とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

JR島本駅西側周辺の将来像を問う

2011年10月31日 | JR島本駅西まちづくり
9月議会で「JR島本駅西側周辺の将来像を問う」と題して一般質問していますので、議会だよりの原稿依頼とともに質問者宛に送信される、未校正原稿を参考に、一部整理して紹介します。

1)学校法人西大和学園の大学立地構想に関連して。
①法人におかれましては、まずは教育学部、看護学部、健康医療学部の設置を計画。将来的には大学を拠点に教育、医療関係の付属施設の併設も構想。豊かな地域福祉環境づくりに貢献したいと考えておられるとのこと。法人の経営される奈良の女史短期大学の実習先病院には、例えばどのようなところがあるのか、把握されていますか。

総合政策部長 学校法人西大和学園の大学立地構想に関連しまして、「短期大学の学生の実習先について」。現在、学校法人西大和学園からJR島本駅西地区へ大学立地を希望する旨のお話があり、これを受けまして、まちづくり協議会においてご検討をいただいている状況。当該大学の学生の実習先につきましては、把握はいたしておりません。

戸田議員 なぜ、これを問うたか。まちづくり協議会の第1回理事会におかれまして、病院設置構想について事務局から説明がありました。学校法人西大和学園の実習先病院と何か関連がある施設なのですか、病院なのですか。特に関連がなく、町内にある病院の移設構想であるとしたら、学校法人が示しておられる医療関係の付属施設の併設、豊かな医療福祉環境作りへの貢献という将来構想には、具体性、実現性がないように思えますが、いかがですか。

総合政策部長 第1回のまちづくり協議会でのお話についてのお尋ねであるというふうに思いますが、当日、ご説明申し上げましたのは、そういった病院の立地についてもお話があるということで申し上げておりますが、それについてはJRの西側地区に限定したお話ではなく、島本町域内でそういったお話がある、こういうふうな観点からご答弁申し上げたところでございます。

戸田議員 島本町内に、幾つも病院を建てることは可能なのかどうか。
②難関進学校として、実績も勢いもある中・高等学校をお持ちです。その教育ノウハウを本町で活かしたい、また保育園・幼稚園などの幅広い教育福祉施設の設置もお考えであると、総合政策部長は6月の平野議員の一般質問においてご答弁されています。町内にそのような土地がどれほどあるのか。町としてどういった候補地が考えられるのか。隣接する府立島本高校との位置関係も気になります。想定できる利用可能な土地を、具体的にお示しいただけませんか。

総合政策部長 「法人が将来的に検討されている教育福祉施設の候補地について」当該法人におかれましては将来的な構想として、中学校・高等学校をはじめ保育園・幼稚園などの教育福祉施設の立地を検討したいというふうにはお聞きしております。なお、法人から、これらの用地についての具体的な候補地のお話はいただいておりませんことから、本町といたしても候補地について申し上げられる状況ではございません。

戸田議員 キャパシティーの問題を申し上げています。もとより、駅西側だけではとうてい実現できない将来構想となっていると思います。桜井以外の農空間保全区域の開発も必要になってくるのではないか、と危惧しているわけです。中・高一貫校設置ともしなれば、当然、運動場や体育館も必要になり、新たな私立幼稚園設置となれば、今ある二つの町立幼稚園の充足率からすると、これはもう統廃合ということにもなりかねない。そうなれば、駅前の一等地の第一幼稚園を手放すことになるかも知れない。私は議員ですから、いろいろなことを総合的に考えようといたします。町は、この点、どのようにお考えですか。

総合政策部長 将来的な構想として、そういうふうに考えておられるというふうなことを申し上げたところでございますが、本町の限られた土地利用の中で、駅前に限らず、そういった候補地があれば、それはそれで検討されるというふうには思っておりますが、今、例えば駅前の幼稚園とか、そういった具体的な話は全くございませんので、町として、今、具体的に申し上げらよれるような状況ではございません。

戸田議員 そもそも法人がお示しくださっている将来構想は、例えば、多くの自治体が総合計画基本構想で述べている、掲げている、理想を網羅した総花的な構想と言えなくもありません。超一等地に大学を立地し、あとは諸事情により実現できなかったということになるかも知れない。具体的で確実な全体像を議会にも住民にも示すことなく、大学立地を前提に地権者の合意形成を進めようとしていると見える町の姿勢に、私は問題を感じているわけです。不信と不安を感じます。この点、ご答弁をいただきたいと思います。

総合政策部長 大学の設置につきましては、まず、今現在まちづくり協議会で十分検討いただいておる状況でございます。その立地につきましても、前提条件として、これまでも申し上げておりますが、地権者の皆様のご意向、合意がなければ、これは実現する話ではございませんので、そういった観点から、町としましては、協議会の中でさらにしっかりと議論していただきたい、このように考えておるところでございます。

戸田議員 町が地権者のご意向を調査、集約されるのは当然のことで、繰り返し述べられなくても、実は当たり前のことです。農の後継者を持たない地権者の方が、農業以外の方法で土地を有効的に利用したいと思われるのも、また当然のことです。豊かになるということは、本来、素晴らしいことです。しかし、前のアンケートでは、「売りたい」と答えておられた方は、ごく少数でした。

そこで2)点目の質問に先に移りたいと思います。「JR島本駅西側に、交通広場がないのはなぜ?」ということで、①から③まで、続けて問います。
①駅西地区は、JR新駅駅前という公的な空間であるにもかかわらず、新駅設置構想の中で、公共団体施行による土地区画整理は行われませんでした、現在のところ。なぜか。その理由と、意思決定の過程で交わされた議論について、ご説明ください。

②現在、駅西側には交通広場的空間がありません。新駅と周辺の開発計画において、西側広場のあり方、尺代・若山台方面からの交通アクセスについて、当時、どのように考えておられましたか。

③新駅ができて利便性が高まる桜井台、若山台、尺代方面からの交通アクセスを考えれば、本来、駐車場も駐輪場もあってしかるべきです。しかし、町としては設置されていない。なぜ、町の公共事業として設置されなかったのか。その理由をお示しください。

