学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

こんな寒い日は鍋!

2007-11-18 21:50:06 | その他
近頃、めっきり寒くなりました。日中はまだ日が差しますから暖かいのですが、仕事を終え、事務室から外へ出るとひんやりします。特に今日は木枯らし第1号が吹いたらしく、外はものすごい風。東北生まれのくせに寒さに弱い私には、とてもいやな季節の到来です。

さて、寒い日には鍋が一番!!ということで、昨日は気の合う同期たちが集まって、みんなで鍋を囲いました。同期には鍋奉行が1人おり、彼が塩ちゃんこやきりたんぽ鍋を作ってくれて、それをおいしくいただいたわけです。鍋は体があったまるし、大勢で食べるととても楽しいですよね。日ごろのストレスも、同期たちと一緒に居るうちに解消されていきました。(結構、展示替えはストレスがたまるのです:笑)12月に入ったら、今度は職場のメンバーで鍋を企画中!

ちなみに私はキムチ鍋が最も好きです。最後においしく雑炊なり、うどんに出来るのがありがたい楽しみです。

しみじみとした日記で、今日は締めさせていただきます。

疲れ持ち越し

2007-11-15 22:57:25 | 仕事
現在、展示替え休館日で、体力勝負の日々を過ごしています。

具体的に展示替え作業とは何をやるの?という方に、当館の作業を箇条書きでご紹介しましょう。

1.前回の展示作品及びパネル、展示金具などをすべて撤去。
2.壁面に糸を張って、作品の高さの目安とする。
3.展示プランをもとに、作品を配置。
  (作品の配置をめぐって学芸員同士が話し合う)
4.作品間隔などを調整したあと、壁面に展示金具を設置。
5.看板、パネル、キャプションの貼り付け。
6.ライティング、照度を調整します。
7.見直し作業。

およそこんな内容でしょうか。ここに挙げた例は、常設の場合ですので、他館や個人の方から作品をお借りしてきた場合には、作品点検などの準備が加わります。

このなかで特に大変なのが、壁面に展示金具を取り付ける作業と、ライティングです。脚立の上り下りを繰り返したり、丁寧に金具を打ち付けないといけませんので、体力を使います。この作業で体力のほとんどを奪い取られます(笑)近頃はなかなか疲れも取れず、明日まで持ち越すときが多い状態。

しかし、今日でほぼ展示作業は終了し、あとは明日チェックをするのみとなりました。ほっと一安心、けれどやっぱり明日まで疲れは持ち越し?

ジャン・クリストフ

2007-11-14 21:48:22 | 読書感想
私は毎月「ダ・ヴィンチ」という雑誌を買っています。この雑誌は、主に新刊やブームになっている本などを特集しており、読書好きの私には欠かせない情報が満載なのです。

さて、今月号に掲載されている特集の1つに「古典新訳ブームに挑戦!」なる企画があり、なぜ新訳がブームなのか、長編小説が苦手な理由は何?など面白い内容となっています。

これらを読んでいるうちに、私も久しぶりに長編小説を読んでみよう!と至極簡単に影響を受け、さっそく自分の本棚へ。

とりあえず、本棚にある長編は、

「戦争と平和」2巻まで
「カラマーゾフの兄弟」4巻まで
「デイヴィット・コパフィールド」2巻まで
「ジャン・クリストフ」1巻のみ

どれだけ自分が挫折してきたかがよくわかります(笑)

さて、ロシア文学は何だかまた挫折するのが目に見えていたので、「ディヴィット」か「クリストフ」になるわけですが、なんとなくヒューマニストのロマン・ロランで自己啓発にならないかな、という漠然とした理由で「クリストフ」を読むことにしました。

途中で挫折しないように、ゆっくりと、味わいながら読んで見たいと思います。

病をおして

2007-11-12 20:24:04 | 仕事
朝、右目の奥がえぐられるような痛さで目を覚ましました。嗚呼…片頭痛です。いつもなら、このまま布団の中で安静にしているのですが、東京に取材へ行かなくてはならないため、病をおして出陣です。

頭痛、それに伴う吐き気をこらえての遠出。もちろん頭痛薬は服用。しかし!今日に限って、全く効かない!動くと鐘の音の如く、ぐわんぐわんと頭のなかで痛みが鳴り響きます。静かに、なるべく衝撃を与えないようにして歩くしかありませんでした。

回った先は、九段、丸の内、日比谷、鎧橋です。ひたすら写真を撮って参りました。画像は、九段の灯篭(とうろう)です。明治4年の創建といいますから、まさに文明開化を象徴する建物ですね。小林清親の《九段坂五月夜》にもしっかり登場しています。

頭痛を抱えながらも、私は江戸城跡のお堀でカルガモの親子を見て心がなごんだり、すっかり黄色に色づいたイチョウの美しさに惹かれたり、日比谷公園の菊花大会に感動したりと、なかなかよく歩き回ったものでした…。

さて、一向に体調が戻らない私。帰りの電車の中で、少し仮眠したせいか、ようやく地元に帰ったところで頭痛が和らぎました。

頭痛持ちってつらい!そう思った、秋の一日でした。


スペイン料理

2007-11-11 21:42:46 | 仕事
朝から大雨。おまけにすこぶる寒い。11月も中旬、寒いのは我慢できるとして、雨は勘弁してほしいものです。

こんなどしゃぶりのなか、美術館の裏手ではちょっとしたイベントがありました。各国のいろいろな料理が食べられるというものです。(本当はきちんとした名称があるはずですが、失念いたしました:笑)各国の料理が食べられる機会など、滅多にない!そう思った私は、昼休みに雨降るなか出かけてみました。

たくさんあるなかで、私がおいしそうだと思ったのは、スペイン料理!バジル何とかライスというものでした。(これもきちんとした料理名があるはずですが、失念しました:笑)早速買って食べてみると、とてもおいしい!!鶏肉とバジル、そしてクリームソースがマッチ!!

