6月13日、
「経済財政運営と改革の方針(骨太の方針)」【政府の経済財政諮問会議】
「岩盤規制」を壊す答申【規制改革会議】
同月16日、
「日本再興戦略」新版の素案【産業競争力会議】
を競い合うように発表した。内容は、国民生活の万般にわたり、
財界とグローバル資本に大きな支配力と権益を許し、
他方、国民には隷従と犠牲を強いる・・・・
とんでもないブラックなものだ。
・内部留保を貯め込んだ大企業の法人税は20%台にまで下げる。
・混合医療を導入し、健保適用外の高度医療や保健会社の医療保険の発展を促す。
・成果主義の賃金制度を広げ、残業代なしを目指す。
・農協を解体し、農協事業への企業参入を促し、農地の所有・転用も認める。
・小中一貫校で成績優秀な生徒を優先的に教育する。
・個人情報保護法を「改正」し、個人データを「ビッグデータ」として経済活性化のために活用する。
など、社会公共のための制度を食い散らかし、国と大企業に都合のいいものに買えようとする提案が満載だ。
見逃せないのが、年金積立金の運用方針転換だ。
2014年現在、積立金は129兆円だが、こえを預かる厚労省管轄下の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に、これまでの国債中心の運用を転換させ、株式を積極的に購入させ、運用利益の増大を追求させる、というもの。
やがて投機筋が売りで儲けようと株価を下げる方向に動いたら、積立金に大穴が空くこと必至だ。
日本の国民皆年金制度は戦時下の1942年、労働者年金保険法を母体として発足した。制度発足直後は年金受給者はほとんどいない。集まった金は戦費に充当された。ナチ政府のやり方の真似だ。
しかし、ドイツでは敗戦後、それが本格的な社会保障制度として育てられていった。
これに対して日本では、育ってきた厚生年金制度を1966年に大企業の要請を容れて法改正で変更した。各個の区政年金基金組合設立を認め、積立金の自主運用を許した。だが、バブル崩壊と園生の金融危機で多くの基金が立ちゆかなくなった。
年金改革は、この悪しき歴史に学び、根本から検討し直すべきものだ。
□神保太郎「メディア批評第80回」(「世界」2014年8月号)の「(1)戦後最大の曲がり角へ--国民とメディアの「共犯関係」」
↓クリック、プリーズ。↓
【参考】
「【政治】先の見通しを持たない新成長戦略 ~鎖国的政策~」
「経済財政運営と改革の方針(骨太の方針)」【政府の経済財政諮問会議】
「岩盤規制」を壊す答申【規制改革会議】
同月16日、
「日本再興戦略」新版の素案【産業競争力会議】
を競い合うように発表した。内容は、国民生活の万般にわたり、
財界とグローバル資本に大きな支配力と権益を許し、
他方、国民には隷従と犠牲を強いる・・・・
とんでもないブラックなものだ。
・内部留保を貯め込んだ大企業の法人税は20%台にまで下げる。
・混合医療を導入し、健保適用外の高度医療や保健会社の医療保険の発展を促す。
・成果主義の賃金制度を広げ、残業代なしを目指す。
・農協を解体し、農協事業への企業参入を促し、農地の所有・転用も認める。
・小中一貫校で成績優秀な生徒を優先的に教育する。
・個人情報保護法を「改正」し、個人データを「ビッグデータ」として経済活性化のために活用する。
など、社会公共のための制度を食い散らかし、国と大企業に都合のいいものに買えようとする提案が満載だ。
見逃せないのが、年金積立金の運用方針転換だ。
2014年現在、積立金は129兆円だが、こえを預かる厚労省管轄下の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に、これまでの国債中心の運用を転換させ、株式を積極的に購入させ、運用利益の増大を追求させる、というもの。
やがて投機筋が売りで儲けようと株価を下げる方向に動いたら、積立金に大穴が空くこと必至だ。
日本の国民皆年金制度は戦時下の1942年、労働者年金保険法を母体として発足した。制度発足直後は年金受給者はほとんどいない。集まった金は戦費に充当された。ナチ政府のやり方の真似だ。
しかし、ドイツでは敗戦後、それが本格的な社会保障制度として育てられていった。
これに対して日本では、育ってきた厚生年金制度を1966年に大企業の要請を容れて法改正で変更した。各個の区政年金基金組合設立を認め、積立金の自主運用を許した。だが、バブル崩壊と園生の金融危機で多くの基金が立ちゆかなくなった。
年金改革は、この悪しき歴史に学び、根本から検討し直すべきものだ。
□神保太郎「メディア批評第80回」(「世界」2014年8月号)の「(1)戦後最大の曲がり角へ--国民とメディアの「共犯関係」」
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【参考】
「【政治】先の見通しを持たない新成長戦略 ~鎖国的政策~」