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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

どうなる?どうする?JR島本駅西地区 

2017年01月07日 | JR島本駅西まちづくり
報告&意見交換会のお知らせ
■「JR島本駅西地区 どうなる「田園風景」どうする「まちづくり」

2017 年1月28 日(土)10:00 ~12:00
島本町ふれあいセンター3階・第4学習室

主催:人びとの新しい歩み(戸田靖子・平野かおる)


昨夏、島本駅周辺を走る電車、稲田が映るJR西日本のCMが話題になりました。また、田園風景の保全活用をのぞむ声、住民への情報公開を求める声が「JR島本駅西側地区を農地として維持し活用する事を求める請願」として島本町議会に提出されました。

議会は賛成少数で否決しましたが、市民レベルの議論を生み、議会の議論の質を明らかにしました。11月には土地区画整理事業の業務代行予定者(開発事業者)が公募され、12月には選定審査委員会が開かれています。

今後、理事会での決定、準備組合総会の承認を経て開発事業者が正式に決まります。どのような開発計画が提案されているのか、どのような建物が立つのか、住民にはまったく知らされないままです。

事業の主体が地権者で構成される土地区画整理事業組合であるから、というのがその理由です。駅前という極めて公共的な場所は、本来、町が責任をもって住民とともに将来像を描くべきではないでしょうか。

異論反論を合意形成の過程で可能な限り活かしていく民主主義の重要な手続きを踏まずに、このまま計画が進んでいくことに、わたしは不安を隠せないでいます。

駅周辺は島本町の将来像を決める重要な地区。開発がもたらす防災・交通・環境・農業・景観・教育・保育・町財政の問題を十分に議論し、地権者の方々のみならず、次世代も含めた住民の意向を踏まえて検討する必要があるとわたしは考えます。

議会での質疑や、情報公開請求を通して知り得た情報をもとに、これまでの経緯を報告させていただく予定で準備を進めています。


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比叡山をのぞむ賀茂川堤防
高い建物はなく東山がのぞめます
幼い頃から変わらない故郷の景色

幼い頃は友禅染の色水が流れていましたが
今では年々水が透明度を増し野鳥の宝庫
長い年月をかけて市民の憩いの場になりました
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議会に注がれた市民の目2

2016年10月14日 | JR島本駅西まちづくり
文化芸術の秋、スポーツの秋です。雨が心配された町のスポーツ祭も無事終わり、明日は高浜学園、山崎幼稚園の運動会が開かれます。島本音楽協会主催のピアノコンサートや町内在住若手芸術家のバリトンリサイタルなど、音楽の素晴らしさを実感しています。

JR島本駅周辺を走る電車を映したJR西日本のCMが話題になっています。駅西は田園風景に山と空が連続しているところが魅力です。この風景をのこして欲しいという「請願」は不採択となりましたが、市民レベルの議論を生みました。

さて「請願」が「要望」や「陳情」と大きく異なるのは、紹介議員が必要、議会で審議して採択する、このふたつの点です。署名活動、請願提出、審査の傍聴、審査内容や採択結果の報告、この一連の活動は住民のまちづくりへの参画であり、批判されるものではありません。

9月12日の総務建設水道委員会、9月30日の本会議において、「議会の権限外」の事項であるから「請願に値せず」と発言する議員が少なくありませんでした。驚きました。

「都市計画決定(追記:権限は大阪府・町が申請する)それに伴う「地区計画」、「まちづくり活動支援業務費」「想定されるインフラ整備への支出」「その維持管理費の予算」すべて「議会の議決事項」、普通に考えれば「権限外」ではなく、請願の反対理由にはなり得ません。

また、署名活動が議会批判にすり替わったというご指摘や、誰かの、あるいは某政党の選挙活動であると噂を流布する動きもありましたが、実はそういった動きこそ「政治的」といえるのではないでしょうか。

「市民からの請願」を政治利用する力が働くと請願の本質が失われ、さらに「市民が政治から遠ざかる」ことになりかねません。「JR島本駅西側地区を農地として維持し活用する事を求める請願」の本質は「JR島本駅の将来像を描くのは誰なのか」ということです。

有権者から直接選挙で選ばれ、それぞれに「市民」を代表する町長と議員、町長執行部と議会は、本来、独立したもの。二元代表制と呼び、国会と違って地方自治体には「与党」も「野党」も存在しません。