「ここでお店を経営していますので、どうぞ」とパンフレットをいただきました。すると職場のすぐ近くではありませんか。今度ぜひ食べに行こう!!と決意した大雨降るお昼なのでした。

自画像に喝を入れられた話

2007-11-08 22:23:08 | 仕事
来年度の展覧会開催に伴い、作品調査へ行ってきました。

5年ほど前に亡くなられた女流作家なのですが、静物画、風景画を数多く描いた方で、当市の文化・芸術面に多大な影響を及ぼしました。中学校の教師として働き、若くして亡くなった父の代わりに一家の家計を支えて、働きながらの絵画制作であったそうです。大変温和な人柄だったそうで、周りの若い画家たちからよく慕われて、アトリエの二階で芸術とはどうあるべきかをお互い語り合ったこともあったとのこと。

遺族の方に大変貴重なお話をお伺いすることができ、実際に作品も見せていただいたのですが、その中の一点に《自画像》がありました。制作年は1941年。画面全体は黄土色に包まれていて、丸い眼鏡、後ろでまとめた髪にはリボンを、黄色いジャケットを着ています。目は凛としており、これから大いに絵画を描いてやろうという決意表明のような印象も与えます。

ただ、私はその絵をじっと見ているうちに、「あなたはこんなことで負けてはならない!」と言われているような不思議な気持ちになりました。と、いいますのも、私はどうもこの頃、疲労感が取れなくて、少しバテ気味なのでした。そんな体調で見ていたせいか、その作家の自画像からしっかりしなさい!と言われたようで、しっかりしようと思った次第なのです(笑)

明日から、他の散らばってしまった作家の作品調査を開始です。忙しくなりそうですが、また自画像から喝を入れられないように、しっかり気合を入れて頑張ります!

模写

2007-11-06 21:23:38 | その他
私は美術館学芸員にも関わらず、絵を描くのが非常に苦手です。絵を見て論ずることが出来ても、絵を描くことは出来ない。それでは何だかやけにくやしいので、絵を描く勉強を少しずつしてみることにしました。そうはいっても、まさか先生の下で本格的に学ぶには時間が取れないので、自己流です。

自己流で学ぶためには、徹底的に模写をすることがベストかと思います。フランスの画家の多くはルーブル美術館の絵を模写して勉強していますし、日本でも狩野派が模写による鍛錬を行っていましたから、まあ、模写は間違いないだろうという判断です。

そんなわけで、自宅にある図録を片っ端から見て、面白そうな画題を選んではスケッチブックに描いていきます。変になってもよいから、とにかく時間をかけて、考えながら描いていく。そうすると、なんだかまあ、自分の割にはよく描けたかな、という絵が出来上がりました。そうして少しずつ自信をつけて、また描いていきます。

絵を描けると、なんだか日々の生活にゆとりが出てくるような感じがします。旅先でも軽くスケッチでき、写真よりも思い出になりそうです。(写真には写真の良さがありますけれどね)勝手気ままに、誰に評価されるわけでもなく、絵の勉強は今日も続きます。


ジャズ

2007-11-05 20:51:26 | 仕事
近頃、ジャズをよく聞いています。仕事帰り、ボリュームを小さくしてバックミュージックとしてかけると、大変リラックスします。

ジャズに興味を持つきっかけとなったのは、友人と行ったジャズ喫茶にて。ここのマスターは大変気さくな方で、その日の気分に合わせたカクテルを作って下さるのです。例えば、「切なくなるような味のカクテルを作って下さい」と注文すると(何て注文の仕方でしょうね:笑)マスターは「難しいなあ」と苦笑いしながらも、そんな味のカクテルを作ってくれるのです。そんなマスターが、あるとき、「心に染みるようなジャズを」と、ノラ・ジョーンズを聞かせて下さいました。私は、あのきれいで精練された歌声に魅了され、それから幅広くジャズを聴くようになったのです。

ジャズを聴くと、なんだか洋酒が飲みたくなる(笑)。けれど、コーヒーで我慢して、今日も一日が終わりそうです。

ようやく…

2007-11-03 23:15:42 | 仕事
今日で予算の算出が終わりましたので、ホッと一息。明日は休みですが、たぶん疲れを取るために、寝て終わりそうな予感です。

今日も帰りが夜遅くになりましたが、事務室から出ると、ヒヤッと寒い。11月に入りましたから、これからどんどん寒くなっていきますね。寒いのが苦手な私にとっては、ちょっといやな季節になります(笑)

皆様、どうか風邪にはお気をつけて。
私はちょっと風邪気味です(泣)

祝!ブログ1周年

2007-11-01 22:28:02 | 仕事
10月末をもちまして、ブログ1周年を迎えることができました。

いつも私の他愛もない日記をご覧下さっている皆様、本当にありがとうございます。

月日が経つのは、とても早く、いつの間にかの1年でした。
日記は一応、毎日の更新を目指していましたが、毎日までとは言わなくとも、それなりに更新できていたのかな?と思います。

仕事や展覧会、読書の感想、旅の話、飲み会の話、恋愛の話(滅多にないですけれどね:笑)など、自由気ままに書いてきたわけですが、これからも書き続けて参りますので、今後ともどうぞよろしくいたします。