徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

消費税増税

2013-01-09 09:31:03 | 建築つれづれ…
 来年の4月に消費税が5%から8%に上がることは皆さん既に知ってることかと思います。さて、家づくりにおいて消費税UPがどう絡んでくるのか?考えたことありますか。今日はこのことについて考えたいと思います。

 設計~工事完成まで、いつも色んな方々に1年は必要ですよ、と私自身言ってきました。ということは、今から設計をして完成するのが来年の1月ということになります。来年の4月に消費税が上がることを考慮すると、今から設計すれば間にあう計算になります。

 設計~工事完成までそんなにかかるの?と思うかもしれません。声を大にして言います、かかるんです。今年の4月までに設計をスタートさせれば、消費税UPを逃れるということになりますね。セーフです。

 他に頼めばもっと短いスケジュールでできるでしょ?と思う方、それは少し危ない考えです。スケジュールを詰めるとなると、単純に設計期間を詰めようと考える方が多いようです。これは、設計者が頑張れば済むことではなく、設計期間が短い=建て主の要望を反映する時間がない、ということに繋がります。残念ながら、これではいい建築、理想の住宅は実現しません。

 充実した、密度の濃い打合せをせずに設計を終え、工事を発注することはトラブルの原因にもなります。トラブルは全てを不幸にしてしまいます。ですから、キチンとした設計スケジュールで設計すべきなのです。これは誰にでも容易に理解できるところです。どんな住宅(木造住宅)でも、6ヶ月あれば工事は完成しますので。

 平成25年の9月までに、工事請負契約を済ませれば、工事完成が平成26年4月以降でも税率は5%据え置きという経過措置があります。9月に工事契約をするための設計スケジュールとは…。

 実例を挙げましょう。今月に工事に入る仕事は、設計開始が去年の7月初旬でした。設計がまとまり工事契約したのが昨年末。つまり、設計期間が6ヶ月ということになります。この実例を考えると今年の4月から設計を開始しては少々遅い。しかも今回の例は、設計、見積等々全てにおいて順調に打合せが進んだ例です。これが、設計中に案が二転三転すれば、もっと設計に時間がかかるということです。

 このお正月に、消費税も上がることだし家を建てるかと考えたあなた、今日のこのブログを読んで行動を起こそうとした皆さん、すぐ行動に移すことをお勧めします。しかし、皆さんが一度に私のところに来られても、実は私もちょっと困るんです。

 こんなこと書いといて何言ってるんだと怒られるかもしれません。しかし、当事務所のスタッフは私一人。仕事が殺到しすぎると物理的に手が回らなくなり、いいものが創造できなくなることも容易に予想できます。ほどほどに来て下さい(苦笑)。冗談はさておき、自分なりに色んな方法で手が回るように頑張りますけどね(笑)。

 さて、今年の夏ぐらいになるとこの件で世間が騒がしくなると思います。その前に、事前の準備は怠ることなかれ、です。さあ行動に移しましょう。
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