総合政策部長 まず、「JR島本駅西側の交通広場について」の①点目「土地区画整理事業を行わなかった経緯について」JR新駅の設置につきましては、当時の町の財政規模や財政状況などを踏まえまして、まずJRの新駅を設置することを第一義として、必要最小限の施設設置を基本に事業を進めてまいったところでございます。従いまして、本町の財政状況や執行体制等の状況、また地権者を含めた住民の皆様の土地利用についての意向把握もできておりませんでした。こういった理由から総合的に勘案をし、これまで新駅設置の当面の必要な事業について進めさせていただいたところでございます。

続きまして③点目「駐輪場及び駐車場の設置について」。島本駅西側にも駐輪場や駐車場があれば、桜井台、若山台、尺代方面の住民の皆様の島本駅へのアクセスの利便性は向上すると考えております。しかしながら、設置に伴う費用として住民の皆様の税金を投入することとなり、費用対効果を勘案すると、さらに慎重な検討が必要である、このような判断をさせていただいたところでございます。従いまして、島本駅西側の駐輪場につきましては計画案としては設置をする、このようになっておりましたが、当面は東側の駐輪場の利用状況なども勘案をしながら、具体的な設置につきましては今後の検討課題とさせていただいたところでございます。

都市環境部長 それでは②点目。島本駅西側に駅前広場が必要であるとの考え方につきましては、駅設置計画時点から当然ございました。しかし、これにつきましては財政や執行体制等の状況から、駅西側に駅前広場や自動車でのアクセス道路を設置することは、新駅設置後の課題といたしました。また尺代や若山台から自動車でのアクセスは、当面、東側の駅前広場を利用していただくことといたしましたが、徒歩と自転車につきましては西側にも一定のアクセス道路が必要との考えから、桜井50号線の新設道路を計画したものでございます。

戸田議員 東側には水無瀬駅がありまして、島本駅設置の際、より考慮すべきは主に西側からの利用者の利便性の向上でした。しかし、尺代、大沢、若山台からタクシーや家族の送迎で自動車を利用されても、結局、JRを超えて東側からアクセスしなければならない。水無瀬鶴ヶ池線を通らねばならず、また狭く危険と言われる踏切の危険性が多少なりとも改善したとは思えません。一体、島本駅は誰のために、何のためにできたのか。

国からの交付金を得るため、一定の規模が必要であったということは理解しています。しかし、大変大きな駅になっており、自由通路の維持管理費、負担が将来にわたって住民にのしかかってきます。にもかかわらず、新駅開業においては利用者である住民の視点、町全体の総合的な交通施策の視点、人口減少時代への洞察力が欠けていました。
ここで、問いたい。今現在進められている西側地区の開発計画についても、主権者である住民の多くが実は願っている農空間・景観保全を実現しようという姿勢や、大学立地が町の将来にどのような影響を与えるのか、深く全体的に検討、熟考する視点を欠いているのではありませんか。

総合政策部長 「西側地区の今後について」でございますが、これにつきましては先ほどもご答弁申し上げておりますとおり、今現在、まちづくり協議会において議論をしていただいております。地権者の皆さん方のご意向でございますが、西側地区について、一定農空間の保全というふうなことで営農したいというご意見もございますし、また一方では一定の土地利用といいますか、高度利用も考えておられる方もおられます。そういった様々なお考えがございますので、そういった中で、今現在、町としては一定のゾーニングといいますか、そのご意向に沿ったまちづくり、地域づくりを進めていく必要があるというふうに考えておりますので、農空間の保全、営農を希望されている方は、そういった形での営農の支援というふうなことで、一定の農空間の保全ゾーン、そして一定の土地利用を考えておられる方については、そういった形での土地利用が可能なゾーニング、そういったことを町としては進めていく必要がある、このように考えているところでございます。

戸田議員 その勉強会、協議会でございます。平成22年度の勉強会を経て、本年度の協議会では一足飛びに、大学立地ありきの開発を中心に据えたものになっていると思います。今年の2月に法人より打診があったにもかかわらず、勉強会においてはそのことには一切触れられていません。もし、私が地権者の1人があったならば、これは相当に気分を害していただろうなと思っています。なぜ、勉強会の段階で大学立地構想について情報提供されなかったのですか。まちづくり構想の図案を作っていられました、ワークショップで。この点、ご答弁をお願いいたします。

総合政策部長 大学からの意向でございますが、当初は2月頃というふうに私、申し上げておりますが、これは様々な候補地がある中で、それぞれ打診をされている、そういった状況がございました。ただ、その時点では全く、地区を特定したものではなく、大阪府内、京阪神沿線でもいろいろ選択肢はあったというふうに考えております。そういった中で、より絞り込んだ形で4月末頃であったと思いますが、改めて大学(法人)のほうからお話があった。そういった状況でございますので、そのことについて、地権者の皆様方に情報提供をさせていただいた、そういった状況でございます。

戸田議員 協議会には、理事会を設置しておられます。概ね、事前に合意形成をされたうえで、第1回の協議会において冒頭、大学立地構想を公表されました。協議会として、その場で合意を求める雰囲気さえあり、さすがにこれは事務局の方で一定、整理をされたと思います。私は傍聴を認めていただいておりましたので、そこの経緯を見ております。また資料には、資料配付がされたばかりで、その日のうちに協議会としての方針を出すということに関しましてね、要点録を拝見したら、「乱暴だと思う」という記述もございました。

勉強会で、地権者のご意見をまとめたという構想案は、結局、保留区域申請に必要な案として手続き的に作成されたに過ぎなかった(注:この点については、時系列で考えると戸田の発言には誤りがあります。申請の素案は、勉強会の議論を経ていない段階で地権者に知らせることなく町が出しています。)そうじゃなくても、少なくとも結果的にはそうなっています。しかも、1月20日の都市計画審議会において、当該地の保留区域設定を審議する際、その根拠となったこの計画案を、勉強会の成果である、この構想案を資料提供されていない。結果、審議会がこれを必要なしと採択により判断されるという事態をも招いています。このようなあり方が、地権者のご意向を広く公平に尊重していると言えますか。

総合政策部長 まず、協議会の状況でございますが、協議会につきましては6月18日だと思いますが、第1回協議会において、そういった地権者の皆様方への情報提供をさせていただいたところでございます。なお、地権者の皆様方について、こういった大きな問題でございますので、その場で判断というのはとうてい無理であるというふうにも私も考えておりましたし、一定、持ち帰っていただいて協議をしていただくというようなことで、今現在、その皆さん方のご意向を調査させていただいておる、そういったことでございますので、その点、ご理解賜りたいというふうに考えております。

