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昨夕、神宮外苑で開催中のイベントの展示物が炎に包まれて、
中で遊んでいた男児が死亡するという、大変にいたましい事故が起きてしまった。

このイベントの他ブースには知人が出展していて、昨日息子と
外出する際、行こうかとも考えていたが、上野に恐龍の骨を
観に行くことから、ルートに入らなかった。

しかし、自身が同じ状況になったら、どのように助けようと
できただろうと、昨晩は頭から離れないでいた。
上野の帰り、事故と同じ時刻に立ち寄ることもできたのだから。

無垢の木とおがくずだけの、小さめのジャングルジムが
燃えるだけで、ここまで悲痛な事故へつながるものかという
第一印象はあるかもしれないが、

現場の煙はプラスチックの焼ける臭いだったという証言からも、
床の人工芝に火が着いたことで、急な高温と、有害な煙の発生に
つながったとも考えられる。先にその煙を吸い、意識を失ったとも。

また、ジャングルジムという構造上、スムーズな脱出や救出が
難儀なのも、このたびの悲劇の一因といえる。

事故は、たった一つの原因というよりは、いくつかの不安定要素が
組み合わさって起こりやすい。

交通事故も、運転手と歩行者のどちらかがしっかりしていれば
まだ避けられる可能性があるが、
飲酒運転に加えて、歩行者も意識が朦朧としてしたら
衝突となりやすい。

このたびの事故は、作品のつくり手が、おがくずという
着火材に近いものが、白熱電球からの蓄熱によって発火する
おそれがあることや、電球がなくても煙草等の飛び火をくらったら
どうなるかという想像から、形を変えようという所までは
至らなかったこともあるし、
会場側も、どこかで火が上がったときにただちに
その場のスタッフが消火活動できるような準備という、
安全対策不足もある。

つらくて、
亡くなった男の子、
同伴していたお父さん、
夕飯を作って帰りを待っていたであろう母親、
家族、
友達、
作品をつくり、展示していた大学生たち、
イベントの主催者、
スタッフ、
周りの出展者、
現場に居合わせた来場者、

誰もが悲痛の極致にあり、生涯忘れ得ない出来事でしょう。

これを、ただの哀れな事故で片付けてはならない。

このたびの反省が今後の改善に大きく生きて、
これから起きたかもしれない重大事故を防ぐことに
つなげるべきであり、
各立場の人たちが、それぞれでできる安全対策、
火事に限らず、を意識し、仕組みや形として変革することが
問われている。

小雨が降っておがくずが湿っていたら、
LEDライトだったら、
地面が土と生きた芝だったら、
中に誰も入っていなかったら、
ちょっとした構造やタイミングの差で
結果は変わったかもしれない。

逆に、ちょっとしたことが生死に関わる。
世の中全体が、個々の目先の利益のみでなく、
身体とこころの安全を、突発の事故だけでなく
長期的な環境面からの影響も含めて、
より重きをおき、社会全体が、
いのちに対してひとつに協同して、すばやく革新される必要がある。

彼の死を、決して無駄にしてはならない!

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