「町が決めたことだから」「ここまで進んでいるのに」「地権者に言うべきことだ」と議員が発言する一方で、市民の方が二元代表制を正しく理解できている、と今回の請願で知りました。議会が市民の成熟に追いついていない。

10月は自ずとJR島本駅西地区に関する請願関連の記事が多くなりましたが、9月会議の報告、11月臨時会議のお知らせなどを随時UPしていきます。引き続き、町政に関心をお寄せください。


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お気に入りの信楽焼の器
とても軽くて使いやすい
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まちの将来、あれこれと考えること多く

2016年10月10日 | JR島本駅西まちづくり
JR島本駅西側のまちづくりに関して、ブログにいただいていたコメントもいろいろ。さまざまな人が、さまざまな意見を述べて、語りつくされたという思いがたくさんの方に共有されていることが大事です。

大事というのは、単に大事なのではなく「まちの幸福度」を左右するほど大事だということです。たとえば「西側住民」さんのご指摘は、交通まちづくりを考えるうえで非常に重要。

現在、示されている事業計画案には具体的に駐輪場の位置などは示されていません。土地利用のなかみとして、詳細はこれから決まるということかと思います。

なお、駐車場については地価がもっとも高く利用価値がある駅周辺につくる時代ではありませんので、送迎スペースのみを設けて、徒歩を軸にした交通まちづくりを考える必要があります。しかし病院が立地するならば病院の駐車場は必須です。

また、先の計画では(その後、事業協力者との関係を白紙撤回)地区計画案の高さ制限は30メートルでした。高層ビルが建てばホームから田んぼどころか空も見えなくなるのではないかと想像しています。

また高層ビルと駅の自由通路がデッキでつながれば、利便性は格段に高まりますが、維持管理費の負担は相当なものです。島本町にはふさわしくないとわたしは考えています。

というように、地域住民の多様な声を聴くことなく、業務代行事業者がこれまでの成功体験と事業の採算性で、地権者の合意形成のみで開発事業を行うのであれば、、、

一方、農地保全の方針を除外せず、まちづくりに農地を活かす方法を考える姿勢が島本町にあったなら、大阪府の積極的、全面的な支援を得られた、と確信しています(平野かおる議員と大阪府に意見交換に行きました)。

わたしは、土地を耕して種を蒔いて、収穫の喜びと重労働を知っているわけではありません。だからといって、この問題に口を出すな、無責任である、という発想には???

それは、自分の子どもの参観日に行ったこともないのに教育を語るなかれ、というのに等しく、ある意味、的を射ていることとかもしれませんが、議席を預からせていただいている者の14分の1の存在として、「広くみて多く聴き」、まちの政策課題に自分の判断で向きあっていきます。



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昨日10日、ケリヤホールで開かれた
第175回島本音楽協会コンサートで

開場のレイアウトが素晴らしかった!
ショパンが少しわかって、楽しかった!
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あきらめないで「まち」を考えよう

2016年10月09日 | JR島本駅西まちづくり
JR島本駅西側のまちづくりに係る記事にコメントをいただいていたみなさん、個々にお返事ができていませんでした。9月議会と請願審査準備を優先させていただきました。

ご存知ですか。「駅から田んぼがみえるまち」は【<公式>JR西日本】企業CM「一人ひとりの思いを、届けたい」で紹介されています。

「もう希望はもてないのですか?」というコメントが胸に刺さります。駅からみえる農地にブルドーザーが入るときの住民の心の悲鳴がわたしには聞こえます。そのとき島本町の未来が大きく変わると確信しています。

FB「駅から田んぼがみえるまち」には、「今後も、引き続き、私たち住民の声が反映されたまちづくりが実現されるよう活動を継続していきます。そのためには、もっと多くの方の協力や意見が必要です。」とあります。ここに希望があります。

誤解を恐れずに事実をお伝えすると、実は「請願」には「法律上の保障規定」というものがなく強制力がありません。議会が採択しても「内容に賛成しますよ」という意思表示に過ぎないのです。

