学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

寒さには極めて弱し

2006-11-18 20:19:28 | Weblog
最近、めっきり寒くなりました。
朝、外へ出ると白い息が出ます。
私にとって最も嫌な季節がすぐそこまで来ているようです・・・。

私は雪国生まれのくせに、寒さには滅法弱いのです。
12月から3月にかけては、私にとって文字通り冬の時代到来で、
休日ともなれば一歩も外へ出ない日も多々あり。
但し、雪が降れば別です。
寒さを忘れて、散歩をしに出かけます(笑)
本当、子供みたいな性格ですよね。

今日の帰り道、とある家の前を通りかかると、
クリスマスのイルミネーションがきらきらと輝いていました。
もう、そんな季節なわけですね。
それを見ていたら、ますます寒くなってきたのでした。
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ダリと高橋由一を見る

2006-11-17 19:00:35 | Weblog
今日は休みでしたので、展覧会を観に行きました。

上野の森美術館「生誕100年 ダリ回顧展」
ダリの生誕100年を記念して開かれた回顧展です。
私は開館10分前に美術館に着いたのですが、
すでに40人くらい並んでいました・・・。
大混雑の予感!
でも、展示は意外にゆっくりと観る事が出来ました。
ダリはシュルレアリスムに影響を受けた作家ですから、
彼の描く絵は不思議な空間を作り出しているのです。
チーズのようにとろとろとした質感を思わせる時計、
頼りないものを支えるように描かれた松葉杖など。
ダリの作品が不思議な世界とはいえ、そこには
やはり何らかのメッセージがこめられてるようです。
展示作品の数も疲れない程度にまとめられていますし、
キャプションもごく簡潔に書かれています。
(キャプションは80字前後。見学者は立って読むことを考えると
これくらいの字数だと読むのが楽ですね)
ぜひオススメの展覧会ですが、混むでしょうから、
平日の朝が狙い目かな?

東京国立近代美術館「揺らぐ近代 日本画と洋画のはざまに」
私たちは普段日本画、洋画と区分けして絵画を判別することが
ありますが、そもそもそれらの定義とは果たして何なのかを
検証した展覧会・・・だったようです。
実は私、この展覧会を楽しみにしていたわけではなくて、
ただ単に高橋由一の作品が見たくて見学に行ったわけです。
そんな私をお許し下さい(笑)
さて、この展覧会では高橋由一の作品が7点ほど展示されていたのですが、
なかでも《墨水桜花輝耀の景》(ぼくすい おうか きようのけい)が
素晴らしかった。
この絵に描かれた桜・・・、これは表現しがたい。
どうすればこんなに美しく描けるのか・・・。
絵の前でうっとりとしていた自分がいました(笑)
本来なら香川県金刀比羅宮まで行かなくては見られない作。
それを観る事が出来て、とても幸せな気持ちに浸りました!
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狛犬は何の寓意?

2006-11-16 21:19:35 | Weblog
私は、よく夢を見ます。
以前はピストルで撃たれたり、ビルから飛び降りるなど悲惨な夢を
見る事が多かったのですが、最近そうした不幸な夢を見なくなりました。

さて、昨日の夜に見た夢はちょっと不思議・・・。
私と館長(私の上司)は、とある図書館にフロアでの館外展を持ちかけています。
図書館長はなかなか良い返事をしてくれません。
すると館長(上司)が、「ここは私が説得するから」と私を図書館の外へ
出るように促します。
私が外で待っていると、館長が笑顔で出てきました。
「説得できたよ!」と嬉しいお返事。
それじゃあ帰ろうかと、二人でとぼとぼと歩き出しました。
しばらく行くと、右手に神社見えて、鳥居の前に石で作られた
二匹の狛犬があります。
館長は、その狛犬を見ると「ちょっと見ててご覧。」と私に言いました。
館長は、そっとその狛犬の頭を撫でました。
すると、狛犬が動き出し、台から飛び降りると、どこかへ走り去って
行くではありませんか。
唖然とする私。でも、これは不思議な体験をした!
ぜひ誰かに話してあげなくては!と考えている自分がいました(笑)
そこで夢は覚めたのです。

