池袋へ。
新宿や渋谷と並んで、この街を苦手とする人は意外に多い。
おそらく池だけに低地だから、色んなものが
重力と風で集まり溜まろう。
にぎやかで濃いエネルギーとともに、
逃げ出した電力(電磁波)も水のように低いところに集まるのでせうか。
紫外線も赤外線も、マイクロ波(電子レンジ)も
テレビや携帯電話の電波もみな電磁波であるが、
多くのものは、物質をこすったり壊したりして
熱やエネルギー反応を引き出すものだから、
物事が活性して熟す、酸化の方向性。
反対に、元の状態に修復したり安定を保つような還元反応は、
今現在のそういった都会の真ん中では基本的には得られず、
心身が疲れて当然。
酸化:物質から電子が奪われる変化。
還元:物質に電子が与えられる変化。根源に復帰させること。
くだけていうと、死に向かうのが酸化。甦りが還元。
寿命とは、酸化に対する抵抗。
酸化と還元は、あらゆる事象ごとに存在する。
池袋の街中であれ、植木に水を与える行為は還元的であるし、
大自然の中でも人間同士いがみ合っていれば酸化のベクトル。
広い空き地が柵で囲われて管理されているのは酸化へ、
柵が無くて生き物が行き来できている状態は還元、と感じる。
かたちが似ていても、ちょっとした風の色と向きによって
性質はひっくり返る。
旧来の基準や持ち物、肩書きにしがみついていれば
たとえ表面上はのどかな田園情緒であれ腐敗崩壊の道。
様々な抵抗に対する憎しみや反抗によるモチベーションを超えて、
未来の子孫のために、新たな世界や産業を模索試行する姿勢は、
還元の道。その特徴はゴールが見えないながらも、
道程においてからだから歓びの確信が湧くこと。
要するに、ある理想形を信奉し向かっていくだけでは
枠の中の二番煎じとして老いゆく一方だけど、
過去の遺産を参考にしながらも、誰もがはじめての
今を創造することが、積極的な若返りの還元行為になる。
だけど、還元が善で酸化が悪というものでもない。
風呂敷を結んで、またひらくのと一緒で
両者は対のセットになっている。
ただ、現代の科学技術やそれによる製品はことごとく
酸化、核分裂、崩壊のテクノロジーばかり多用しているために、
意識して還元させないと壊れてばかりになってしまう。
では逆に、還元ばかりだとどうなるかというと、
そのままの状態で、壊れも腐りもせずに
ずっと安定しつづけるために進化がなくなる。
両者同じだけ存在する中庸こそが本来の宇宙の仕組みでしょう。
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