「地権者のみならず住民の声を広く聴き、農地の価値を活かし、農地保全の手立てを考えるまちづくりが可能かどうかを再考してください」

「それなくして市街化区域に編入(=開発可能)することなく、現状のまま市街化調整区域(開発を抑制する区域)にしておいてください」

そのような請願を議会が賛成多数で採択したとしても、町長は「議会の意思を尊重し、誠意をもって措置し、報告する」のであって、必ずしもその願いを実現する義務はありません。

それでは請願に意味がなかったかというと、決して、決してそうではありません。これまで町長・執行部は「地権者のご意向を尊重する」と繰り返すばかりで、住民と向きあうことをひたすら避けてきたからです。

住民の意思が自ら議会に届けられたことは、請願の採択の結果以上に重要、とわたしは思います。たったひとりでも提出できる請願ですが、最終2,726筆(今日現在)の署名で「農地保全」を希望する意思表示となりました。

「無秩序な開発を防ぐため、土地区画整理事業という手法で開発する、それに際しては地権者のご意向を尊重する」というのが揺るぎない町の方針で、既に開発の計画案の公表、業務代行予定事業者の募集をしていますから、今の農地農空間が保全される可能性は極めて少ない状況といわざるをえません。

しかし、今、現在は市街化調整地(=開発を抑制するべき地)。先にあった計画が一旦白紙になったという経緯もあります。請願署名を機にたくさんの住民が保全を望んでおられるという事実が量的に示されたのですから、希望をもって「わたしたちのまち」を考えることが大事です。


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水無瀬川緑地公園から蒸溜所をのぞむ
山崎の風景も実は壊滅的に変わっています

が、山は山のまま、そこにあります
今日は第50回町民スポーツ祭でした
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議会に注がれた市民の目

2016年10月08日 | JR島本駅西まちづくり
総務建設水道委員会(紹介議員:戸田 賛成:平野 河野 反対:村上 田中 岡田※敬称略)での請願審査を傍聴された方の素直なコメントを、許可を得て転載させていただきます。

・議会ってどこでやってるの?というレベルのビギナーです。(しかも私が傍聴したのは議会の前段の委員会というモノだった)
場所は役場の3階で、傍聴席は会議しているお部屋の中にあるんですが、声はスピーカーを通して3階全体に聞こえるので無理して中に入る必要もなく、ほっと一安心。オープンスペースに置かれているソファーに座って、傍聴デビューしました。

ゲットした知識
役場の3階に行けば、ノー手続きで聞ける!
フロアへの出入りはフリー!遅刻も先帰りももちろんどうぞ。
  #大騒ぎしなければ子ども連れでも平気だと思う。
役場3階はエアコン強め。半袖だと冷えちゃううから上着必要。
主張が論理的ではない議員さん結構いる!
  #一生懸命頑張った人に悪いと思わないのか!みたいなこと言っている方がいた。え、そんな理由?
ツッコミどころあっても多数決で可か否がばっさりきまる(裁判みたいに量刑の幅があるのかと思ってた)

政治って、知らないところでも賢い人たちがうまい具合にやってくれている、と他力本願に思っていましたが、そんなうまい話ないですね。せめて「興味持ってます」「知りたいです」って想いを込めてしっかり見なくちゃいけなかったんだなあと認識改めさせられました。(30代・女性)

・署名に異議を訴える議員さんの目には、地権者さんしか見えていないのか・・と疑いました。町は、今まで住民に説明をしてこなかった、意見交換の場をつくってこなかった、「住民が、緑豊かなしまもとを愛していて、定住の動機にもなっている」という事実を、昨年のアンケート(ママ)で知っているにもかかわらず、です。

・委員会当日も、請願人が意見を述べるのを認めない。それでいて、紹介する議員には「請願人はわかっているのか、あなたは指導するべきではないか」と。いろんなことがかみ合わず、「署名の声を受け止めよう」、の姿勢がみえてこない。感情的な声、意地悪な口調も飛んで、町政を議論する方々の、ポスターの笑顔の裏にある、別の「顔」が見えた討議でした。わかったのは、「お任せでは、力のある人の意見だけで進んでいく。」ということ。(50 代・女性)

・反対議員の方々は、地権者の意見は聞いて、僕らの意見は聞いてくれないんだなと残念に思った。。(30 代・男性)

・請願に賛成された議員はお二人共、資料を集め・読みこなして発言されていたのに対し、反対された議員三名は、感情的な反対に終始した感があります。議員はもっと勉強して欲しい!(60 代・女性)

