キヤノンT80 FL85mmF1.8
皆さんは「実絞りレンズ」というものはご存知ですか?
通常一眼レフのレンズはシャッターを切る瞬間までレンズの絞りは測光もピント合わせも
「開放」の状態でファインダーに見ているわけですね。
シャッターを切る瞬間に設定の絞り値まで絞り込んでいるわけです。
実絞りレンズは絞りリングを絞るとそのままファインダーが暗くなるのです。
もっともさすがに暗いファインダーではピント合わせがやりずらいので
ワンタッチでピント合わせ時の開放から撮影時用に絞り込み状態にできるレンズが
ほとんどなのですけど(^^)ゞ。
実はこの動作はファインダーが明るく見える・・という以外にメリットはないわけです。
曰く「絞りこんだときと開放とのピントの位置が違わないようレンズ設計せねばならない」
「絞りこみの動作が撮影タイムラグの原因になる」
「絞り羽を多くすると絞り込みにテンションが必要なので羽を少なくしてしまう」
などなど・・と他社が必死に開放測光実現に頑張っていたときに天下のキヤノン様は
実絞りレンズのセールスに必死だったのでした。どう見ても周回遅れ感バツグンの
あわわ、保守的ユーザーを大切にするセールストークですね(^^)。
今回はキヤノンFLレンズでも名玉のほまれ高き85mmF1.8です。
マニュアルフォーカスレンズ最後のNEW FDレンズの世代まで
光学系の変更はなっかったということです。
ということは、いかに完成された名玉だったかがうかがえますね。
何より実絞りレンズで設計されたのですから、一番無理のないつくりではないでしょうか?
決してFDやNEW FDより安かったからFLにしたのではありませんよ~(^^;)。
キヤノンT80 FL85mmF1.8 F8 実絞りAE プロビア100F
日差しもまぶしい須磨海岸です。空と海の青さと砂浜の白さが素敵です。
このような明るいシチュエーションですと、F8のまんまファインダーをのぞいていても
何ら不自由なくピント合わせが可能です(^^)。
キヤノンT80 FL85mmF1.8 F8 実絞りAE プロビア100F
古い団地の泳げたい焼き君みたいな滑り台です。よくあるのはカタツムリや
タコみたいなうねうねした形のやつですが、たい焼きとは珍しいですね。
実際遊ぶとなりますとタコやカタツムリのほうが楽しそうではあります。
キヤノンT80 FL85mmF1.8 F8 実絞りAE プロビア100F
大修理を終えて白亜に輝く姫路城です。どこから撮っても絵になりますね!
収まりが良すぎて面白くない・・なんて声や白くなりすぎて模型みたい・・
などという不埒な声もあるようですが(^^;)。
キヤノンT80 FL85mmF1.8 F8 実絞りAE プロビア100F
姫路動物園の人気者の姫子さんです。ちょうどお食事タイムでした。
大きな白菜をわっしわっしと5つも食べていらっしゃいました。
今年の春先などは野菜が高騰していましたから大変だったでしょうね。
ちなみに姫路動物園は入場料は200円とメチャ安でございます。
姫路城に行かれるさいは、ぜひ寄ってみてくださいね。
キヤノンT80 FL85mmF1.8 開放 実絞りAE プロビア100F
姫路動物園には遊園地も併設されています。
しかも入園料は動物園と共通です(^^)。
昭和のレトロ遊具が現役バリバリで稼働しております。
開放ですと昔国産レンズらしい柔らかな描写になります。
現代のデジカメマウントアダプターユーザーの方にも
ストライクな描写ではないでしょうか?゙
キヤノンT80 FL85mmF1.8 F5.6 実絞りAE プロビア100F
動物園の次は須磨水族園です。5.6くらいですとフォーカシングスクリーンの
クロススプリットも影になるかならないかです。
丸に十文字の島津家くつわ十文字みたいです。気分はすっかり西郷どんです。
キヤノンT80 FL85mmF1.8 F5.6 実絞りAE プロビア100F
イルカショーの次は屋上に登りまして、アシカのお食事タイムです。
手前の女の子の投げた輪を次々と首で空中キャッチです。
アシカの動体視力と素早く柔軟な動きに感涙ものです。
イルカショーの人気と比べるとかわいそうなくらいですが、一見の価値アリですよ(^^)。
キヤノンT80 FL85mmF1.8 F4 実絞りAE プロビア100F
キヤノンT80はオートフォーカスが遅くて、発売当時からけちょんけちょんの評価でした。
が、マニュアルフォーカスで割り切って使えば多彩なプログラム露出マシンとして
ずいぶん楽しめますよ(^^)。
「合わぬなら合わせてしまおうT80」といったところでしょうか。
でもそういったらオートフォーカスマシンのT80には失礼かなあ(^^;)?
T80との出会いは友人のマウント改造機でして,25年前はフランジバックの短い改造ベース機はFDが最人気だったのです.素のままならコニカARやミノルタMDがしゃくり上げミラーでよいけど,FDは簡単にマウントを外せて,そのベース面も平面だから最高なんです.
確かにアルパという最短バック機があるんだけど,使いやすいボディにしたいから改造するんであって,わざわざオリジナルより出来が悪いボディで撮影したくないわけで.
友人のT80はコンタレックスマウントに,別の友人はT70をアルパマウントにしておりました.
借りて思ったのは,なんとのんびりした作動のカメラやね,と.ミラー作動も巻き上げもトロく,まあ中級機以下はこんなもんだったのは後に知ったんですが,F3+MD4,F801sユーザーには耐え難かった.
FLレンズはお手頃で優秀です.
拙宅には58/1.2と28/2.5が残っています.28はフィルムカメラを持たない後輩にFT辺りに付けて進呈しようと思っていたらFTが故障しそのままに.
私はFDであまり露出計を使わないのでFLは自動絞りさえ出来れば気にしませんが,AE機では絞り込み実絞りAEになるんでしたっけ.絞り優先的に使えるT80はキヤノンの中でもFLが使いやすい機械ですね.それでT80なのか!
FL85は多分拙宅の旧FD85と同じ構成かと思いますが,自然で素晴らしい写りだと思います.開放は85/1.2SSCと同じくらいフレアが出て,1.2と同じ効果が安く軽く得られる,って...
コメントありがとうございます。若かりし頃はプログラム露出での撮影などバカにしていあのですが・・年を取るとラクチンラクチンというわけですっかり肯定派になってしまいました(^^;)。T80はボディの下部に並列に4本バッテリーを装着しますので、手振れが少なく感じます。実絞りで気軽に使えて楽しいです。露出もけっこう補正なしで当ててくれますし。オートフォーカスで売り出さなければ一定の評価は得られたと思われますね。残念(^^)。