学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

アイルランド

2019-09-29 22:28:39 | その他
アイルランドといえば、私は2002年の日韓サッカーワールドカップでのドイツ対アイルランドの試合を思い出す。この試合、ドイツに1点を先行されたアイルランドは波状攻撃を仕掛けるが、ゴールキーパーの名手オリバー・カーンを中心とするドイツの堅い守りをなかなか崩せない。だが、後半ロスタイム、とうとうアイルランドはエースのロビー・キーンが劇的な同点ゴールを決めて貴重な勝ち点1を得る。アイルランドの持つ粘り強さにすっかり心を奪われた私は、それからずっとアイルランドというチームが気になっている。

現在、日本は自国開催のラグビーワールドカップで盛り上がっている。先日は優勝候補のアイルランドと日本が対戦し、日本がアイルランドに勝利を収めた。本来なら日本が勝って喜ぶべきところなのかもしれないが、私はどちらが勝った負けたということよりも、ラグビーという屈強な男たちがぶつかる競技で、手に汗握る勝負を見られたことが楽しく、また、とても嬉しい。前半のアイルランドの踊るようなパスワークは素晴らしかったし、後半のアイルランドの壁に真っ向から挑む日本のスタイルは勇気を与えてくれる。ワールドカップをきっかけにラグビーを知ることができて本当に幸せだ。

ふと本棚を眺めていたら『若き芸術家の肖像』が目に留まった。作者はジェイムズ・ジョイス。そういえば、彼もアイルランドの出身だ。彼の代表作『ユリシーズ』は色々な言語を組み込んだ前衛的な小説であるとされる。そして、本にはそれなりの厚みがある。私にとっては読みたくとも読めない高い山だ。私もアイルランドの粘り強さに見習いながら、いずれ『ユリシーズ』を読破してみたい。