学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

刷りあがり

2007-11-29 22:18:42 | 仕事
10月から行っていた木版画教室が無事に終わりました。

今日は木版画最後の工程「刷り」の指導です。

少し小さめのローラーをくるくる回して、版木にインクをのせていきます。「自分が強調させたいものを濃く刷りましょう」と講師の先生が指導します。生徒たちはなかなかインクの濃淡がつかみにくくて、少し難儀していたようでした。私も講師の補助にまわって指導しましたが、「刷り」は奥が深い!でも、インクの濃淡をつけた版画は、とてもメリハリが合って面白い仕上がりです。生徒たちも、自分たちの彫った版画がどのように出来るのかが楽しみのようで、刷り上がるたびに拍手!いい作品が出来てよかったね!

私が小学生のときを振り返ると、とても大きなローラーで、版木にべったりインクをつけて刷った覚えがあります。そして必ずといっていいほど、服が汚れるのです。感動も何もあったものではありませんでした(笑)彫りでは、貫通させるまで版木を彫って怒られたり…しょうがない子供時代ですね。今は学芸員の立場でその版画の指導をしているなんて信じられません(苦笑)

小学生が一生懸命版画を彫ったり、刷ったりしている姿を見ると、自分自身も版画を作りたくなってきました。木版画は心が暖まります。そろそろ年賀状のシーズン。版画を彫ってみようかな!

今日は終日版画指導に追われましたが、とても良い一日でした!