学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

福島県猪苗代へ行く

2007-08-25 20:30:57 | Weblog
なんとはなしに福島県の猪苗代へ行ってきました。

始めは、裏磐梯にある諸橋近代美術館へ行きました。道中、車で山を登っていくわけですが、大変に涼しい。道路にある「ただいまの温度」はなんと26℃。どうりで涼しいわけですね。

諸橋近代美術館へは、かつて美術館ツアーの同行で伺ったことがあります。あのときは、ツアー参加者のお世話をするのに精一杯で充分に作品を観ることができなかったのですが、今回は一人でのんびりと堪能しました。ダリの不思議な世界に頭をほぐされて、新収蔵品であるシスレーの作品をみたり・・・。始めは軽くざっと見て歩き、印象に残った作品をじっくりと考えながら見ていく方法で見学しました。絵を見ることは、自分自身と向き合うことでもあるような気がします。とても充実した時間を過ごすことが出来ました。

次はもはや修学旅行の定番となった野口英世記念館。ここに行く予定はなかったのですが、かつて小学校時代の修学旅行で来たことがあったので、どんなものだったろうかと見てみました。そういえば小学生のとき、野口英世に憧れたものでした。よく伝記を読んで、いろりでの事故や苦学して医学を修めたこと、そして病におかされた野口が発した「わたしにはわからない」の悲しい最期の言葉。懐かしい記憶がよみがえります。館内はあまりにもお客さんが居過ぎて、ゆっくりと見るわけにはいかなかったのですが、野口英世に向学心を忘れないよう諭された気持ちになりました。

最後は天鏡閣です。明治後年に作られた洋館です。建物のなかは大変素敵!!アールヌーヴォー様式の内部。純和風の立派な日本家屋にも憧れますが、こんなロマンチックな生活も憧れますね。戸外ではハーモニカによる野外コンサートが行われていました。洋館を見ながら、戸外から流れてくるハーモニカのリズムに耳をすまし、心が大変休まります。今まで色々な洋館を見ましたが、天鏡閣はベストです!!(写真は天鏡閣です)

こうして、またも日帰り(連休が取れないのです:泣)の旅が終わりました。大変疲れましたが、やはり満足のいく旅でございました!!