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我が尊敬してやまない「歌う人間国宝」山下達郎の2018年ツアーが、ついに始まった。
全49公演のうち、今日の神戸が13本目。
今ツアーでは、コレが関西初公演となる。
もちろんネタバレは避けるが、今回のセットリストは特に私の好みだった。
今回のコンセプトは
「今のメンバーと本格的にツアーを再開して、まる10年。このメンバーと仕上げたなかで、特に気にいっている曲を演ります。言わば、自分へのご褒美」
だそうだが、もちろんそれはファンへのご褒美でもある。
シュガーベイブの元メンバー・寺尾次郎氏の逝去に寄せて久しぶりに演るシュガーベイブのナンバーがあったり、誰もが知るアッと驚く洋楽のカバーがあったり、後半の「お賑やかし」に久しく演っていなかった超定番が復帰したり。
今回は各公演3時間ちょうどと、前回までより15分ほど短くなっているがそれを全く感じさせない、密度の濃いステージだった。
もちろんア・カペラも披露したのだが、もう40年近く前に多重録音したコーラスの音が恐ろしく良くなっているのにも驚いた。
今回は過去の多重録音コーラスの再生メディアをCD-RからHDDに変え、ProTools(音楽制作ソフト)で鳴らしたそうなのだが、ProTools上でかなりヒスノイズがカットされている。
そのためテープが走った瞬間の「サーッ」という音が全くない。
25歳ぐらいの時に録ったコーラスに、65歳のボーカルを乗せてライブで演れるのは世間広しと言えど達郎ぐらいだろう(笑)。
また今回は、以前にも増してプロジェクションマッピングが冴えている。
昔の達郎と言えばスモークも目くらましのバックライトもバリライトもなく、純粋に歌と演奏と造り込んだステージセットでねじ伏せてきたのだが、そのうちスモークやバリライトも使うようになり、前回あたりから「クリスマス・イブ」などでプロジェクションマッピングを使うようになった。
しかしのべつ幕なし使うわけでもなく、同期音源を使い演奏の面白みが比較的薄い曲に限定しているのも、ストイックな達郎らしい。
「このトシになると先祖返りというか、若い時のように段々自分の欲求に素直になるんです」
と、ますますトンガる宣言をした達郎。
私も達郎のように自分に正直になり、カッコ良くトシを取りたいものである…