・請願採択反対派の議員から紹介議員に対して発せられた、「請願者に(こうした請願をしないよう)指導しなさい」との趣旨の発言に対し、大変な驚きを感じました。主権者を子ども扱いし、自らを主権者の上に置くかのような認識に、そして憲法に定められた請願権を否定するような姿勢に、このような方が、住民の意思を代弁するという議員の重い職責を担う資格があるのか、非常に疑問に思いました。(60 代・男性)

・住民の要望や請願が「どのような人々によって」、「どのような過程と議論(とも言えないひどいしろもの)?を経て」なきものにされるのかということがよくわかりました。(40代・女性)


市民の代表機関である「議会」、有権者が選んだ「議員」のあり方、「議論の質」に市民目線が注がれました。敢えて特定の議員を名指しで批判したりすることなく、抑えた表現にむしろ成熟を感じます。



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今朝は家の近くの私立保育園の運動会
テーマは、オリンピック!

いただいた栗を湯がいてみました
スポーツと食欲の秋ですね
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請願の採択表明、その賛成討論3

2016年10月06日 | JR島本駅西まちづくり
つづき

このまま事業が進められる場合、先に述べたような手法で改定された島本町都市計画マスタープランに記載されていることを根拠にして、島本町民が必ずしも必要としない大型施設が立地されてしまうのではないかという心配と不安がつきまといます。

また、業務代行方式の組合施行の土地区画整理事業では、当該地のあり方が地権者と町民にもたらす便益よりも、業務代行事業者の利益が優先される可能性があるのではないか.

それよりも、地権者と町民とにとって利益のある方法をともに考えたい、請願者の思いはそこにあるとわたしは思います。9月1日に公表された直近の地権者意向調査において、売却したい方と農地維持したい方とは、面積規模で拮抗していると認識しています。

土地区画整理事業の成立という限定的な目的のための合意形成が行われていくことで、島本町全域、人口3万人のまちづくりの視座が薄められることが危惧されます。

地権者の土地の売却と島本町の都市計画は本来分けて議論するべきであり、行政も議会も住民も、まず、そのことを正しく理解する必要があります。

しかし今はそれができていない。立ち止まって考える時間と機会を提供するのが町の責務ではありませんか、というのが請願者の主張。これは請願要旨、1.2.3すべてに共通している点です。

賛成、反対で町を二分化することが目的ではありません。誰が賛成で誰が反対かではなく、島本町を今後どのような町にしていくのかという責任ある態度が、島本町議会に求められているのです。

そのことを理解しないまま、総務建設水道委員会で反対した委員が行なった質疑は不誠実、ときに不適切なものでした。また、署名簿を閲覧し、署名者本人に「署名されましたね」と声かけをしている議員も存在します。

牽制や圧力となり、請願署名の取扱い、個人情報保護の視点から極めて重要な問題、議会への信頼を失うものです。

いうまでもなく請願人の願意は、必ずしも住民の総意というわけではありません。島本町民の意思を代表するのは町長並びに議会です。町長は「議会の審議がある」という理由で、請願者の要望に向き合うことを避けられたのではありませんか。

なぜ、JR島本駅西側のまちづくりについて、堂々とビジョンを語られないのでしょう。

なぜ、およそ5年の歳月と年間100万円規模の「まちづくり活動支援金」を費やした計画案を、自ら誇りをもって住民に説明されないのでしょう。そこに根本的な問題があるとわたしは考えます。

本請願は、執行部ならびに町民の代表としての議会に、今一度、住民の目線に戻って考える必要があることを厳しく迫るものであり、2601筆の署名は、駅から田園風景のみえる島本町を愛し、誇りに思う住民の素直な声であると同時に、第3者的な立場を貫く島本町の姿勢に驚き、憤り、そして不安を覚える住民の強い意志です。

なお、本日(9月30日)新たに114筆の署名が追加提出され、総計2715筆となりました。

島本町まちづくり基本条例を活かし、住民主体のまちづくり実現をめざして、憲法で保障された「請願権」を行使された本請願には、充分以上に願意の妥当性があり、わたくし戸田靖子は、本請願を採択すべきものとして賛成させていただきます。



