キムタクの「初めてのお仕事」は:
「国交省の書類で八ツ島(湾)でむやみやたらと増えたクラゲは上流で出来たダムが原因でない」との文書に署名する事。心は「ダムを作った国の責任を認めない」と確認する行為であった。

疑問を持ったキムタクは国交省の大臣と官僚に説明を求めるが「慣例に背き署名をしない総理」。署名をしない。
怒り狂った官僚たちは総理室に「関係書類をダンボール箱に入れ山ほど積む」

それでも総理は「国民と同じ目線で」を主張し署名をしない。
余りに広い総理官邸を引き上げ都内の自邸に帰ると議員立候補時の選挙参謀阿部寛や後援会長の娘?加藤ローサが集まっていました。
私邸と官邸の間の往復に「後部座席でしっかりベルトを締めていましたよ」
さて三日三晩不眠の努力で「ダムの建設でクラゲが増えた」と主張する文章を見つけます。

その時の国交省大臣中村敦夫と激論の後、中村の好感を得て「ダムとクラゲ因果説を主張する東大の森本レオ教授」を知ります。
その後は一瀉千里総理は記者とのぶら下がり会見で「国の責任を認めます」

13億円の賠償金の支払いを発表する寺尾官房長官に秘書官が「支持率が大幅アップ」と耳打ちしますが「何がわかる」と不気味な一言を吐きました。
され来週はどうなりますか?
予告編では危機管理の問題のようです。


コメント (2)
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登校児童の列に車

2008-06-03 09:01:10 | 社会
登校児童の列に車 小1軽傷 男逮捕「指さされた」 千葉(産経新聞) - goo ニュース

今になると昨日の朝の話になりますが千葉の松戸市で通学途中の児童の列に「故意に突っ込んだ」と言う酷い事件です。
昨日昼のTVニュースでは「一寸訳の判らない話」でした。
今朝現場からのTVの報道でも事件を起こし殺人未遂容疑で逮捕された南中剛(32歳)の心理が理解できません。

TVレポーターの話に寄れば「南中は仕事の途中、現場付近を通り掛かった所児童の一人が彼の方を指差した事に腹を立て30メートルも行きすぎた地点からバックで乗っていた軽自動車をバックさせ児童の列に後ろから(車は前向きで)突っ込んだそうです」

幸い児童に死者や重傷者は出なかった様で一人が肩か腰を打っただけで済んだ様で何よりの事と喜んでいます。
児童たちの話では「誰も指差し」などしていないとの話があります。又事件後南中容疑者は路上に何気なく立って居たとの話もあります。
仮に児童たちが「指差し(何かを笑った)した」としてもバックしてきて児童の列に突っ込むという殺意は何でしょうかね。

またまた総合失調症なんて事で微罪放免なんかにならぬ様しっかり「犯行の動機」と「犯行時の精神状態」を調べて貰いたい物です。
この事件まだ後を引きそうですね。


産経新聞:
2日午前7時40分ごろ、千葉県松戸市古ケ崎の路上で、登校中の小学生の列に軽乗用車が突っ込み、1年の男児(6)が左ひじに軽傷を負った。松戸署は故意に車で突っ込んだとして、殺人未遂の現行犯で、車を運転していた近くに住む水道工事作業員、南中剛容疑者(32)を逮捕した。

 調べによると、南中容疑者は、「小学生に指をさされたので突っ込んだ」などと供述。児童の登校の列をいったん通過後、バックして歩道に乗り上げたという。
(引用終り)
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「怪鳥艇」雑感

2008-06-02 08:46:51 | 本を読む
先月末は「自衛隊機が四川大地震用のテントや毛布を自衛隊機が運ぶ運ばない」と情報が二転三転していました。結局自衛隊機の運用はなくなった様ですね。
各国の軍用機は成都まで飛来してるのに「日本軍機は駄目」とは中国軍部に影響のある老幹部の強い意向を胡錦濤政権が説得出来なかった様です。

さて台湾の輸送機が成都に飛ぶと提案したら中国はどう答えるかなーんて考えていたらふと思い出しました。

深田裕介著「怪鳥艇」という本の話です。
元は週刊新潮に平成10年の暮れから同11年暮れまで連載された「冒険活劇政治小説」ですが新潮社から上下二巻の単行本になっています。

話はソ連が冷戦時代に開発した水上滑走機の後継機でアレクセーエフという天才が設計した「オルリョーノク(鷲の子)」と呼ばれる巨人機:高度5メートルー13メートルを時速600キロ以上で飛んで、500人から900人の人間を運ぶと言う代物。
この性能に気がついた中国国防部長遅浩田が「台湾侵攻の為、是非とも設計図を奪取せよ」との事で中国人対南北朝鮮、日本、台湾、インド、ロシア人の特殊工作員や軍の人間が複雑に絡み話は展開する。
時代はマカオ返還なんて話が入れてあるから99年頃の仕立てになっている。

さて中国の敵はインド 敵の敵は味方という事でインド空軍に身柄を引き取られた北の工作員柳英姫と恋人で後の夫になる西山哲夫はいろいろ知る。
インドの地形は逆三角形なのは知るところだが(正面から見て右肩)北東はネパール(西)とブータン(東)に挟まれた狭いダージリン(紅茶の名前で知るところ)地方があってそこから東に太い腕が伸びバングラデシュという国をサッカーボールの様に抱える手の東側がなんとミャンマーに接しているではないか。
この前腕に当たる中に「インパール」もある。

中国がチベットを占領した事でインドは中国と国境を接した事になりダージリン近くに軍用機地を抱え偵察活動のために中国人に外見の近いアジア系外人部隊を抱えている。
中インド双方で限定違法行為を繰り返す中で西山哲夫の母方の大叔母が台湾の防衛のために残した「怪鳥艇」の設計図はエンジンを機首に8発も装備した「八目鰻」と称される最新型の物だとわかりさらにその現物数機は「真空パック」にしてカスピ海に置いてある事までわかる。

ここから先は想像の通り、中国側と台湾側の「オルリョーノク」の争奪戦となる。
台湾側の奮闘及ばず「オルリョーノク」は中国の手に落ちる。
可哀想な台湾は中国の進行作戦に破れ統一されてしまうのでしょうか?

いえいえ思いがけない展開が待っています。古い話でも書かないのが礼儀でしょう。暇な方はご自分で読んでください、


写真:怪鳥艇初期モデル (鳥取大の怪鳥艇研究グループHPから)
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