夢は、人間にとってどんな意味があるのでしょう?
狛犬?何かの寓意でしょうか。
なんとも不思議な夢の話でした。


さて、お話は変りますが、
今日で、中学生の職場体験が終わりました。
初めの頃は緊張していたみたいでしたが、
3日目になると自分からコミュニケーションをとろうと
積極的に話しかけてくるようになりました。
中学生、お疲れ様でした!
勉強、部活、そして恋愛?と頑張って下さいね!

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中学生の職場体験

2006-11-15 20:03:05 | Weblog
昨日から3日間、中学生の職場体験を担当しています。
中学生は初々しいですね(笑)

今日は館の受付、電話応対、案内を担当してもらいました。
お客様相手の仕事はさすがに緊張するようですね。

私は学生時代、ファストフードでアルバイトをしていました。
カウンターは、そのお店の顔。
常に明るくスマイルで対応するようにと厳しく言われました。
それは美術館とて同じことです。
その辺りを意識したうえで、お客様と接するようにと指導しました。

そんなわけで、私・・・受付業務は大得意です(笑)
学芸員が受付もするの?
私の勤める館は、受付もするんですよね。
受付のメリットは、何と言ってもお客様の反応を見られる点にあります。
「また来ますね」とか「面白かったよ」という言葉をかけられると、
うれしくなります。
でも、それだけではないわけで、「もう少し工夫して欲しい」といった
御意見も頂くわけです。
お客様はなぜそう思われたのか、それを改善していくことがより良い美術館に
つながるのだと思います。

ちょっと話が脱線しましたが、中学生にお疲れ様!
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農民画家ミレー

2006-11-14 20:16:36 | Weblog
一昨日、ミレーの《種をまく人》を見てきましたので、
これを機会に少々ミレーの勉強をしてみることにしました。

学芸員のくせにいまさらミレーの勉強?
その通り!
恥を忍んで申し上げれば、学生時代は福祉と日本美術を中心に
勉強をしていたので、西洋美術に関する知識は必ずしも深くはないのです。

そうした理由から、ロマン・ロラン著「ミレー」を読みました。
敬虔なキリスト教徒であった祖母の影響を強く受けたこと、
雑多なパリの街にはなじむことができなかったこと、
自分の描いた裸婦を侮辱され、農民画家になったこと、
家族の大黒柱として貧困に苦しんだ日々・・・。
ロマン・ロランの言葉で、淡々とミレーの生涯が綴られています。
この本は岩波書店から出版されたものですが、残念ながら
現在では絶版になっているようです。

実際に絵画を観てから本を読みましたので、自分の知識として
十分に取り込むことが出来たような気がします。
今日は、そんなミレーのお話?
明日は・・・フェルメールかも(笑)


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酒を飲まずば!

2006-11-13 18:41:39 | Weblog
皆さんは、お酒をたしなみますか?
私は大好きです(笑)
学生時代は全然飲めなかったのですが、就職してからの
手痛い失恋をきっかけに飲むようになりました。

今日は久し振りにデパートでドイツのワインと
チョコレートリキュールなるものを買ってきました。
本当はフランスのパスティスが飲みたかったのですが、
売っていなかったため、その二つを買ってきたわけです。

これから、飲んで楽しい気分に浸りたいと思います。

ちょっと話が変りますけれど、私は仕事上、懇意にしている
作家さん何人かおりまして、ときどきお酒の話をするわけですが、
お酒を飲まれない方がほとんどなのです。
理由を尋ねますと、「絵を制作する力が落ちてしまうような気がする」と
おっしゃいます。
私は作家ではありませんので、その根拠はよくわかりませんが、
酒で身を滅ぼさぬよう用心しているようです。
(私の周りでは男性作家は下戸、女性作家は大酒飲みが多いんですよね・・・)

作家さんに限らず、お酒はほどほどに!というお話。
でも飲まずにはいられない日もありますよね!
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添乗員デビュー

2006-11-12 22:09:18 | Weblog
今日は美術館ツアーの添乗員として、山梨県へ行ってきました。
天気は快晴、されど風が強い!

