四季・めぐりめぐりて

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松江城天守 国宝に

2015年05月16日 | 現存12天守


現存12天守のひとつである島根県の「松江城天守」が新たに国宝に指定されることになりました。

これは、15日に開かれた文化庁の文化審議会が松江城天守を国宝に指定するよう下村文部科学大臣に答申したことにより近く答申通りに告示されるものと思われます。

松江城天守は、他の多くの天守とともに戦前の国宝保存法により国宝に指定されていましたが、昭和25年の文化財保護法の制定により他の国宝ともども重要文化財と
改称されました。つまり、国宝イコール重要文化財であったわけですが、重要文化財の中で価値の高いものをあらためて国宝に指定しました。天守では姫路城、松本城、彦根城、
犬山城の4城(天守)が国宝の指定を受けました。このことにより、国宝イコール重要文化財であるにもかかわらず、新たな国宝が指定されたことにより、旧法では同じ国宝で
あったものの重要文化財のままである8天守は、国宝4城の格下という形になってしまったといっても過言ではないと思います。

そんな中、松江城に関しては平成21年に「松江城を国宝にする市民の会」が発足、同22年には松江市が「国宝化推進室」を設置し国宝指定への活動を行ってきました。
松江城と国宝4城を色々な角度から比較し国宝に値する城(天守)であることもアピールしていました。さらに、昭和12年から所在が分からなくなっていた2枚の祈とう札を
捜しだしました。祈とう札は城が創建された際、城の平和を願って奉納されたと伝えられ、国宝の指定につながる貴重な史料であり、「慶長十六」などと書かれていて
慶長16年に城が完成したことが裏付けられるなどのことが今回の答申につながったものと思います。

天守が国宝に指定されるのは63年ぶりとのことで国宝4城から国宝5城となるのもすぐのようです。
自身は、2年前の平成25年8月にこの松江城を訪城しておりますが、この後、国宝松江城(天守)を再訪城することは色々な「不足」のため無理でしょう。

なお、写真は平成25年8月に訪城した際に撮ったものです。          

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