精神的に追い詰められると、私は文章が書きたくなる。以下は駄文である。訴える意味は何もない。ただ筆の動くままに記すだけである。
私は玄関を開けると、小さくて黒い物体が目の前を横切るのが見えた。どうも猫らしい。近所に猫を飼っている人があるのかわからない。けれど、近頃どうもよく目にする。独り者の私にとっては、野良猫でさえいとおしく見えてくる。
川沿いの道を歩く。車が脇を通る。そのたびに私は後ろからライトに照らされる。淡いオレンジ色の街灯の下に来ると、私の影が地面にくっきりと浮かぶ。ふと、自分の腕に目がいった。病的なほどやせている。骨の上にある肉が削げ落ちて、骨が皮をかぶっているような印象すらある。やせる?だが、どうして?
側面から車のライトに当てられて、右側のブロックに私の影が映る。気味の悪いほど背骨が曲がっている。光のなせるわざか。だが、実際に背骨が曲がっていることが事実のような気もした。もう何十年も、この世を生きてきたかのような錯覚。そして何十年も無駄に過ごしたかのような感覚。
コンビニへ行って、麦酒を買う。レジで会計を終えると、店員がくじを引けという。言われるがままにくじを引き、店員に見せると応募券だという。何の応募券なんだかちっともわからない。私は応募券にはまったく興味がなかった。適当にレジ袋に応募券を入れて、自宅への道を急いだ。
帰り道はよく覚えていない。ただぼんやり考え事をしていたんだと思う。すこぶる億劫だ。歩くのでさえも。また街灯の下に来ると、私の影が出た。むなしい影である。だが、私は影を愛する。影を見て、自分の存在を確認にする。影を失うときは、自らを失うときである。
私は玄関を開けると、小さくて黒い物体が目の前を横切るのが見えた。どうも猫らしい。近所に猫を飼っている人があるのかわからない。けれど、近頃どうもよく目にする。独り者の私にとっては、野良猫でさえいとおしく見えてくる。
川沿いの道を歩く。車が脇を通る。そのたびに私は後ろからライトに照らされる。淡いオレンジ色の街灯の下に来ると、私の影が地面にくっきりと浮かぶ。ふと、自分の腕に目がいった。病的なほどやせている。骨の上にある肉が削げ落ちて、骨が皮をかぶっているような印象すらある。やせる?だが、どうして?
側面から車のライトに当てられて、右側のブロックに私の影が映る。気味の悪いほど背骨が曲がっている。光のなせるわざか。だが、実際に背骨が曲がっていることが事実のような気もした。もう何十年も、この世を生きてきたかのような錯覚。そして何十年も無駄に過ごしたかのような感覚。
コンビニへ行って、麦酒を買う。レジで会計を終えると、店員がくじを引けという。言われるがままにくじを引き、店員に見せると応募券だという。何の応募券なんだかちっともわからない。私は応募券にはまったく興味がなかった。適当にレジ袋に応募券を入れて、自宅への道を急いだ。
帰り道はよく覚えていない。ただぼんやり考え事をしていたんだと思う。すこぶる億劫だ。歩くのでさえも。また街灯の下に来ると、私の影が出た。むなしい影である。だが、私は影を愛する。影を見て、自分の存在を確認にする。影を失うときは、自らを失うときである。