首都高からの富士山に感激!
たいした渋滞も無くスムーズに移動ができました。

本当なら山梨県立美術館の感想を書くべきなのでしょうが、
添乗員として行ったので、じっくり見ることはできず。
ミレーの「種をまく人」を集中的に見てきました。

館内にはたくさんの高校生が!
なんと美術館で高校生の作品展覧会をしていたんですね。
ちらっとしか見られませんでしたが、なかなか面白い作品を
観る事が出来ました。
規模の大きい美術館に自分たちの作品が飾られることは、
高校生にとっては喜ばしいことですし、励みになりますよね。
参考になる美術館事業でした。

帰りは20時になりました。
何事も無く終わり、ほっと胸をなでおろしています。
ようやく緊張から開放され、今日はリラックスして眠れそうです。
明日が結婚式なら良かったのにね(笑)
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祝!結婚式。けれど仕事が頭を離れない・・・

2006-11-11 23:27:40 | Weblog
今日はいよいよ同期の結婚式。
ふたりとも素敵なカップルでした。
いつまでもお幸せに。

披露宴、二次会ともとても素晴らしかったのですが、
いかんせん、私の頭から仕事が離れない。
なぜなら、明日は美術館ツアーで出張なのです。
私が添乗員・・・。
今日の披露宴からずっと緊張しっぱなしです。

よって今日はもう寝てしまいます。
まともな文章でなくて申し訳ありません!
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筆の進むままに・・・

2006-11-10 22:14:31 | Weblog
ようやく帰宅しました。
展示替え作業でくたくたです。
学芸員は体力勝負ですね。
特に今日みたいな日は・・・。

本来なら予告どおり秋物語を綴らねばならぬはずですが、
あまり頭が働かない・・・。

明日は結婚式です。
私が結婚するんじゃありませんよ(笑)
職場の同期です。
結婚前夜ってどんな気分なんでしょうね?
どうも想像がつかない。
結婚なんてまだまだ先、そう思っていたら、
同期たちが次々に結婚してゆく。
そうなると、私もそろそろなのかな?と
考えたりもするわけです。
まあ、私はまだまだですね。きっと(笑)

筆の進むままに書きましたが、
明日は同期をこれでもか!というほど祝福してあげます(笑)
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秋物語 ~恋~

2006-11-09 21:46:44 | Weblog
秋・・・それは恋の季節?
作家は、言葉にならぬメッセージを絵に託します。
私の美術館にも、そんな恋の絵画があります。
但し、かなわなかった恋が題材ですけど(泣)

学芸員の恋。
それは成就しにくい。
なぜなら土日は出勤ですからね・・・。
まあそれは別としても、周りの学芸員も独身が多いですね。
仕事と恋愛を比重した場合、仕事の方を取ってしまう人が多いから?

私の場合は、基本的に恋愛重視。
合コンの誘いがあれば、どんなに仕事が忙しくとも参上します(笑)
私はかつて遠距離恋愛をしていたことがあって、それはもうきついものでした。
休みの日がほとんど合わないわけですからね。
結局別れましたけど、この職で遠距離は不可能だと思いました。

美術館はデートスポットの一つ。
ときどき展示室に行って、お客様の反応を確認しにいくと、
仲良く手をつなぎながら、絵を見ているカップルに出会います。
でも面白いことに、だいたいのカップルが時間の経過につれ、
彼は絵を見るのに飽きてさっさと歩き出し、彼女は以前ゆっくりと
見て回るのです。
女性の方が絵をじっくり見るんですよね~。
不思議です。

以上、あんまり脈絡の無い恋の話でしたね。
次回は食欲について書きましょう!
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