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10月3日お昼前の若山台調整池(消防署横)
台風18号の前に現場を確認しました

この調整池を埋めて開発するという計画があり
人びとの新しい歩み(平野・戸田)は猛反対しました
現在は事実上の凍結となっています

調整池は絶対に埋め立ててはいけません、と
今日も現場で出会った方から切実なお声
わたしたちの主張は間違っていないと確信しています
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請願の採択表明、その賛成討論2

2016年10月04日 | JR島本駅西まちづくり
つづき
第1号請願:JR島本駅西側地区を農地として維持し活用する事を求める請願に、戸田が賛成した理由を述べます。 

まず、島本町が、土地区画整理事業の必要性を無秩序な開発を理由にしていることの問題点を指摘し、その正当性を覆されたことです。土地区画整理事業による開発が必要な理由として、島本町は、無秩序な開発を避けるためであると繰り返し述べてきました。

例えば、市街化調整区域のままで資材置場や青空駐輪・駐車場などに転用される可能性があるのは事実ですが、そのわずかな可能性のために当該地区全域を開発してしまうのは過剰反応であるとの主張です。

なおかつ、行政の意志で無秩序な開発は抑制できるはずと指摘されています。まさにそのとおりであり、耕作を放棄して資材置場にせざるを得ない状況をつくる前に適切な施策、支援を行う責任が行政にはあり、ニーズ調査に基づき秩序を保って駐輪駐車場を行政が責任をもって整備供給すれば、通常、それ以上の整備は市場原理により進まないと考えられます。

すなわち乱開発は島本町の意志で防げます。極めて起こる確立の低い乱開発を理由に、土地区画整理事業という手法を用いて全面的に開発してしまうというこれまでの島本町の主張は、その正当性を失いました。


次に、都市農地に対する住民のニーズが確実に高まりつつあり、昨年、都市農業振興法が成立、今年5月には同基本計画ができていること。このことは、西側の将来を決めるにあたって、地権者以外の住民の意向を考慮すべき重要な根拠になると考えます。

後継者の課題についても、担い手は認定農業者、大阪版認定農業者、作業受託組織、兼業農家で定年退職などにより新たに農業専従者となる者など多様であり、必ずしも家族である必要はなくなっています。

むしろ新たな担い手へのマッチングを行政が担わなければならない時代。都市近郊農業は付加価値が高く、都市的な生活を享受しながら営農、農体験ができるという特徴から担い手が確保しやすくなっています。

農地を農地のままで活用しつつ地権者に一定の利益がもたらされる手法は多々あるはず、よって農地保全を望む立場から「町民の意思を十分反映させた計画を長期的視野から作り直す」ことは本来可能であり、本請願には願意の妥当性があると判断します。

次に、島本町都市計画マスタープランの改定プロセスにおける不作為についての指摘です。
第一、 基礎調査である住民意識調査をしていない。第四次総合計画策定時のものを活用して基礎調査とした。
第二、 素案に対するパブリックコメントでは、農地保全、景観維持を望む声が多数あったにも関わらず、そのことが同プランにまったく反映されていない。住民説明会やワークショップの開催を求める意見10数件も無視されている。
第三、 島本町都市計画マスタープランにある付帯意見「JR島本駅西地区については本町の新たな玄関口となる重要な地区であり、地権者、住民の意向を十分取り入れ、農地の保全活用にも配慮しながら都市機能を充実強化し、秩序あるまちづくりの推進に努められたい」が、まったく守られていない。

他にも、北部大阪・都市計画区域マスタープランにおける保留区域設定の際に付された付帯意見も反故にされています。二度の保留区域申請に至った経緯が住民に説明されることもありませんでした。

なお、2度目の保留区域設定の際の公述人Bさんの意見、縦覧期間に出された意見書16件は、すべて保留区域設定に反対、もしくは区域の縮小を求めるものであり、本請願の提出はこれらを機に住民活動が生まれたものと考えられ、決して唐突なものではありません。

先の事業協力者と土地区画整理事業準備組合との間に生じていた問題が、およそ2年間の硬直状況を経て、職員の努力と苦労によって法的手段を回避するに至ったのは昨年の夏、ようやくオープンな議論が可能になり、思いを同じくする方が知り合い、議論し、調査研究を重ね請願署名に至られるには、むしろ短い期間といえましょう。

