ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

店名とは正反対。「世界一暇なラーメン屋」。

2016-06-16 20:26:55 | うまいもん
かれこれ30年の付き合いになり、私のブログも11年にわたって愛読してくれている私の大学サークルの後輩(仮名・Mくん)、またしても悩ましい店に連れてってくれた。
中之島の「世界一暇なラーメン屋」である。

洒落たオフィスビルの2階にあり、一瞬オシャレなバーか何かかと見紛う造りである。
まず目を引くのが、製麺機。

「自家製麺ですよ」
という、最大のアピールである。しかも横に小麦粉の袋がうず高く積んであるため、単なるディスプレイでない事はよく分かる。

さてその「世界一暇な」という謙虚なのかシャレなのかよく分からない店名だが、もちろん大人気店だ。
今日もピークを外して訪れたのに、7人が店外に並んでいる。
並び方まで、指示されるのだ。

まぁコレは、人気店なので仕方ない。

ほどなく着席。
「お客さんとお昼に行く時は、たいがいココなんですよ!」
と、得意げに微笑むMくん。
確かに、メニュウも謎めいている。

私はこの中で、最もインパクトがありそうな「クロフネリターン」をオーダー。
200円プラスのセットのミニ豚丼も付けた。

先に、ミニ豚丼が到着。

大きくはないが、サイコロ状にカットされた焼豚がエラい事になっている。
しかも焼豚だけではなく、真ん中にキムチも載っている。言わば豚キムチ丼であり、これがたったの200円で付くとはなんとお値打ちな。

ほどなくして、クロフネリターンが着丼。

カッコいい器だ。
余白が多く、量的に少なく見えるがちゃんと深さがあるので問題ない。
麺が見えないようにうまくマスキングするように盛られた焼豚と、その上に天盛りされた糸唐辛子がそそる。
麺を上げてみる。

そこそこの太さの、自家製麺である。

スープをひと口。
濃い。カテゴリー的にはいわゆる高井田や富山などのブラック系だが、それらは見た目とは裏腹にスッキリ飲ませる。
しかしコレは見たまんまの飲みごたえで、ガツン!と来る。
ところがそこに柚子油の爽やかな酸味と糸唐辛子の辛味が重なり、濃さというか脂っぽさを見事に消し去ってくれるので、思わず次のひと口がほしくなる。
この「濃い!」→「柚子油と糸唐辛子でさっぱり!」の無限ループを繰り返すうちに、夢中になりものの数分で平らげてしまった。本当に夢を見ていたようだ。

ただ反省としては、この無限ループのスープに豚丼は濃すぎた。クロフネリターンなら白ごはん(おかわり可)がベストだし、豚丼ありきならあっさりした他のメニュウがいいだろう。
こうして、いくつもの組み合わせを試行錯誤するうちに私も取り込まれてしまうのだろうか…?