シグマ テレマックス135mmF2.8
人間「習慣を変える」というのは非常にエネルギーが必要です。私がいつまでたってもフィルムカメラで
遊んでいるのも、フィルムの光をとどめるふところの深さに心酔しているというのもありますが
身体が覚えたフィルムでの撮影感覚を変えたくない・・・というところもあるわけですが(^^)。
身体が覚えたといえば、良く使う焦点距離も同様で、私は感覚焦点距離が標準は40mm中望遠が100mmです。
となると、135mmというレンズは感覚的に少々長すぎるのですが・・巷に山のようにゴロゴロしている
ジャンクの135mmのレンズを見ていますと、135mmレンズで遊ばないのは、実に機会損失をしているような
気になってきました。いわばしょうがが嫌いなゆえに炊き立てご飯を前にしながらいかなごの釘煮を食べられない・・
といったところでしょうか。
ここはひとつ大人になった証として子供のころ食べられなかった苦手のおかずも食べられるように
なっていたらいいな~という感覚で挑戦です。でももともと苦手の焦点距離ですからなにかきっかけがないかと
おもっていたところへ見つけたのがシグマのテレマックス135mmF2.8です。
135mmF2.8というのは特に珍しくもないのですが、なんとこの135mmは最短撮影距離からさらに
ダブルヘリコイド(レンズ先端の緑色の部分)を回転させると撮影倍率1/3までマクロ撮影できてしまうのです。
しかもそのテレマクロ域ではソフトフォーカスになるのでF8まで絞ってくださいとのこと。
と、いうことはF8よりも開けて使えばソフトマクロになるのでわっ(^^)!!
ミノルタX-1シグマ テレマックス135mmF2.8 1/125 F5.6 プロビア100F
マウントはミノルタSRマウントなので、さっそくXDに装着して出撃しようとしたのですが・・
なんといつもならカチリと定位置で留まるはずのレンズロックがかからずズルズルと回ってしまいます。
ひょっとして不良品か?(実はこれもジャンクなのですが)(^^;)。
いろいろ試しているうちにふと気がついてX-1に装着したところ・・カチィィンとはまってくれました。
SRマウント機とMDマウント機は互換性があるはずなのですが、レンズメーカーの悲しさか
微妙~に相性があるようです。ちなみにSR-1Sにも無事装着できました(^^)。
まあ、メタボチックなレンズですので図体の大きいX-1のほうが良く似合います。
もちろんがんばってダブルヘリコイド域でのマクロ撮影に挑戦です。
開放ではダブルヘリコイド域になりますと、ほえほえになってピントなんぞわからなくなりますので
F5.6まで絞っています。わずかにソフト感が残ってキリギリスさんもなかなかいい雰囲気になりました。
ミノルタX-1シグマ テレマックス135mmF2.8 1/125 F5.6 プロビア100F
もちろん本来はおまけで付いてるマクロ機能ですから、普通に135mm望遠として撮影できます。
当時としては大口径のF2.8レンズですから、2段も絞ればぐぐっとシャープになります。
またまた「背景のぼけた一眼レフらしい写真」の一丁あがりです(^^)。
付属のメタルフードもぐっと深めで植毛までしてあって、当時の金物工作の良さが感じられます。
何よりシグマの「純正レンズにも絶対負けないぞ!」感が聞こえてきて嬉しいですね。
デジタル全盛の昨今ではソフト機能など画像ソフトでちょちょいのちょいですが
「レンズを通したほんもののソフト描写」も再評価されても良いのではないでしょうか。