昨日植え替えた苗木の1本が、マテバシイであったことが
とても嬉しい。
アクが少なく、生食もいけるどんぐりが実る。
適切に手(物理科学的対応)と思いをかけて、
樹が放射能を吸収しないよう土壌を安定化させます。
結局、うちの庭には購入した植物がほとんどない。
息子の団栗によるシラカシ、くぬぎ、まてばしい、
野菜くず放り地より萌え出でた夏みかん、なつめやし、アボカド、
近所で採って植えたヨシ、フキ。
必然的に茂れる、四季折々の草花。
そしてそこには、生きものも自然と湧き、集まる。
アゲハ、紋黄、紋白、セセリ、しじみ蝶。
カマキリ、おんぶバッタ、こおろぎ、ヨコバイ、
かめ虫、クモ、蟻、団子虫、ミミズ、蜜蜂、花あぶ、
なめくじ、ハサミ虫、脚長蜂、ヒル、みじんこ、黄金虫、
カナヘビ、ひきがえる、ヤモリ、キジバト、雀、目白、ひよどり。
園芸店で買ったペチュニアを植え、除草剤と殺虫剤によって
ネイティブの動植物を殲滅するのでは、視界が狭過ぎる。
せめて棲み分けをして、雑草(みな名前と伝統があるが)の残るスペースを。
本当は、両者持ちつ持たれつの共生も可能。
適量の雑草が、弱い園芸種を乾燥や強い日射しから守ったり、
虫を食べる天敵が周りに居ることでも。
定年後の趣味として植物をはじめると、
テキスト(にもよるが)通りに、ハナから
除草剤、各虫ごとの殺虫剤、肥料、を抜かりなく
準備し、レシピに忠実に臨む真面目な紳士も多からう。
だけど、植物を愛でるこころって、
華華しく花を咲かせて周りの人たちに誉めてもらったり、
思い通りに育成して満悦する以前に、
ちいさきものを尊く可愛く感じるきもちが、
はじまりのはじまりでしょう。
そして、思い通りにならない中でも、
日々新鮮な出逢いや発見にあふれてる。
名も知らない草の花から元氣をもらう朝、
つぶれ落ちた柿を這うなめくじ、
縁側の菓子くずを律儀に搬送する蟻の家族、
繁りすぎた葉づるを抜きながら吸い込む
みどりの風、
そういうものをみなみな醍醐味ととらえ、
心を柔然と広げていくのが趣味の園芸の効用と思うから、
目的の品種以外が出しゃばれば
殲滅すべしという考えでは、とってももったいない。
心底ほっとできる庭は、たくさんの存在が支えあうところから、
黄みどり色の光が醸し出されます。
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