本年度の都市計画審議会において、いろいろ議論いただきました。その際に、審議資料として情報の共有というふうな形でいろいろご要望がございましたが、これについては審議会において、その場で皆さん方にお諮りをいただいて、その決定に基づいて手続き、処理をさせていただいたところでございますので、その点につきましても、ご理解賜りたいと思います。

戸田議員 平成21年度に取られた地権者のアンケート結果は、今なお生きていると思います。その後、アンケートは取られていません。市街化調整区域のままでよいとされた方が少なくなかった。大学立地構想を前にして、このことが全く忘れ去られていると思います。いかがですか。

総合政策部長 21年度に実施しましたアンケートについては、当然、そのことを認識しながら進めておりますが、調整区域のままでというふうなご意見については当然あったわけでございますし、今も現在あるというふうには認識しておりますので、当然、営農を希望される方についてはそういった形で考えておられるとは思いますが、今回は協議会において、その対象区域全域、あの区域についてどのようなまちづくりを進めていくのかというふうなことが前提になっておりますので、その一部に大学の立地の構想があるということでございますので、全域について、地権者の皆さん方のご意向を尊重する必要がございますので、仮に大学を立地するということになれば、あの区域については市街化区域への編入が必要になってくる、そういうふうに認識はいたしております。

戸田議員 通告の最後の質問をさせていただきます。桜井の踏切、青葉地区に繋がるマンボ、西国街道、高槻方面へJR高架をくぐるアクセス。これらの問題点については、過去に様々な経緯があったと思います。解決に向けて、現在、どのようなお考えをお持ちですか。大学立地構想と関連して、お答えください。

総合政策部長 ④点目の「アクセスの環境改善について」でございます。桜井の踏切の改善についてはJR新駅の設置時にもご要望があり、検討した経緯がございます。改良工事はJR西日本に委託することとなると思われますが、踏切改良は原則として道路管理者であります本町が事業主体となります。このためJRとの協議も一定行ってまいりましたが、かなりの改良費用が必要となるものと予想され、現時点では困難ではないかと考えております。

次に、青葉地区に繋がるマンボにおいては豪雨時には道路が浸水することも稀にあり、以前から改良のご要望をいただいておりますが、根本的な解決はマンボ内の道路排水が流入する水路敷を最下流から改修する必要がございます。また、ご質問の西国街道とは、府道西京高槻線の高槻市域内のJR東海道本線との交差部分が狭隘で、形状的にも良くないことを指摘されているものと思われますが、この改良につきましても府道でございまして、本町としての実施は困難である、このように考えております。なお、これらの課題につきましては十分認識をいたしており、引き続き課題解決に向けまして取り組んでまいりたいというふうに考えております。

戸田議員 これら3点の問題につきましては、西側のあり方を総合的に考える中で解決しておかないと、今後も対策を打つチャンスは訪れないと私は心配、危惧しております。それで、お尋ねしました。これについては、町がおっしゃるように提案要望し、関係機関と協議調整するものと思っております。

最後になります。当該地区は北摂山系の稜線を背景にした田園都市構想を可能にし、文化の殿堂として、また町の誇るべき鉄道玄関駅となる魅力を十分に備えています。地産地消、観光、景観、それから環境、防災・減災の視点から、農空間であることが非常に意義があり、今後ますます重要になるものであると考えています。当該地区の農地を失うということの意味を考えると、大学であれ病院であれ、あるいは何か別の施設であれ、具体的かつ全体的な構想の把握と情報開示が町の責務であることを申し述べます。それで、この質問を終わります。

なお、9月議会では、50分(質問&答弁)の持ち時間で他にふたつの一般質問「若山台バスターミナルに音響信号機を!」「よりよい『福祉ふれあいバス』実現に向けての提言」をしました。


最後まで、読んでいただいてありがとうございます!
画像は、9月末頃のJR島本駅西側農地
里山の稜線との連続性が良好な景観の決め手

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都市計画マスタープランを知ろう!

2011年10月20日 | JR島本駅西まちづくり
お知らせ

「都市計画マスタープランを知ろう!」

と き:10月24日(月)午後1:30~4:30
ところ:ふれあいセンター第3学習室
主 催:人びとの新しい歩み


現在、島本町は今、街づくりの基本方針、将来像を決める「都市計画マスタープラン」の改訂中。パブリックコメントを募集しています(10月15日~11月14日)
島本町ホームページ


これを受けて、住民のみなさんと勉強会をします。わたしたち議員は「都市マス」と呼んでいますが、ちょっと聴いただけでは難しい感じがするかもしれません。けれども、みなさんのお住まいの地域の構想はどうなっているのか、知っていただくよい機会。身近な地域のあり方から、都市計画=街づくりに興味をもっていただけると思います。

島本駅西側の開発問題も当然入ってきます。日頃、いただいているみなさんのお声を、町に、ご自分の表現で、伝えてください。書式は問いません。

最近では、地区別の住民説明会などが開かれ、模造紙や様々な彩のペンを使って、ワイワイガヤガヤ、住民参画で行う「まちづくり」の手法が主流になってきています。どういうわけか、島本町ではこれが一向に行われていません。かつて「NPO環境市民」のサポートのもと、住民参画で行った「環境セミナー」を最後に、まったくみかけません。当時わたしは、ひとりの住民として積極的に参加していました。職員も私服で参加していました。

その後、なにかの席で「NPOなんかより、わしらの方がずっとこの町を知っとる!」という大声を聴いて、びっくりしたことを覚えています。ご自分も参加されたらよいのに・・・と思ったものです。

さて、都市計画審議会では、平野議員、共産党議員が、説明会やアンケートのない進め方に関して厳しく問いました。しかし、パブリックコメント募集で住民意見を把握できるとというのが町の姿勢。わたしたちが「パブコメ」と呼ぶ、この意見募集を活用していただくしかありません。「改定案」は町のホームページで公開されています。ダウンロード可能。役場の文化・情報コーナーや図書館で閲覧可能。詳しくは広報「しまもと」10月15日号をご覧ください。内容がかなり詳しく載っています。問合せは、町の政策推進課まで。


意見の応募方法

住所、氏名を明記の上
・直接、役場2階政策推進課へ
・郵送で、〒618-8570 住所記載不要
・FAXで、962-0385


画像は、楠公道路の歩道
自転車が走るとしたら「ここ」という色分けがされています
自転車は車両、基本、車道を走ることが原則です

クルマ目線の道路公共工事で、走れない社会に
歩道を走る場合は車道側を走ることになっているらしい
関係者の発言は、みんな、どうも歯切れが悪いです
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建設水道委員会を傍聴

2011年09月27日 | JR島本駅西まちづくり
今日は建設水道委員会の第1日目を傍聴しました。「人びとの新しい歩み」は平野議員が委員を務めています。平成22年度は、し尿処理課題に端を発した高槻市との広域行政勉強会再開(「合併を含めた」という文言を盛り込んで再開され、主なテーマが「合併」になってしまった)。JR島本駅西側地区・地権者を対象にした「まちづくり勉強会」の発足。中期的な財政収支見通しにおいて、平成26年度に売却(=埋め立て)を考えている2つの若山台調整池の問題(防災・減災の観点から埋め立て・売却しての土地利用に疑義あり!)など、重いテーマが多い年でした。

明日は3つの委員会の最終日。10月7日の本会議(後半)で9月議会が終わります。運動会・文化祭など行事の多い秋でもあり、また、長岡京市をテーマにした「持続するまちづくりと公共交通」の調査研究もはじまっています。今日は、過日、長岡京市の大阪成蹊大学・芸術学部の構内で発掘された埋蔵文化財の現地説明会に行ったときのことをUPします。この日は、昼の会食と午後の高槻市医師会主催の医療防災訓練への参加予定があり、ほんのわずかな滞在でしたが、思いもかけずに大きな成果がありました。


猛暑の中、道に迷いながら(方向音痴)歩いてたどり着いた現地でしたが、お蔭で「町の声」を拾うことができました。今年度を最後に移転が決まっていて、現在、在校生は4回生のみとのこと。まもなく開催される学園祭は今年が最後だそうです(校門横に学園祭の大きな看板がありました)。代って、当該地には、私立大学の付属校である立命館中・高校(1700人規模)が転入してくると知りました。最寄りの駅は、現在工事中の「にそと」高架下に開設される「阪急新駅」です。

過去には金属を扱う工場があったが移転(地元住民の反対があったとも耳にした)、跡地に大学が建ったものの、この度の移転となり(阪急沿線の相川駅方面へ?)、更地にして新たに立命館の中・高校の校舎が新築されることに。近隣住民の思いは複雑、とのことでした。大学の正門付近には送迎バスが止まっていました。中学・高校の生徒たちは、この閑静な住宅街を毎日のように徒歩で通学するのか(かなり賑やかなことになりそう)。一定の時間に集中してスクールバスが住宅街の一般道路を通ることになるのか。いずれにしても地元住民のみなさんは、さまざまに心配されているとのことでした。

ごくごく普通の住宅街に忽然と現れる大学、しかも京都府内なのに大阪成蹊大学であることにも驚きましたが、それがまた新たに別の学校になるとは・・・民から民への転売が頻繁に行われていること、その際には行政の介入が難しいということを確認しました。JR島本駅西地区の土地利用構想について、「農地を手放して、たとえば大学に売却したらなら、将来、民から民へ売却が行われる可能性があり賛成できかねます」というお声をいただいていますが、ご指摘いただいていたことを目の当たりにしたように思います。

長岡京期の醸造所跡や江戸期の上水道設備の遺跡はとても面白いものでしたが、近年の地層には、田の跡に工場、その跡に学校の運動場と素人目にもわかる状態でくっきり断面が露出していました。当該地が「農地」「工場」「大学」と姿を変えたという周辺の「聞き込み」と一致していて、非常に興味深い体験をしました。

現在「にそと&阪急新駅設置に関連する『換地』(土地区画整理事業が行われていると思われる)では、地域住民を対象にした丁寧なヒアリング調査が、民俗学的側面から行われているそうです。埋蔵文化財調査に並行して、古文書の調査や聞き取り調査によって、地域の伝承文化(祭りの行い方など)や土地の歴史の伝承が丁寧に行われ、複眼的な記録を遺す作業をされているそうです。財源や調査期間の制限があり、悠々とのどかな作業というわけでは決してなく、迫りくる期限までにまだまだ作業が必要とのことでした。

さて、島本町に比べて長岡京市はとりわけ大規模な自治体というわけではありません。人口約8万人、面積19.18㎢。京都、大阪間に位置する阪急ならびにJR沿線の都市であり、一種の類似団体ともいえるでしょう。島本駅西側は北摂の山並みを背景にしていますが、その山並みは、乙訓、大山崎町、長岡京市の西山に連なるものです。交通の利便性、水と緑の豊かさ、サントリーの存在など、「強み」と思える点に共通点が多いことがわかりました。

つまり島本町が誇るものの多くが長岡京市にはあり、おそらく大山崎町にもあり、水も緑も歴史・文化も、そして交通の利便性も、実は「独自性という点では非常に弱い」ということになります。ここをどう考えるのか。これからNPO再生塾で仲間と議論しながら、ここのところをつかみとろうとしています。難題です。


画像は、最近の地層です
田(濃い灰色、土色)、工場(薄い灰色、コンクリート層?)運動場(表面の部分)と
断面がくっきり明確に現れています


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コンパクトシティ・スマートシュリンク

2011年08月02日 | JR島本駅西まちづくり
コンパクトシティとはなにか。最近よく使われることばです。「賢く凝集する都市計画」と言い換えることができると思います。名古屋大学教授の林良嗣先生は、「スマートシュリンク」という言葉を用いて、これからの都市計画のあり方を提唱しておられます(7月23日:京都大学安寧の都市ユニット・シンポジウム・市民に開かれた講演を拝聴)。理想の都市計画として理念的には理解できますが、個人の権利という視座からみると「強制的移住」を強いることになりかねない政策という印象を受けました。

コンパクトシティの対極にあるのは、学問的に限界集落と呼ばれる過疎集落や水源の里への公共投資などへのインフラ整備は断念し、都市中心部に公共投資を「賢く集める」という厳しい現実といえます。言い換えれば山間部や過疎集落を一定「見放す」、住み慣れた土地から中心部へ「移住を迫る」ということです。

うなづいたり、わくわくしたりしながら忙しくメモを取り傾聴することの多い講演でしたが、はたして政治が簡単に許していいのだろうか・・・と思える考え方を含んでいます。自然との共存を放棄するに等しい発想ではないかという印象もちました。限界集落と呼ばれる集落の多くは、人々の営みそのものが水源や森林を守る役割をはたしており、もしかしたらヨーロッパの河川や都市のあり方とは根本的に異なっているのではないだろうか・・・と思ったりもします。

「集約」「移住」といえば、わたしの生家は京都の寺町通りの北端周辺に位置し、秀吉が、そしてそれを受け継いで徳川政権がこの地に寺を集めたと教えられました。文字通りお寺が多い通りです。京都の堀川通り、御池通り、五条通りが拡幅されたのは、太平洋戦争末期、類焼を避けるための強制立退きによるものです。整然とした都市計画は、本来、強い権力のもとに成り立つというものであることに思いがおよびます。

平等性を考えていくと都市計画はなかなか前に進まないものですが、考えられる限りにおいてみんなが得をするような「制度」を考えるのが「政治」の役割。京都の中心街は碁盤の目になっています。過去には、しっかりした理念のもと優れた都市計画が日本にもあった・・・と想像します。昭和時代、太平洋戦争敗戦後の日本は、「都市計画」を見失い「都市整備」に邁進したのではないか・・・そして「整備」を重視した結果、生命力のある混沌とした魅力(香港やかつての大阪に漂うような)も失ってしまった・・・

林先生は「200年街区」という発想で、「将来世代の景観」に耐えうる都市計画の重要性を説かれました。トヨタ・プリウスがエコカー減税で普及したように、住環境と景観に配慮した「街区」には固定資産税減税を実施するなど、工夫すれば実現の方向に向かうはず、と。なぜ「景観」か。それは、経済の低成長、少子化、生産人口の減少などを背景に「生活の質の向上」をめざす時代がきているから、とおっしゃいました。これからは「美しいかどうか」が重要な要素になると断言されました。

「景観の美しさ」を担保する「景観条例」「景観計画」に消極的な島本町ですが、「開発」を妨げるという考えが強い抵抗になっているとわたしは思っています。JR島本駅西側農地区の開発(民有地)、若山台調整池の埋め立て開発(町有地)、町営鶴ヶ池住宅跡地への新たなホール建設(町有地)など、開発による活性化を望む声は根強く、JR島本駅解説を機に以前にもまして開発志向が高まっています。次世代の「生活の質の向上」が守れるのか、「将来世代の景観」に耐えうるかという目線が欠落しています。


画像は、JR島本駅西側農地区
ここに学校法人・西大和学園が大学立地を希望されています
春からあった「噂」の域を越え「まちづくり協議会」(傍聴可)で公表されました
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農業は将来性のある農業

2011年07月08日 | JR島本駅西まちづくり
京都新聞文化会議・ソフィアの記事を切り抜いて残していましたが、改めて内容を読むと、あさっての講演会の講師にお招きする渡辺雄人さんと少なからず関係がありそう。「同志社大学では5年前に京都市左京区大原に農場を開いた。大学院生が研究のかたわら就農しすでに一人前の農業者として自立している」とありますが、それこそが渡辺さんではないのかな、と思います。そのはずです。

ジャガイモなどの収穫期と重なり、とても忙しくしておられるようですが、いよいよ明後日になります。こちらも最終準備に追われています。ゆきとどかない点があるのではないかと、実はハラハラ、ドキドキです。ふれあいセンターのプロジェクターには、多々泣かされていますから・・・しかし、なにがあっても、よい学びのライブにします!ので、ご参加をお待ちしています。

お知らせ&お誘い

とだ*やすこの
  まなびとひろば(第4回)

小規模有機農業で京都大原に暮らす
~ 都市近郊農業の可能性 ~

講師 渡辺雄人さん
ヴィレッジ・トラストつくだ農園
同志社大学大学院・総合政策科学研究科・ソーシャル・イノベーション研究コース卒

7月10日(日)2時~4時 開場 1時45分 
ふれあいセンター3階・視聴覚室
参加無料
主催:とだ✽やすこのまなびとひろば


「防災」「減災」「耐災」という点から考えても、今ある農地をこれ以上破壊するのは得策ではない。ご先祖様にも、未来の子孫にも申し訳がたたないように思えます。「土地を持たない者のお気楽な考え」といわれればそれまでかもしれません。ただ、母方の祖父が京都市の山科区に遺した土地の売却についてパチンコ業界から打診があった際、伯父が断固として手放さなかったことが記憶にのこっています。

そもそも人間以外の生き物には土地を所有し、金銭で売買するという概念がありません。土地が金銭で売買されたり、相続によって引き継がれたりすることを否定はしませんが、土地というのは本来すべて公共性のあるものです。土地を所有するものには責任が伴う、とわたしは考えます。農地を失う影響と大学立地で得るものとを比べると、今ある農空間を破壊しての大学立地を歓迎できません。町内には他に、やがて手放されることになろうかと思える民間企業所有の候補地があると思うからです。

それはともかく、3月27日に掲載された京都新聞・ソフィア、今里滋教授の記事をご紹介します

今里滋氏 自給の知恵こそ耐災の要
災害は防がねばならない(防災)。防げなかった災害には耐えねばならない(耐災)。耐え抜いて、同種の被害を繰り返さない態勢と構造を可及的速やかに創(つく)り出さなければならない(克災)。

戦後の日本は世界でもまれに見る規模と早さで都市化が進んだ。都市計画区域(=国土交通省の“領土”)と農業振興地域(=農水省の“領土”)が分断され、市街化区域内農地は大都市ほど例外的存在となっていった。つまり、日本の都市は防火帯、避難場、排水池などともなる田畑を排除してしまった結果、住宅や事業所が密集し、災害に対してきわめて脆弱(ぜいじゃく)な都市構造を持つに至ったのである。

加えて、豊かな消費と高度な利便性を享受する現代の都市的ライフスタイルは、生活物資やエネルギーのほとんどを外部に依拠しているが故に、災害がもたらす非常事態に十分に対応しきれない。地域コミュニティーが機能しない所では事態はさらに悪化する。電気やガスがなければご飯も炊けず、近所からの支援も少ない。孤立と絶望が人々を苛(さいな)む。

仙台市で被災した高齢の母親のことを知人が話してくれた。彼女は炭を備蓄しており、ライフラインが止まった後は炭火と鍋でご飯を炊き、家族から「こっちの方が美味(おい)しい」と感謝されたという。彼女の様に、かつて日本人は農との関わりが深く、生活需要の少なからぬ部分を自作・自給していた。戦災を耐え抜けた一因はこの自給の知恵と技術を相互扶助の精神が支えたことにもあった。

同志社大学では5年前に京都市左京区大原に農場を開いた。大学院生が研究のかたわら就農しすでに一人前の農業者として自立している。社会人を対象とした同志社有機農業塾からは何人もの新規就農者が輩出した。自立自給型生活論の授業では味噌(みそ)や醤油(しょうゆ)作りから炭焼きまで行い、自給の理論と技術を習得する。

自給志向型有機農業にこだわるのは、命・食・農の連関を重視するほか、農業は学生の就職先としてきわめて魅力的で将来性豊かな産業たり得ると思うからだ。加えて、今般の震災によって、防災、耐災および克災の観点から、農と自給の果たす大きな役割と可能性が再認識できたように思う。市街地内農地の意義を訴えるとともに、災害にも強い自給型有機農業者の育成に努めていきたい。(同志社大教授)

[京都新聞 2011年03月27日掲載]


画像は、島本駅の西側出口にあるツバメの巣
巣のなかは、いったいどのようになっているのだろう
あさっての野鳥観察会「におの子」では、講師の先生が
簡単で特別な方法で、子どもたちに巣のなかをみせてくださるそう
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まちづくり「協議会」&「基本条例」

2011年07月05日 | JR島本駅西まちづくり
「まちづくり」という言葉の曖昧さ!実は、この言葉には嫌悪感を抱いてきました。結局、今は平気で使っていますが、それは曖昧だからこその便利さがあるからです。今、町で課題になっているふたつの「まちづくり」を例にあげると、「まちづくり協議会」では「都市計画」「都市整備」「土地利用」「開発」の意味で使い、「まちづくり基本条例」の場合は「地方自治」の意味合いで使っていると言えます。なんだか、いいかげん。めちゃくちゃです。それはともかく・・・

JR島本駅周辺の「まちづくり」(都市計画・都市整備)は、町にとっての重要な政策です。しかし、西側農地地権者を対象とした「まちづくり勉強会」の「まち」は「桜井」です。4月には対象地区の自治会や住民委員会の代表者を含めた「まちづくり協議会」に発展、6月18日(土)第1回目の協議会において奈良の学校法人、西大和学園による大学立地構想が公表されました。このブログでも、さまざまに意見を述べてきました。

7月より、町のホームページで、協議会、理事会の開催状況が会議要点録で公表さています。

「協議会の開催状況」

理事会の開催状況

さて、「まちづくり」といえば、4月に施行された「島本町まちづくり基本条例」を抜きにして語れません。「まちづくり基本条例」は、いうならば「自治基本条例」=「町の憲法」ともいわれるものです。住民のみなさんに条例を広く理解していただき、育てていただくために、町が講演会を開催するものです。自治基本条例の制定では、準備段階から住民が参画している例もあります。島本町は「住民自治を柱とする」といいながら、行政主体で出来てしまった(パブリックコメントは反映されています)という印象で、残念に思っています。

しかし、施行後ではありますが、今回行われる「講演会」で、なぜ今「自治基本条例」なのかを共有することができれば、住民・議会・行政の協働への大きな一歩になります。新川達郎さん(同志社大学大学院・総合政策科学研究科教授)のお話を直接聴ける機会でもあります。ぜひご参加ください。

7月10日(日)午前10時~11時
ふれあいセンター ケリヤホール
問い合わせ 政策推進課

同日午後2時からの「まなびとひろば」もお忘れなく!

画像は、近江八幡市の街路樹の足元
官民ともに景観への配慮が徹底していると感じました
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好機?大学立地

2011年07月02日 | JR島本駅西まちづくり
JR島本駅西側農地区に、学校法人から立地希望の打診が町にあってから既に数ヶ月。町は、私立大学全般に関する最近の動向調査と研究、学校法人・西大和学園の経営状況と将来性などの調査・研究を行っているのでしょうか。これは中高の進学実績、ブランド力とはまったく別の問題です。

西大和学園高校[特別編入]の偏差値は74。東大寺学園高校[普通]77につぐ超難関進学校です。生徒の多くが京大、東大など、超難関大学への進学を目指しており、新たにできる系列大学に自校生徒が入学するとは思えません。少子化で多くの大学が生徒募集に苦戦しています。

なかでも看護系4年制大学は、ざっと調べただけで、滋賀県・京都・大阪府内だけで19校あります。定員割れを起している、経営に苦戦しているなどの内情も聞いています。

協議会における議論、検討、結論と、町の検討は、自ずとその中身が異なります。地権者のみなさんが、法人からの提案をまたとないチャンス、今考えられる最良の選択と思われたとしても、はたして大学立地が自治体に幸運をもたらす時代なのか。わかりかねています。

町が自ら客観的に立地効果と将来性を分析し、受け入れの是非を検討する必要があります。理事のみなさんは当該地の公共性を充分に認識しておられることと思いますが、協議会が出される結論とは別の視点で、町は町として独自に判断しなければなりません。

多くの人に意見を求めてみました。尋ねた方の多くが農地環境の保全を望んでおられますが、この先、やがてなにかが建つのであれば、大学であることは望ましいのではないか、というご意見が少なからずありました。

しながら、新設大学の運営に対する不安は強く、学校運営が成り立つのか、民から民への転売になれば町は介入できないなど、不安要素を指摘される方が非常に多かったのも事実。「土地は売却せず借地がよい」というご意見もありました。

大学が来れば潤うというのは「幻想」と思った方がよい、という大学関係者のご指摘もありました。町は、立地実現に関して、これらの不安要素を払拭するだけの調査研究、情報の公開をしなければならいということになります。

はじめのボタンを掛け違えると、地域に突如出現したハコモノ施設と化し、大学と自治体、学生と周辺住民が良好な関係、活発なコミュニケーションをもつことが、将来にわたって難しくなってしまう可能性があります。

町内でも、学生のマナーの悪さや騒音に悩まされ、山崎地区の周辺住民が学校法人に通学路の迂回を強く求めた事例が過去にありました。学校法人となれば税収に大きなメリットは期待できない。今回は駅に隣接していることで、通学定期のある学生は、高槻・京都・大阪の中心街に流れるだろうと予想します。

だからこそ、地学連携、産学連携、あるいは大学の知的財産をどのように「まちづくり」に活用できるのか、地域住民にどのように開かれた施設になるのか。また、大学は町になにを期待しておられるのか(周辺の交通アクセスなど)、ここが鍵になると思います。

しかし、18日の協議会で繰り返し述べられたのは、平成26年の開校希望で時間的に余裕がなく、早急に意思決定が必要ということでした。また、交渉の発端から、町に主体性がなさすぎることも不安要素(!)です。情報公開、要望の集約など、丁寧な事前準備などに要する時間が充分にあるのでしょうか。

田園風景と北摂の山並みがホームから眺められる、極めて貴重な当該区域には、後鳥羽上皇が愛された庭園都市としての歴史的価値があると言われています。戦略的に大阪・京都間で他に例をみない鉄道駅として育て、東側が背負う昭和の歴史とともに将来に伝承する。

稲作という日本文化が周辺の景観と溶け合う利点を活かし、広場型の「文化の殿堂」と位置づける、これが理想という思いは今も変わりません。しかし、町が大学立地受け入れを検討することさえも認めないという姿勢はとりません。

住宅ならば断固反対。住宅は既に余ってきています。両親の他界後、実家を売却するケースが増えています。大学立地そのものにまっこう反対するつもりはありません。調査、研究、情報公開という過程で議論が充分であれば、その過程で民意が熟成し、総合的に、よりよい判断ができると信じています。

画像は、東大寺・山崎地区に開業準備中の「フレスコ」
7月末頃の開業ときいています
地域住民の要望に応えて建築設計を変更されました
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農地保全と大学立地

2011年06月29日 | JR島本駅西まちづくり
平成23年第3回、6月定例会の報告ができていません。第1号補正予算で、小学校の普通教室の暑さ対策に各教室2個の天井扇設置工事費が490万円、中学校の文化祭の舞台装置費に330万円、役場庁舎の耐震実施設計業務・外壁改修工事などの2200万円が計上されました。賛成しましたが、真の文化を育成するのは、機材やテントの購入、賃借料を費やすイベントではなく、「人」の努力や才能に尊敬と敬意を払うことであると、討論で訴えました。

一般質問では、「もっと文化を!歴史・文化の薫る島本町 ~玄関駅の個性を活かして~」と題して、JR島本駅西側農地のあり方を含む「まちづくり」について訴え、質問しました。

JR島本駅西側農地の大学立地構想については、18日、19日の二日間で、町内外30人近くの方から、さまざまなご意見、アドバイスをいただきました。6月議会で行った一般質問から一部をご紹介し、当該地の土地利用について、現時点での戸田の考えを記しておきます。農地保全を望む強い思いを基本に、「大学立地」という具体の事例を前にした現実路線で、住民のみなさんに判断の材料を提供する、という姿勢です。

◇   ◇   ◇

JR島本駅周辺のまちづくり
駅に隣接する土地の有効性を、住宅開発や大学立地で活かすのか、新たな価値観、時代のニーズに応えて「住民の福祉」に供する「景観」を重視して活かすのか。この重要な選択は、地権者個々人の問題ではなく、島本町としての「政策」そのものと考えます。

新駅設置に際して、JRは新たな乗降客による収益を当然期待され、町としても、JR新駅を誘致する時点では、西側を開発する投資的効果を一定算定していたと思います。しかし、実際には、西側地区のあり方は後の判断、つまり今現在に委ねられ、地権者を対象とした「まちづくり勉強会」を開催。去る4月に、町のサポート(年間予算100間年。事務的、技術的支援)により協議会へと発展しました。

18日に行われた第1回「まちづくり協議会」では、奈良の学校法人・西大和学園が当該区域での4年生大学新設を希望されていると公表され、「検討する」という方向性で合意されました。勉強会が地権者対象であったのに対して、協議会は自治会・住民委員会からの参加によって構成されています。自治会・住民委員会を住民の代表機関とする考え方を全面的に否定するわけではありませんが、広く町民に愛され、地域住民に親しまれている駅前農空間を失うことになる事業推進には、地権者・周辺住民のみならず、広く町民の意向を的確に把握しておく必要があります。

そのプロセスを欠いているのは問題!と、わたしは思います。民意の把握の必要性は、総合計画の基本構想にも明記されています。

名神高速道路との距離が、新たな市街地としての広がりを期待できるほどに充分ではないこと。住宅地に転用するとなると、地区内の道路・下水道整備などに多額の公共投資を要すること。あるいは桜井の踏み切り、青葉地区につながるマンボ、高槻方面へJR高架をくぐっての西国街道、いずれも道路アクセスの劣悪さが懸念されます。このような理由から、商業圏としての活用は望みがたく、町としては、投資に見合う効果が得られない。よって、公共団体施行による土地区画整備は行わないと判断し、まちづくり勉強会で基本構想を作成することによって、今回のようなケースに対応できるよう「保留区域設定」を実現された、とわたしは考えています。(ここに至るまで、よくよく考え、多くの意見を傾聴し、学んできました)

立地を引き受けるとなれば、学校法人・西大和学園の大学立地を受け入れるにあたり、地学連携、産学連携をどのように進めたいのか。まちづくりに大学の知的財産をどのように活用するのかなど、島本町のビジョンが明確にされていなければなりません。町は、協議会と法人の間に立つ、メッセンジャーであってはいけません。主体性をもって、全町的視点、多角的視点で法人に対峙する立場です。地学連携などについて、事前に大学側との意思統一を図り、開発の中身を精査し、知りえた情報を住民と共有し、そのうえで民意を的確に把握する必要があるのです。それなくしては、賛否の表明は不可能です。

私立大学全般に関する最近の動向調査と研究、法人側に情報公開を求める姿勢を町に求めます。学校法人・西大和学園の財政状況ならびに計画内容を把握し、法人による全町的な説明会の開催などを通じて、住民と情報を共有、そのうえで、民意の把握を行っていただきたい!こういったプロセスを欠いて判断することはできかね、印象だけで賛成することはできません。立地そのものが目的ではなく、立地による町の将来的な発展、大学との共存共栄があって、はじめて成功といえるからです。


画像は、駅の自由通路から眺めた立地予定地
立地が実現すれば、ここに建物が建つことになる
風の噂では3階建てとか・・(あくまでも噂です)


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JR島本駅西に大学が!?

