語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【南雲つぐみ】おでんのだし ~骨付きの鶏肉~

2017年10月02日 | 医療・保健・福祉・介護
 コンビニでは、夏のうちからおでんが登場するようになった。やはり売れ行きは9月に入ると伸びるそうだ。
 おでんのだしは昆布やかつおぶしなどを入れるが、それだけではあっさりし過ぎて物足りないと思うときに何を入れるか。カレーと同じで、そこに家庭や地域の味を作る工夫があるのだろう。
 関西出身の友人は、前日から牛すじの下煮を始め、そのスープをおでんのだしに加えると言っていた。関東に来て専門店で「すじ」を注文したら、丸い練り物が出てきたのでびっくりしたとも。関東では魚の軟骨や筋を一緒にすりつぶし、こりこりした食感の練り物を「すじ」というのだ。
 関東のおでんはかつおぶしのだしに濃口しょうゆ味が主流といわれるが、わが家では骨付きの鶏肉を入れて煮込み、味付けは薄めにしている。鶏肉を入れないときはチキンスープかコンソメの素をだしに加える。具材に欠かせないのはちくわぶ。関東独特の食材で、小麦粉を水と塩でこねて、外側にギザギザのある、ちくわに似た形状をしている。今からおでんの季節が待ち遠しい。

□南雲つぐみ(医学ライター)「おでんのだし ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年9月15日)を引用
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【後藤謙次】選挙戦の主導権握った小池新党 ~舞台裏は「細川劇場パート2」~

2017年10月02日 | 社会
 <民進党では、元環境相の細野豪志が先行離党した際、代表の前原誠司は細野との将来的な連携の可能性を示唆していた。その時点では間違いなく小池新党を吸収合併するシナリオだったはずだ。現に自由党の小沢一郎とひそかに連絡を取り合い「民由合併」、場合によっては社民党も糾合した上で、細野のパイプを使って小池にアプローチすることを狙っていた。>

 <ところが元政調会長、山尾志桜里の民進離党をきっかけに、さみだれ離党が始まると民進党の求心力は一気に低下した。前原には小池の協力を仰ぐしか選択肢がなくなっていた。9月26日の民進党役員会で前原が大きくかじを切った。
 「時間の猶予はない。あらゆる手段をもって安倍政権を打倒する」
 約700万の組合員を傘下に持つ、民進党最大のスポンサー、連合会長の神津里季生も後押しした。
 「安倍1強政治に終止符を打つために一つになることが望ましい。戦国時代の策略みたいな解散なのだから、想像を超えたことが起きても不思議はない」
 前原は26日夜、小池と極秘に会談した。関係者によると、前原は衆議院の候補者名簿を小池に提示、「希望の党」からの立候補を要請する。しかし、小池はこれに難色を示す。間に立ったのは神津だったとされる。小池は各候補者が個別に離党した上で、「希望の党」に公認申請する案を了承する。
 この瞬間、野党勢力結集どころか選挙戦全体の主導権が小池に移った。解散前日の27日午前9時半から始まった「希望の党」の結党記者会見は、まさしく「作・演出・主演」の全てが小池だった。東京・新宿のホテル、「パークハイアット東京」の会見場のステージには、細野や小池側近の衆議院議員、若狭勝ら参加メンバーが着席して小池を待つ。その間に小池が男性に囲まれて歩く映像が流れる。このビデオは約1カ月前に作成されたとされ、小池の図りに図った新党結成だったことをうかがわせた。>

