昨夜は疲労困憊でブログが書けずに失礼をしました。
絵画作品は、一般的に何かしらの絵具や支持体によって構成されています。それぞれに特徴があって、ごくごく簡単にまとめると、油彩は大画面でも耐えうる厚みのあるマチエール(絵肌)が有って、主に麻のキャンバスが支持体となる。日本画も同じような特徴があるけれど、透明性のある顔料を使い、主に紙や絹が支持体となる…など。ずいぶん前にある批評会に参加させていただいたことがあり、絵を評価する先生が「支持体をいじめてすぎてはだめ」と何度も口にされていたのを覚えています。作家にとっては、絵のテーマや図案だけでなく、材料の特長を引き出して、どう作品に活かしていくかも大きな問題なのだと、そのとき改めて勉強させていただきました。
さて、作家たちはこうした特長を捉えて絵を描いていきます。それを鑑賞者側の私たちが意識してみることで、作家の意図すること、もっとやわらかい言葉でいえば、工夫したところが見えてくるようになります。油絵具ならゴッホがわかりやすいかもしれません。図版ですとなかなかわかりにくいのですが、実際の絵を目の当たりにすると油絵具がまるで生きもののようにうねっていたり、絵具を盛り過ぎて立体的にさえ見えてくることがあります。これも油絵具ならではの特長でしょう。あるいは木版画も例にはいいかもしれません。刀による鋭い線の連続、色と色の重なりや木目を活かした摺りなどは油彩や日本画にはできないものです。こうして絵を観るときに材料にも目を向けるとさらに深い見方ができるものと思います。
私見ではありましたが、美術作品の楽しみ方として3つの特長を書かせていただきました。もちろん、こうした見方が正しい、というわけではありませんが、ぜひ本物の美術作品を目の当たりにしたときにふと思い出していただけると嬉しいです。
絵画作品は、一般的に何かしらの絵具や支持体によって構成されています。それぞれに特徴があって、ごくごく簡単にまとめると、油彩は大画面でも耐えうる厚みのあるマチエール(絵肌)が有って、主に麻のキャンバスが支持体となる。日本画も同じような特徴があるけれど、透明性のある顔料を使い、主に紙や絹が支持体となる…など。ずいぶん前にある批評会に参加させていただいたことがあり、絵を評価する先生が「支持体をいじめてすぎてはだめ」と何度も口にされていたのを覚えています。作家にとっては、絵のテーマや図案だけでなく、材料の特長を引き出して、どう作品に活かしていくかも大きな問題なのだと、そのとき改めて勉強させていただきました。
さて、作家たちはこうした特長を捉えて絵を描いていきます。それを鑑賞者側の私たちが意識してみることで、作家の意図すること、もっとやわらかい言葉でいえば、工夫したところが見えてくるようになります。油絵具ならゴッホがわかりやすいかもしれません。図版ですとなかなかわかりにくいのですが、実際の絵を目の当たりにすると油絵具がまるで生きもののようにうねっていたり、絵具を盛り過ぎて立体的にさえ見えてくることがあります。これも油絵具ならではの特長でしょう。あるいは木版画も例にはいいかもしれません。刀による鋭い線の連続、色と色の重なりや木目を活かした摺りなどは油彩や日本画にはできないものです。こうして絵を観るときに材料にも目を向けるとさらに深い見方ができるものと思います。
私見ではありましたが、美術作品の楽しみ方として3つの特長を書かせていただきました。もちろん、こうした見方が正しい、というわけではありませんが、ぜひ本物の美術作品を目の当たりにしたときにふと思い出していただけると嬉しいです。