学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

ある影

2008-05-23 21:50:04 | 仕事
精神的に追い詰められると、私は文章が書きたくなる。以下は駄文である。訴える意味は何もない。ただ筆の動くままに記すだけである。


私は玄関を開けると、小さくて黒い物体が目の前を横切るのが見えた。どうも猫らしい。近所に猫を飼っている人があるのかわからない。けれど、近頃どうもよく目にする。独り者の私にとっては、野良猫でさえいとおしく見えてくる。

川沿いの道を歩く。車が脇を通る。そのたびに私は後ろからライトに照らされる。淡いオレンジ色の街灯の下に来ると、私の影が地面にくっきりと浮かぶ。ふと、自分の腕に目がいった。病的なほどやせている。骨の上にある肉が削げ落ちて、骨が皮をかぶっているような印象すらある。やせる?だが、どうして?

側面から車のライトに当てられて、右側のブロックに私の影が映る。気味の悪いほど背骨が曲がっている。光のなせるわざか。だが、実際に背骨が曲がっていることが事実のような気もした。もう何十年も、この世を生きてきたかのような錯覚。そして何十年も無駄に過ごしたかのような感覚。

コンビニへ行って、麦酒を買う。レジで会計を終えると、店員がくじを引けという。言われるがままにくじを引き、店員に見せると応募券だという。何の応募券なんだかちっともわからない。私は応募券にはまったく興味がなかった。適当にレジ袋に応募券を入れて、自宅への道を急いだ。

帰り道はよく覚えていない。ただぼんやり考え事をしていたんだと思う。すこぶる億劫だ。歩くのでさえも。また街灯の下に来ると、私の影が出た。むなしい影である。だが、私は影を愛する。影を見て、自分の存在を確認にする。影を失うときは、自らを失うときである。

失恋、それは

2008-05-23 19:39:27 | その他
「しかし君、恋は罪悪ですよ」
夏目漱石、『こころ』の一節です。
恋は悪い罪なんですね…。やけに心に染みる・・・。

どうしてこんな感傷的になっているのかといいますと、
何を隠そう、今まさに失恋の危機を迎えているからです。
まだ確定したわけではないけれど、ほぼ決定的です。
昨日まで何の気配もなかった(気付かなかった?)もので、
原因に心当たりが全くないのが気になりますが…。

しかし…失恋というやつは何歳になって悲しいものです。
こればっかりは永遠に卒業できそうにないものです。
ただ、結構割り切れるようにはなりました。

大学時代の先輩が「失恋すればするほど精神的に強くなれるよ!」と
えらく強気で話してくれたのが思い出されます。
失恋をすると確かに精神的に強くなりますね。
別に好きで精神的に強くなりたいわけではないのだけれど。

相変わらず、文章にならない文章。
さて、どうなることやら。
結果は神のみぞ知る…。