遡りますが先月2月21日行田市民大学9期生2学年の最終講座としてグループ研究発表が行われました。会場は慣れ親しんだものつくり大学の大教室です。行田市だけではなく多くの市町村または埼玉県においてもこうした市民大学と銘打った公開講座が盛んで、生涯学習として講座が開かれているようですが、一般の大学に倣ってゼミ形式でのグループ研究をまとめ、各班ごとに成果を発表し年度ごとに資料として残してくれます。こうしたことに負担を感じる方もいらっしゃるようですが、学んだことを地域に生かすという理念の元、各グループごとに資料としてまとめ上げてきました。
今年度のグループは4班あり、各グループの発表時間は質疑応答含め25分です。パワーポイント等を使いスライド方式で説明していきます。但し制限時間になると鐘が鳴らされてしまいますので、ある程度事前準備が大切です。
①産業経済グループは『日本遺産探訪』です。
一昨年日本遺産認定を受け、足袋蔵等の指定遺産が整備されたところを再度巡る中で、十分に活用できていない場所を指摘するなど市民の立場からの提言をされていました。
②行田市を調べる グループは 「行田ふるさと検定」について
行田ふるさと検定は市民大学2期生が平成23年に提言して実現しています。昨年度第7回を迎え、行田市の歴史文化継承に寄与しようと内容の修正、加筆をしていました。忍城、成田氏、足袋蔵といったものだけではなく、初午のスミツカレ、スターダストレビューなど郷土文化の今昔を問わず、検定問題が加えられています。
③歴史文化A班は「北武蔵歴史探訪」郷土に伝わる逸話・伝承研究
発表は私が担当しました。
活動範囲を行田市から羽生、加須、大利根といった利根川流域まで広げた経緯を説明し、各所に残る逸話や伝承が伝えようとした意味を自分たちなりにまとめてみました。
行田市には弘化三年伝兵衛長屋火事と呼ばれる大火があり、その年の干支が丙午。火事の当日旧暦の初午であったことから、近年まで(現在でも)初午には風呂を焚かない風習が残っています。こうしたことを知っているか会場の方に聞いてみたところ、3割ほどの方しか手が上がりませんでした。
④歴史文化B班は河原氏に付いての研究です。
武蔵七党に数えられる武士団の私市党である河原氏の歴史を、吾妻鏡に見られる生田の杜の合戦の様子を中心に、郷土の英雄としての河原兄弟の足跡を解説しました。
まとめ上げられた資料は製本化され、図書館にも寄贈されます。また行田市民大学HPにも公開される予定です。
3月7日にはものつくり大学にて卒業式を迎えます。
大学の関係者はもとより共に学んだ皆さんと、仕事や子供の行事などことあるごとに協力してくれた家族に感謝しています。