安泰寺住職 ネルケ無方さんの新しい本が出版された。
「裸の坊様」というユーモラスなタイトルの本。裸の王様をもじったものなのだろう。
副題に「異文化に切磋琢磨される禅プラクティス」とついている。プラクティスとは辞書では手法、技法、プロセス、活動のこととある。
目次は
第1章 禅とキリスト教
第2章 安泰寺の禅~坐禅と自給自足
第3章 出家失格
第4章 共に禅を生きる
第5章 全世界が叢林(注:叢林とは禅の修行道場のこと)
彼もまた悪男悪女に類する人間。「キリスト教の人格神に納得ができなかったり、ちょっと大人げない宗教だなと思ったり、「罪を悔い改めなさい」とうるさくいわれてうんざりしたりしてです」 「信じるのではなく、自分で見聞きして、自分で気づいて、自分の頭で納得したことを実践するのが佛教。キリスト教は自分で納得できないからこそ信じる。不条理だからこそ信じる」と書いている。
結婚式を教会でやった続きでキリスト教に入信する若者が増えてきているという。なぜそんなキリスト教ではなくて禅なのか、分り易く書かれてある。安価な本でもあり一読されることを勧めたい。
出版元 サンガ ¥740+税