とても興味深い本を読んだ、
土佐藩士、宮地團四郎が書いた鳥羽伏見から会津戦争まで戊辰戦争の従軍日記を現代文に訳
された本だ
團四郎は土佐郷士とあるから身分はそんなに高くない
初めて土佐を離れるのがこの従軍の為で京都大阪から江戸、会津までその足跡をたどる事が 出来る
従軍中はだいたい旅籠泊りで宿泊費から食事代まで支給されており
観光地巡りや、ええじゃないかの踊りに参加したり、連日の様に酒宴もある
それに毎月3両程の給料が現金で支給されており、それが途中で5両に上がっている
特筆するのは團四郎は従軍中何度も風邪をひいていてその度、医者に掛かって4~5日戦に出るのを休ませてもらっている
先の戦争よりよっぽど民主的だ
團四郎の所持する武器は7連発のスペンサー銃だ
その時代、世界で最新式の銃であの大河ドラマ‘八重の桜,で綾瀬はるか
扮する八重がこの銃を操り映画ランボーの如く敵をバッタバッタと打ち倒した銃だ
この銃はまだほとんど東北諸藩には行き渡っていなくて團四郎がこの日記中
唯一相手を打倒した戦の時、相手の持っていた銃は火縄銃だ
当時最新式のスペンサー銃対、その頃より300年も前の長篠の戦いに使われたのと同じ火縄銃だ
官軍強し!
この銃を團四郎は38両の自費で購入している、たぶん刀と同じ感覚何だろう
給料のだいたい10か月分ほどだから現代で換算すると500万円程か
この本を読んで思ったのは官軍の勝因は情報量の差なんだろうな
日記にもたびたび出て来るが風説や流言がこの時代多い
どれだけ確かな情報をより早く手に入れた方が最後に勝利に結びついている
その頃、西国の方が世界情勢への危機感が大きかったんだと思う