学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

新聞記事から

2012-04-02 21:03:27 | その他
今日の日経新聞夕刊に、今年1月に岡本太郎賞を受賞した関口光太郎さんの作品が特集されていました。岡本太郎賞を受賞した作品は≪感性ネジ≫というタイトル。3メートル近い巨大なネジ、しかも新聞紙とガムテープで作ったというから驚きです。写真だけでみると、荒廃した文明の名残のような印象を受けるのだけれども、作家の関口さんの言によれば、コムズカシイことは抜きにして、もっと純粋に楽しく感じて欲しいようです。関口さんのプロフィールを読むと、美術学校の彫刻科に入学して石や木を使った制作をしていたものの、あまり性に合わなかったよう。そこで、思い付きで始めることができ、しかもスピード感のある現在の新聞紙とガムテープによる作品制作がスタートしたとのこと。

何か新しいことを生み出そうとする場合、これまでの発想や行動を脱ぎ捨てなければなりません。言葉で書くと簡単だけれども、やっぱりこれが難しい。関口さんの記事にはあまり制作の行き詰まりについて書かれていませんが、自分の「スタイル」へ行き着くまでには試行錯誤を続けてこられたのではないかと思います。私は作家ではありませんが、どうも頭が固くなり、これまでの発想や行動を変えることに臆することがあります。関口さんの記事を読んで、私自身のことについても考えさせられました。

さて、この岡本太郎賞を受賞した≪感性ネジ≫は今月8日まで川崎市岡本太郎美術館に展示しているそうです。ぜひ見てみたい作品です!

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