学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

文献の調べものに

2023-03-28 21:48:51 | 仕事
私が住む地域は、今が桜の真っ盛り。桜が咲くと、街全体が明るくなったような感じがしますね。先日はいわゆる桜の名所へゆき、お花見を楽しんできました。何も飲み食いなどしなくても、ゆっくりと桜の下を散歩するだけで、心持ちが愉快になります。

さて、依頼されていた査読も済み、今度は自分が原稿を書く立場になりました。といっても、まだ締め切りまでは間があるので、それまではまだ文献の調査を続けることにしているのですが、今日ではインターネットの存在が欠かせません。これはインターネットの文章を参考文献にする、というのではなく、文献にあたるためのヒントを得るために使っているという意味です。特に私が重宝しているのが、googleの書籍で、キーワードを入力すると、そのキーワードが掲載されている本や雑誌の一部分(場合によってはページ数まで)を、引っ張ってきてくれるのです。これは本当にありがたくて、文献を正確にたどっていくうえで、もはやなくてはならないツールです。それまでは、本の参考文献から芋づる式に調べるのがオーソドックスなやり方でしたが、どうしても時間がかかるし、調べたいことが掲載されていないケースもあるので、今にして思えばなかなか難儀なことでした。

今回、私が書こうとしていることは、ある人物の昭和初期の動きについてで、その人物は社会的な立場としては政治家なのですが、一方、プライベートの部分ではパトロンの役割を果たしていた人物なのです。政治家としての実績は文献として結構残されているのですが、このパトロンの部分についてはほとんど残っていない。よし、誰も書いている人がいないなら、いっそ私が書いてみよう、と思い立ったものの、まだまだ道のりは遠く。先のgoogleのツールを利用しつつ、周辺の人たちの書簡類から、彼の動きを辿ってみようと試みています。どんなことがわかるのか(思ったよりも分からないかもしれないけれど)、とても楽しみな仕事に取り組んでいます。


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