 <一方、この日安倍がこなした公式行事は、皇居で行われた新しい内閣府副大臣と復興副大臣の認証式。いずれの副大臣も前任者の辞職に伴うものだ。前内閣府副大臣の福田峰之は小池新党に参加するため自民党を離党した結果の辞職。復興副大臣の前任者、長沢広明(公明党)は議員宿舎に知人女性を宿泊させていたことが判明、議員も辞職した。出陣前日に与党側が置かれた状況を浮き彫りにした。解散を決断した安倍が「攻め」から「守り」に転じていた。
 24年前の光景とどこか重なる。当時の自民党は政治改革をめぐって、幹事長の梶山静六と小沢一郎が激しく対立、小沢は野党社会党が提出した宮沢喜一内閣不信任案に賛成。不信任案は可決され、宮沢は衆院解散を決断した。梶山は小沢の政治生命を断つことを狙ってあえて総選挙に持ち込む。しかし、結果は完全に裏目に出る。
 自民党は過半数割れで結党後初めて野党に転落。小沢は非自民の細川護熙連立政権を樹立した。この時の陰の主役は当時の連合会長、山岸章。小池は細川と共に日本新党で参院議員から衆院にくら替えを果たしていた。前原も日本新党で国政入りしたばかり。今回の「小池劇場」の舞台裏に登場する人物像は細川政権を彷彿させる。「細川劇場パート2」の印象だ。>

□後藤謙次「選挙戦の主導権握った小池新党/舞台裏は「細川劇場パート2」 ~永田町ライブ!No.358」(「週刊ダイヤモンド」2017年10月7日号)
    ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン

 【参考】
【後藤謙次】前代未聞の「トランプ解散」へ ~日程に伴う大きな北朝鮮リスク~
【後藤謙次】再々改造は権力構造を変える ~事実上の「古賀・菅連合内閣」~
【後藤謙次】急浮上する電撃解散説 ~ダブル補選と内閣支持率急落の絡み合い~
【後藤謙次】反自民の受け皿になれないし、小池知事との連携も困難 ~民進党~
【後藤謙次】内閣改造は「専守防衛」でも活路が見えない「守りの安倍」
【後藤謙次】経世会(額賀派)・宏池会(岸田派)・石田茂 ~都議選大惨敗後の動き~
【後藤謙次】安倍首相の改憲案の前倒し発言 ~「年内解散」に向けた思惑~
【後藤謙次】支持率急落で首相が「反省の弁」 ~それでも止まらぬ内部文書流出~
【後藤謙次】憲法改正発議までの長い道のりが賭のリスクに ~天皇退位・総裁選・衆院選~ 
【後藤謙次】【加計学園疑惑】沈黙していた政官双方から異論 ~加計学園問題が招く想定外反応~
【後藤謙次】共謀罪に加計学園問題まで炎上 ~予想以上に高い「6月の壁」~
【後藤謙次】安倍1強時代を揺るがすリスク ~森友学園問題で一躍「渦中の人」~
【後藤謙次】北朝鮮、金正男氏殺害の深層 ~日本政府内に異なる二つの見方~
【後藤謙次】政府与党内の二つの見方 ~北方領土交渉は頓挫?~
【後藤謙次】トランプの地滑り的勝利で始まった未知なる対米外交
【後藤謙次】築地市場の移転延期の決断が小池都知事の手足を縛るリスク
【後藤謙次】幹事長の入院が人事に波及、「ポスト安倍」めぐり早くも火花
【後藤謙次】参院選大勝も激戦12県で大敗 ~劣る「勝利の質」~
【後藤謙次】都知事選で与党分裂の理由 ~自民党内の反安倍勢力~
【後藤謙次】日本が直面する「ABCリスク」 ~英EU離脱で顕在化~
【後藤謙次】甘利大臣辞任をめぐる二つのなぜ ~後任人事と直後のマイナス金利~
【政治】不可解な時期に石破派が発足 ~その行方は内閣改造で~
【政治】震災後2度目の統一地方選 ~異例なほど注力する自民党本部~
【政治】安倍が描いた解散戦略の全内幕 ~周到な準備~
【政治】安部政権の危機管理能力の低さ ~土砂災害・火山噴火~
【政治】「地方創生」が実現する条件 ~石破-河村ラインの役割分担~
【政治】露骨な安倍政権へのすり寄り ~経団連が献金再開~
【政治】石原発言から透ける政権の慢心 ~制止役不在の危うさ~
【原発】政権の最優先課題 ~汚染水と廃炉作業~
【政治】「新党」結成目前の小沢一郎の前にたちはだかる難問
【政治】小沢一郎、妻からの「離縁状」の波紋 ~古い自民党の復活~
【政治】国会議員はヤジの質も落ちた

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする