6月は議会の月。令和5年6月定例会議を終え、ここのところ町内のいくつかの障害者施設を訪問しています。新型コロナ感染症が収まりつつあるなか、ようやく実現したものです。
どんな思いで、なにをめざして、どんな仕事をしているか、自らの言葉で語ってくださる方は、なぜかみな女性でした。
社会福祉協議会、福祉の現場、商店街、あらゆる分野でしなやかに活躍されている女性が多い島本町。この町の大きな特徴かもしれません。
さて、JR島本駅西土地区画整理組合より島本町へ、既に道路等多くのインフラ設備が移管され、駅の西口周辺には日々多くの人の行き来がみられます。
桜井せせらぎ公園も町に移管され(5月8日)、池に鴨の飛来がみられたり、小さなお子さんが芝生の上を駆けまわったり、新たな光景を目にすることができます。
春先には農地エリアでの耕作が再開されました。現在、とだ*やすこは「開発行為の事前協議の意見照会」の情報公開請求などによって、駅前広場周辺に医療モール、スーパーマーケットなどの建設計画があることを順次、確認しているところです。
*****
JR島本駅西土地区画整理事業
~認可当初の計画と現在 ~
JR島本駅が2008年・平成20年3月15日に開業、翌2009年6月に地権者へのアンケート調査が行われ、2019年・令和元年9月20日当該地区は市街化区域に編入されました。
2020年4月24日組合設立許可公告を経て、同5月16日にJR島本駅西土地区画整理組合としての第1回総会を開かれています。ふりかえれば、この間、約15年、実に実に、さまざまなことがありました。
今回の一般質問では、JR島本駅西土地区画整理事業の事業認可時と今を比較して、現状を明らかにすることとしました。
1) 事業計画の変更(概要)
Q:
当初の認可日は令和2年4月24日。以降、第1回、第2回、第3回と事業計画は変更されてきた。主にどのような変更がなされて現在に至っているか。
A:
第1回変更:令和3年4月30日
設計概要の変更(施行前後の地積の変更)・公共施設整備改善方針(道路線形の見直し、水路の追加)・資金計画書の変更(年度別歳入歳出資金計画表の変更)
第2回変更:令和5年1月11日
設計概要の変更(施行前後の地積の変更)・公共施設整備改善方針(水路廃止、歩道用地の確保)・資金計画書の変更(保留地処分金の変更)
第3回変更:令和5年3月15日
資金計画書の変更(保留地処分金の変更、年度別歳入歳出資金計画表の変更)
以上のように、現在までに計3回の事業計画の変更がなされている。
Q:
保留地処分金と保留地処分単価の変更について具体的に。
A:
当初計画 : 地積17741.46㎡ 単価205,100円/㎡ 保留地処分金36億3700万円
第2回変更 : 地積変わらず 単価213,481円/㎡ 保留地処分金37億8746万2千円
第3回変更 : 地積変わらず 単価229,499円/㎡ 保留地処分金40億7164万6千円
▼
収支計画について*資金計画書より
保留地処分金を財源とし、それによって造成に係る整地、駅前広場などの公共施設整備、仮換地に係る調査設計、埋蔵文化財調査の費用などを賄うのが土地区画整理事業のしくみです。
*このあたり「広報しまもと」7月号で特集が組まれていますのでご覧ください。
当初計画 :保留地処分金 36億3700万円(17741.46㎡×205100円/㎡)
現時点で :保留地処分金 40億7164万6千円(17741.46㎡×229,499円/㎡)
◪
保留地処分金は当初計画より約4億3500万円増えています。保留地面積はいずれも17741.46㎡と変わらないので、これは処分単価の変更、すなわち土地の価格が上昇していることによるものです。総事業費が当初計画より増えていることも意味します。
Q:
当初計画で2億円とされていた埋蔵文化財調査費は、現時点での変更事業計画書においては、どのようになっているか。
A:
直近の資金計画書によると一式で3億4980万円。これが実績になるかどうかは現時点では判別できないといえる。
Q:
計画当初における埋蔵文化財調査費の2億円の積算根拠について説明を。
A:
JR島本駅西土地区画整理組合において精査され、積算されているもの。町としては把握していないが、準備組合の段階で町が事務局を担っていた平成28年度時点において、準備組合が業務代行予定者を募集される際に想定した事業概要の資金計画において、公益財団法人大阪府都市整備推進センターと協議の上、同規模の他事業の実績値を踏まえて2億円とした経緯はある。
◪
思うに、この数字だけをみれば、組合側としては埋蔵文化財調査には十分に協力してきたではないか、という思いをおもちであろうと理解できないわけではありません。
けれども埋蔵文化財調査は原則、原因者負担(開発者が経費を負担)です。想定していなかった埋蔵文化財が発見された場合、予算額を上回る支出が強いられることは業界においては常識かと思います。*個人宅等は国庫補助金
よって事業のスケジュールや採算性が重視されたという印象を、少なからぬ住民や関係者(学識)がもたれていることも理解できるところです。
とだ*やすこは、当該地区は西浦門前遺跡(定家の『明月記』にある庭園との類似性があり、水無瀬離宮に関連する重要な遺構と考えられている)とも近く、岬状の歴史的美地形、男山(石清水八幡宮)との関連性や眺望などから桜井の歴史的重要性*を訴え続けてきました。 *豊田裕章氏(水無瀬殿研究)
従って、埋蔵文化財調査の予算額が事業規模から標準的に算出されていたことを、今さらながら残念に思います。計画上の算定では問題がないとしても、本町の今後の埋蔵文化財調査、保護、保存活用にのこされた大きな課題であると考えています。
☆彡つづく
画像
桜井せせらぎ公園
池に鴨が優雅に!
*5月16日撮影
どんな思いで、なにをめざして、どんな仕事をしているか、自らの言葉で語ってくださる方は、なぜかみな女性でした。
社会福祉協議会、福祉の現場、商店街、あらゆる分野でしなやかに活躍されている女性が多い島本町。この町の大きな特徴かもしれません。
さて、JR島本駅西土地区画整理組合より島本町へ、既に道路等多くのインフラ設備が移管され、駅の西口周辺には日々多くの人の行き来がみられます。
桜井せせらぎ公園も町に移管され(5月8日)、池に鴨の飛来がみられたり、小さなお子さんが芝生の上を駆けまわったり、新たな光景を目にすることができます。
春先には農地エリアでの耕作が再開されました。現在、とだ*やすこは「開発行為の事前協議の意見照会」の情報公開請求などによって、駅前広場周辺に医療モール、スーパーマーケットなどの建設計画があることを順次、確認しているところです。
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JR島本駅西土地区画整理事業
~認可当初の計画と現在 ~
JR島本駅が2008年・平成20年3月15日に開業、翌2009年6月に地権者へのアンケート調査が行われ、2019年・令和元年9月20日当該地区は市街化区域に編入されました。
2020年4月24日組合設立許可公告を経て、同5月16日にJR島本駅西土地区画整理組合としての第1回総会を開かれています。ふりかえれば、この間、約15年、実に実に、さまざまなことがありました。
今回の一般質問では、JR島本駅西土地区画整理事業の事業認可時と今を比較して、現状を明らかにすることとしました。
1) 事業計画の変更(概要)
Q:
当初の認可日は令和2年4月24日。以降、第1回、第2回、第3回と事業計画は変更されてきた。主にどのような変更がなされて現在に至っているか。
A:
第1回変更:令和3年4月30日
設計概要の変更(施行前後の地積の変更)・公共施設整備改善方針(道路線形の見直し、水路の追加)・資金計画書の変更(年度別歳入歳出資金計画表の変更)
第2回変更:令和5年1月11日
設計概要の変更(施行前後の地積の変更)・公共施設整備改善方針(水路廃止、歩道用地の確保)・資金計画書の変更(保留地処分金の変更)
第3回変更:令和5年3月15日
資金計画書の変更(保留地処分金の変更、年度別歳入歳出資金計画表の変更)
以上のように、現在までに計3回の事業計画の変更がなされている。
Q:
保留地処分金と保留地処分単価の変更について具体的に。
A:
当初計画 : 地積17741.46㎡ 単価205,100円/㎡ 保留地処分金36億3700万円
第2回変更 : 地積変わらず 単価213,481円/㎡ 保留地処分金37億8746万2千円
第3回変更 : 地積変わらず 単価229,499円/㎡ 保留地処分金40億7164万6千円
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収支計画について*資金計画書より
保留地処分金を財源とし、それによって造成に係る整地、駅前広場などの公共施設整備、仮換地に係る調査設計、埋蔵文化財調査の費用などを賄うのが土地区画整理事業のしくみです。
*このあたり「広報しまもと」7月号で特集が組まれていますのでご覧ください。
当初計画 :保留地処分金 36億3700万円(17741.46㎡×205100円/㎡)
現時点で :保留地処分金 40億7164万6千円(17741.46㎡×229,499円/㎡)
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保留地処分金は当初計画より約4億3500万円増えています。保留地面積はいずれも17741.46㎡と変わらないので、これは処分単価の変更、すなわち土地の価格が上昇していることによるものです。総事業費が当初計画より増えていることも意味します。
Q:
当初計画で2億円とされていた埋蔵文化財調査費は、現時点での変更事業計画書においては、どのようになっているか。
A:
直近の資金計画書によると一式で3億4980万円。これが実績になるかどうかは現時点では判別できないといえる。
Q:
計画当初における埋蔵文化財調査費の2億円の積算根拠について説明を。
A:
JR島本駅西土地区画整理組合において精査され、積算されているもの。町としては把握していないが、準備組合の段階で町が事務局を担っていた平成28年度時点において、準備組合が業務代行予定者を募集される際に想定した事業概要の資金計画において、公益財団法人大阪府都市整備推進センターと協議の上、同規模の他事業の実績値を踏まえて2億円とした経緯はある。
◪
思うに、この数字だけをみれば、組合側としては埋蔵文化財調査には十分に協力してきたではないか、という思いをおもちであろうと理解できないわけではありません。
けれども埋蔵文化財調査は原則、原因者負担(開発者が経費を負担)です。想定していなかった埋蔵文化財が発見された場合、予算額を上回る支出が強いられることは業界においては常識かと思います。*個人宅等は国庫補助金
よって事業のスケジュールや採算性が重視されたという印象を、少なからぬ住民や関係者(学識)がもたれていることも理解できるところです。
とだ*やすこは、当該地区は西浦門前遺跡(定家の『明月記』にある庭園との類似性があり、水無瀬離宮に関連する重要な遺構と考えられている)とも近く、岬状の歴史的美地形、男山(石清水八幡宮)との関連性や眺望などから桜井の歴史的重要性*を訴え続けてきました。 *豊田裕章氏(水無瀬殿研究)
従って、埋蔵文化財調査の予算額が事業規模から標準的に算出されていたことを、今さらながら残念に思います。計画上の算定では問題がないとしても、本町の今後の埋蔵文化財調査、保護、保存活用にのこされた大きな課題であると考えています。
☆彡つづく
画像
桜井せせらぎ公園
池に鴨が優雅に!
*5月16日撮影