つづく


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こちらは山崎地区の農風景

大阪染工組合事務所の昭和建築
天王山との連続性
日本ウイスキーを育てた風土

わたしの好きな島本、です
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請願の採択表明、その賛成討論

2016年10月03日 | JR島本駅西まちづくり
9月定例会議が終わりました。週末は、第2保育所と町立ふたつの幼稚園の運動会でした。パンフレットを振りかざして応援してしまうほど白熱したリレーのかけっこ、どの子も可愛く、頑張っていました。

さて、最終、集まった署名が2715筆にもなった「第1号請願:JR島本駅西側地区を農地として維持し活用する事を求める請願」について、島本町議会は同請願を賛成少数で否決しました。

およそ20名の傍聴者があり、賛成討論には傍聴者から大きく「拍手」が起こるなど議長が静粛に!と制する場面もありました。

反対討論には、議会の権限外である(???)、紹介議員(戸田)の説明不足である(?)との指摘も多々ありましたが、それらについての反論は、また別の機会、少なくとも会議録(未校正原稿)を確認してからにしたいと思います。

賛成:戸田・平野・河野・佐藤・外村
反対:村上・野村・清水・岡田・川嶋・関・田中・平井

当該地は民間の企業跡地における民民間の再開発ではなく、市街化調整区域である優良農地を壊して行う官民共同の公共事業であり、島本町が都市計画決定を行い、町財政から多額の支出が見込まれる事業であることから、地権者のみならず住民レベルの議論が必須であると戸田は主張してきました。

しかしながら、土地区画整理事業に踏み込む議論は、本請願の趣旨から外れてしまうため、このことを踏まえたうえで、戸田は以下のような内容の賛成(採択)討論をしました。実際の議場では違う表現をしているところもあります。

*****************

JR島本駅西地区を現状のまま市街化調整区域とし、農地農空間を現状のまま活かしていくのか、本格的な人口減少・超高齢社会を迎える中、駅に近いという例外規定によって市街地として開発していくのか、この選択は、島本町にとって数十年に一度あるかないかの重要な政策決定、都市計画決定であり、地権者の意向だけで決められるものではありません。

ホームから田園風景と里山の稜線が連続してみられる駅は、大阪京都間で他に例をみない駅として独自的優位性が期待できるものです。島本町の魅力を戦略的に高めるためには、当該地区が農地・農空間であることが極めて重要と考えます。かねてこの場で繰り返し主張してきたふたつの点は、請願提出に至られたみなさんの思いと政策的に一致し、100%共感できるものです。

本請願における請願事項2は、「住民のまちづくりへの参画」について、請願事項3は「島本町の都市計画決定」について述べられており、主権者の主張として極めて妥当なものです。「まちづくりへの住民参画」は、まちづくりの基本条例の基本理念で、都市計画決定は議会の議決事項ですから、本請願の内容は、議会の権限事項であることに疑いの余地はありません。

いうまでもなく地権者の私権の領域に踏み込むものでもありません。市街化区域に編入しないと開発はできませんので、「JR島本駅西側地区の将来について、町民の意思を十分反映させた計画を長期的視野から作り直し、そのことが満たされるまでは、当該地区を市街化区域に編入しない」ということは、すなわち「農空間を開発する計画を一時ストップする」ことであり、請願事項1についても必然的主張であると判断します。

以下、本請願に賛成する理由を述べます。 

つづく



第1号請願:JR島本駅西側地区を農地として維持し活用する事を求める請願

請願要旨
1.JR島本駅西側の農空間を開発する計画を一時ストップしてください。
2.JR島本駅西側地区の将来について、町民の意思を十分反映させた計画を長期的視野から作り直してください。
3.2.が満たされるまで当該地区を市街化区域に編入しないでください。
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請願:JR島本駅西側地区の農地のこと4

2016年09月27日 | JR島本駅西まちづくり
つづく

ふりかえれば、JR島本駅西側のまちづくりの計画案について、これまで町から住民のみなさんに説明されることは一度もありませんでした。請願を出された方に対して「(事業計画案への)対案を示せていないではないか」と迫るのはまったくもって筋違いです。

「既に新たな事業代行予定者を募集している段階」という事実と、住民のみなさんの知識、理解、意見にはタイムラグがあります。なぜ今になってこんな請願を、誰に頼まれてこんなことをやっているのか、という議員の発言があったと聞き及びました。

とんでもないことです。仮に問題があったとしても「説明責任を果たさない島本町長・執行部とそれを容認、静観している島本町議会」に問題があるのであって、決して請願者や署名者が責任を問われるものではありません!