2011年06月18日 | JR島本駅西まちづくり
午前10時、桜井公開堂で開催された第1回「まちづくり協議会」を傍聴。これまでの「まちづくり勉強会」(傍聴不可)は、(財)大阪府都市整備推進センターをアドバイザーとして、地権者を対象に組合施行の土地区画整理事業などを説明し、進められていました。

傍聴が認めらるようになった協議会は、会長の司会で進行され、総合政策部・政策推進課課長が、「学校法人・西大和学園より、新しく4年生の大学をつくるにあたり、候補地として島本駅西側(およそ3ヘクタールを活用)を考えておられると説明がありました。(参加者約20名、傍聴者10名)

京都・大阪圏への進出を考えるとき、島本町の環境のよさと交通の利便性を魅力に思われてとのこと、町から誘致を行ったのではないと担当課長が断言しました。西大和学園は、奈良に短大(15年の歴史)中高(25年の歴史)があり、高校は全国屈指の進学校です。

調べてみると名門・東大寺学園に次ぐ偏差値の高さ。急成長というのは一昔も前のことで、今では安定感も実績もあるバリバリの進学校という評判でした。塾に通わなくとも学校で勉強でき(灘高スタイルというらしい)、中高一貫で寮もあり、教師は30才代中心、勢いある進学校ということでした。

当然、京大・東大など最大難関校をめざす生徒が多く、新設の系列大学に入学することは考えられない。おろらく白鳳女子短期大学(看護福祉系)を4年生に移行されると思いますが、充分な情報が得られていません。1000人規模と資料にはありました。

26年開校予定で時間的に余裕がない、結論を急がねばならないという受け手側の感覚が気になりました。周辺住民との意見交換の丁寧さを妨げる可能性があり、大きな不安要因です。調査研究をせず、学校という安心感、ブランド力による印象で歓迎してしまうと、大事なことを見失う・・・

ここ数年で短大から看護系4年制大学に移行する学校が増え、また一般的にも多くの私立大学が生徒の募集に苦労しておられます。いずれなにか建つのなら大学がより安心、望ましいという声は少なくないものの、学校法人立地は地権者にはチャンスでも、島本町にとって果たして「チャンス」なのか・・・

協議会では「勉強会ですすめてきた内容はどうなるのか、協議会第1回目で唐突に聞いて、今日返事をもらいたいというのは拙速すぎないか」という声があがる一方、「協議会ができて2ヶ月、短期間にこれだけの条件のところが打診に来ているので、急ぎ回答をだす必要があるので」はというご意見もありました。

会長(おそらく一部またはすべての理事も)は、既に2回ほど大学側と面談されており、理事の間では概ね結論を出されているというのが傍聴した感想です。「検討」という合意がなされ、今日の協議会は閉じられました。

傍聴資料は事前の説明なく回収されました。持ち帰り可能に!と事前に依頼していましたが、今回もかないませんでした。議員の傍聴者は、戸田、平野、伊集院、共産党から富永議員でした。なお清水議員は協議会の理事を務めています。

21日からの定例会では、以下の議員が一般質問でこの問題を取り上げます(一部タイトルからの推測)。

山口議員
1.島本町開発行為等について  

平野議員
2.JR島本駅西地区まちづくり協議会について

戸田議員
1.もっと文化を!歴史・文化の薫る島本町
   ~ 玄関駅の個性を活かして ~
菅 議員
2.JR島本駅西側地区まちづくり勉強会について

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都市計画審議会に向けて

2011年01月17日 | JR島本駅西まちづくり
下書きをUPしてしまっていました。加筆訂正して更新します。

今週20日、午後2時、島本町都市計画審議会が開かれます。審議会委員に送付された議案書を拝見しました。「北部大阪都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更について(付議)」、審議会に意見を求めるものです。

「4.市街化区域への随時編入」に、市街化区域への編入を保留する制度を活用する区域として、ただひとつJR島本駅周辺地区=桜井・農空間が設定されています。ここがポイントです。

審議にあたり、大阪府に提出された「意見書」の存在と内容を公表しないとしたら、それは問題です。納得できません。なぜなら、わたし自身が、12月議会が迫る時期に急ぎ文章にして意見書を提出しています。平野議員も自身のブログでその内容を公表しています。

少なくとも2件の意見書が存在します。他にも島本町住民から提出があったと聞き及んでいます。たとえ府に提出したものであっても、当該地区の都市計画を審議する島本町の都市計画審議会委員のみなさんが、これらの意見書に目を通すことなく当案件に意見し、判断されるということは、本来あり得ないことと考えます。

実は、広報「しまもと」12月1日号には「都市計画案を縦覧できます」とあるだけで、意見書提出の機会についてはなんの記述もありませんでした。平野議員に説明を受けなければ、意見書提出の意味を、わたしは理解していませんでした。公平性、透明性を欠いた町の姿勢に不信感がふくらみます。

表面上は中立を保ちつつ、保留区域設定の申請を、既に平成21年12月に行っていました。地権者への勉強会立ち上げとほぼ同時期のことです。一部(アンケートで土地の売却を希望しているのはたった2名)の地権者の意向を優先するかのように、区域区分変更の可能性を担保しました。

このことを7月末まで公表しなかっただけでなく、「北部大阪都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更」が縦覧(2週間の間住民に公開される)の対象になり、これに対する意見書が提出できる機会があることを、当該地の土地所有者にも住民にも、町は周知しませんでした。

大阪府都市整備部総合計画課宛てに、平成22年12月15日付けで提出した戸田の意見書を別途記しています。ご一読ください。
              

画像は
16日午前、第3小学校で行われた「防災とボランティア訓練」
被災後の寒さを思うと、捧げる黙祷に切ない気持ちが倍増します
炊き出しの豚汁の美味しさと暖かさが有難い冷え込みでした
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