ニコンFG-20 E100mmF2.8
今回のマシンは1984年発売のニコンFG-20です。
発売当時のキャッチコピーは「ライト・ニコン」。
「風になろうよ、明るく撮ろうよ」とまるでそれまでの
カメラファンが重っ苦しくて暗いやつだった・・と
いわんばかりでございますな(^^)。
重量は兄貴ぶんのニコンFGよりも20g軽い440gです。
FGから20g軽いからFG-20?とも思えるネーミングですね。
430gのOM-10が愛機だった私としては「はあ?それがどした」という
レベルの重量ですが、登場時ニコン一眼レフでは最軽量だったのは間違いありません。
写真のとおり、女性が持っても小さく見えるかわいいボディです。
「ライトでマイルドなヤング世代向け」のFG-20なわけですが
ヘビーでむさいカメラジジイの私にも使いこなせるでしょうか(^^;)?
ニコンFG-20 E100mmF2.8 開放AE ベルビア50
おとものレンズはニコンE100mmF2.8です。
ニコンEシリーズは廉価版なので「ニッコール」ではないという・・。
ずいぶんとまた差別的でありますが、ピカイチなどコンパクトカメラなどでも
使われていた手法です。
私は「ニッコール」というブランドに萌えないので
なんともありませんが、「ニッコール」はそれだけ神格化された
ブランドだったということですね。
あと、もとカメラ屋的発想をすれば原価率がちがうなんてのも
よくある話でございます。
ニコンFG-20 E100mm F5.6AE ベルビア50
レンズのつくりは確かにプラスチック鏡筒ヘコヘコで、
「こんなオモチャにニッコールなんてぬかすない!べらぼうめ!」
というオヤジの顔が浮かぶ軽薄なつくりではあります。
先輩リトルニコンのEMにはもちろん、このFG-20にも
マテリアル的に完璧にマッチングしております。
身もココロも軽くなってすっかりハイテンションです。
Eレンズを使っての撮影はFG-20にかぎりますね。
ニコンFG-20 E100mm 1/125 F5.6 ベルビア50
先輩のEMにはないマニュアル露出も使用できます。
空をバックの撮影などには実にありがたいですね。
実は逆光補正ボタンもボディ前面についているのですが
マニュアル露出のほうが嬉しいもので(^^)。
ニコンFG-20 E100mmF2.8 開放AE ベルビア50
E100mmの最短撮影距離は1mです。
いっぱいいっぱいに寄ってこのくらいの大きさです。
開放ですとけっこうやわらかい描写でほっこりします。
廉価版のレンズではありますが
値段のわりに描写力は立派なものです。
おかいどくですね!
ニコンFG-20 E100mm 1/250 F4 ベルビア50
明石海峡大橋といい、この菜の花といい
傾いた構図ですがこれは私の得意としているところで。
不安定さが逆に静的画面にストーリーを創造するということで(^^;)。
ニコンFG-20 E100mm 1/125 F5.6 ベルビア50
今春より陸奥五能線からはろばろと北条鉄道にまいりました
キハ40気動車です。クラウドファンディングで購入されたそうです。
今まで3両しかなかった北条鉄道がなんと増便のために!
購入されたとのこと。イベントにも通常営業にも使用できるという
すばらしい汽車なわけですね。
私みたいなエセ鉄道ファンも大喜びの旧国鉄車両です(^^)。
ニコンFG-20 E100mm 1/125 F5.6 ベルビア50
昭和の汽車を昭和のカメラとレンズで撮影して
にわかニコンジジイも大喜びです。
もちろん平成生まれの高校生のみなさんも
通学で使用されておりますし、パッドで撮影されてる方も
いらっしゃいます。「キハ40」が世代を超えて共通言語になるという
素敵な状態でございます。
ニコンFG-20 E100mm 1/250 F4 ベルビア50
沿線はごらんのとおり田畑ですから柵もなくまるまるキハ40が撮影できます。
いすみ鉄道のキャッチコピーに「ここには何もないがある」というのが
ございましたが北条鉄道もけっこう何にもないですね。
でも撮影にはそこがよかよかなわけです(^^)。
ニコンFG-20 E100mmF2.8 開放AE ベルビア50
北条町駅の案内所には訪れた有名人の色紙がずらりです。
北条鉄道のキャラは写真の北条ふらわさんですが
完璧にオッサンの野郎・・あわわ、男性向けなので
鉄女向けのイケメンキャラもご用意されてはいかがでしょうか(^^)?
キハ40への期待も大なりで、ぜひともこれからも
がんばっていただきたいですね。
ニコンFG-20 E100mm 1/250 F4 ベルビア50
今回のライト・ニコン、私のメイン機材のOMとハンドリングが似ている
こともあり非常に快適に撮影できました。
当時のカメラ雑誌のインタビューによりますと
「ベテランのサブカメラ用としても十分使用に耐える」
と設計の方がおっしゃってたそうです。
巻き上げのフィーリングには特に非常に気を使われたとのこと。
たしかにF3からFG-20に持ち替えても納得できるであろう
心地よいフィーリングです。立て走りシャッターなのに
小刻み巻き上げも可能ですしね。
じつは私も数あるニコンマニュアルフォーカスマシンの中で
一番気に入りました!(OMと似ているともいいますが)
ニコンの普及機なので生存率は低いと思いますが
ぜひ元気な個体をさがしてみてください。
オススメですよ(^^)。
FGは元々山行きに使っていて,EMは底値2000円前後(ちょいファインダー曇)を堪え切れず買ってしまい,実用では十分なんですが,そう言っても欲しいものは欲しい(ww
多分このわずかな重量差はセルフタイマーをメカから電子にした分じゃないかなと.
おっしゃる通り立派な操作感触はニコン品質に拘ったEM譲り.大事に使わせていただいてます.
100/2.8は90年頃FGと一緒に購入,嘘みたいに軽いのに写りは一流で,今も時々軽量化機材としてコシナレンダーの広角と一緒に持ち出しています.
私のはヘリコイドリングのブロッックパターンが粗い初期型でモノコートのはず.その後マルチに改良されたと思いました.大変おすすめのレンズですね.
コメントありがとうございます。E100は大好きな100mmなので、早く紹介せねばと思っていましたがFG-20とマッチングが神なのでようやく記事にできた次第です。軽くてキレも良いので気に入ってます。ただモノコートのせいか内面のコスト削減か逆光には弱いイメージですのでMD100のメタルフードをアダプターかまして使っています。
私もMC用メタルで,口径52mmのやつをあてがってます.内面に植毛してあって当時は普及機でもすごく手が込んでいたのが素晴らしい.
ついでにMC用φ55mmメタルはSonnar100/3.5に.
ミノルタはコロコロフィルター径を変えてたんですね.お陰で色々な機種に使えてありがたいです.