そもそも、なぜ島本町は、JR島本駅西側のまちづくりについて、堂々とビジョンを語らないのでしょうか。なぜ、およそ5年の歳月と500万円の「まちづくり支援金」を費やした計画案に自ら誇りをもって住民に公表しないのでしょう。

地権者の私有地の課題に沿うためなのか、人口増と税収増のために開発を推進したいのか、あるいは、単に開発反対運動を回避したいのか、そのすべてなのか。

誰もなにも語らないまま、議場では戸田の一般質問(議案にかかわらず議員が自らの政策課題について問う)に応えて「地権者のご意向」「スプロール化(正しくは乱開発)を防ぐ」という言葉が繰り返されてきました。

毎年100万円規模の支援業務を行いながら「計画案はまだ確定していません」という理由で議会答弁を避け、住民への説明責任を果たさないまま今日まできた島本町ですが、メディアに公表した内容くらいは住民対象の説明会を開いて、堂々とまちづくりの施策を語っていただきたい。

わたしは、ここが島本町、すなわち町長に決定的に欠けていると指摘しています。わたしの考えはまちがっているでしょうか。

9月、計画案の概要と地権者の意見聴衆のまとめが公表されて以来、担当課にはメディアからの取材が集中しているようです。住民の方から業界紙記事の情報をいただきましたので紹介します。

日刊建設工業新聞 9月12日記事 。

今からでも遅くはない、住民説明会を開き、意見交換の機会をつくり、堂々と島本町の意思を示して欲しい。民間跡地の再開発ではなく官民共同の公共事業。メディア先行は絶対にあきません。



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週末は町立4小学校の運動会
曇天、すなわち運動会日和

20年後の社会を担う子どもたちの
声なき声を政策に活かさなければ!
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請願:JR島本駅西側地区の農地のこと3

2016年09月26日 | JR島本駅西まちづくり
つづき

論点をずらした質疑とは、たとえば次のようなものです。議会でなにを審査しろというのか(なぜ地権者に言わないのか、という意味か)、紹介議員は請願者を指導しなかったのか(請願の取り下げ?、なんの指導なのか不明)、対案を示さないのは無責任である(政策案を示すのはむしろ議員の仕事では?)。

なぜ今になって(=準備組合と先の事業者との間に生じた問題が法的手段を回避、新たな事業者を募集する段階で)という発言もありました。しかし、これまでの経過は「議会にいるらこそわかる情報」がほとんどです。

島本町議会が他市町のように議会報告を行なっていれば住民への説明責任が果たせたはずです。少なくともわたしは、平野かおる議員とともに、会派:人びとの新しい歩み主催で学習会を開いたり経過報告会を行ったりしてきました。

また、わたし自身、この件については、議会・議員活動報告「いまここ*島本」(水色のペーパー)やブログ「いまここ@島本」で可能なかぎりお知らせしてきました。アクセスが多い記事です。

およそ2年間の硬直状況を経て、先の事業協力者と土地区画整理事業準備組合との間に生じていた問題が、複数の職員の努力によって解決に至ったのが昨年の夏。思いを同じくする方が知り合って、つながって、行動されるには、むしろ、あまりに短い期間であったといえましょう。

請願への呼びかけは、駅前のあり方について熟議する機会が欲しいという町への深い愛着が伝わってくるもので、賛成、反対で町を二分化することが目的ではありません。誰が賛成で誰が反対かではなく、どんなまちにしていくのかという責任ある態度こそが必要。

当然のことながら請願者は地権者の私権の領域には踏み込んでおられません。島本町の政策に対する考え方をめぐって、主権者である住民が憲法で保障された「請願権」を「島本町議会に向けて行使」されたのです。

そのことを理解しないまま(議員としては問題)、総務建設水道委員会で反対した委員が行なった質疑内容は極めて不誠実、ときに悪意に満ちたものでした(傍聴された方のコメント)。意見の相違以前、議会への信頼を失いかねないものでした。

つづく

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