希 キ・まれ・ねがう 巾部
[漢典]より引用。
解字 秦系文字(篆文)は「爻コウ(まじわる)+巾(ぬの)」の形。爻コウは交差する形の乂を二つ重ね、糸と糸との間に隙間がある形、巾は布で、すかし織りを加えた布の意[字統]。楷書は爻の下の乂がナに変化した希になった。すかし織りはむずかしく、めったにないことから、まれ・珍しい意となる。また、同音の睎キ(望み見る。のぞむ)に通じ、こいねがう意もある。
意味 (1)まれ(希)。すくない。めずらしい。「希少キショウ」(まれで少ない)「古希コキ」(70歳のこと。この年齢まで生きるのは「古来希(まれ)なり」から)「希土類キドルイ」(レアアース。rare earth elements の直訳。レアメタルの中の一つの鉱種で、化学的に単元素の分離抽出がむずかしいことに由来する言葉。正式には、希土類元素という)「希代キダイ」(とても珍しい) (2)うすい(薄い)。「希薄キハク」(濃度・密度が小さい) (3)ねがう(希う)。こいねがう(希う)。「希求キキュウ」「希望キボウ」
イメージ
「まれ・まばら」(希・稀・晞)
「形声字」(唏・欷)
「その他」(鯑)
音の変化 キ:希・稀・晞・唏・欷 かずのこ:鯑
まれ・まばら
稀 キ・まれ 禾部
解字 「禾(いね)+希(まれ)」の会意形声。稲が密生せず、まばらであること。また、希に通じて、まれ・めずらしい・うすい意となる。現代表記では希に置きかえられる。
意味 (1)まばら。まばらにある。「稀星キセイ」(まばらな星)「稀少キショウ」(すくない) (2)まれ(稀)。すくない。「稀有ケウ」(=希有) (3)うすい。「稀薄キハク」(=希薄)
晞 キ・かわく 日部
解字 「日(日光)+希(まばら・すくない)」の会意形声。日光がまばら(少ない)の意味で、日の出や夜明けの意味だが、日の光で乾く意にも用いる。
意味 (1)かわく(晞く)。かわかす。日にさらす。「晞日キジツ」(日にさらす)「晞塊キカイ」(かわいた土=晞土キド)「晞髪キハツ」(髪をかわかす)(2)日の出や明け方。「東方未晞ビキ」(東方 未(いま)だ晞(あ)けず)
形声字
唏 キ・なく 口部
解字 「口(くち)+希(キ)」の形声。口をあけてキという声をだすこと。すすり泣く・なげく意となる。
意味 (1)なく(唏く)。すすりなく。「唏泣キキュウ」(なく)「唏嘘キキョ」(すすりなく) (2)なげく(唏く)。
欷 キ・なげく 欠部
解字 「欠ケン(口をあける)+希(キ)」の形声。口をあけてキという声をだすこと。すすり泣く・なげく意となる。「欠ケン」を参照。
意味 (1)すすり泣く。むせび泣く。「欷歔キキョ」(悲しんですすり泣く) (2)なげく(欷く)。「欷吁キク」(なげく)
その他
鯑[国字] かずのこ 魚部
数の子
https://www.furusato-tax.jp/product/detail/12234/5165424
解字 「魚(さかな)+希キ(=晞キ・かわかす)」の会意。メスのニシン(鰊)の腹から取り出した魚卵の塊(卵巣)を一度「天日干し」にした食品。数の子の名称は「鰊(かど)の子」から変化したとされる。数の子は、干日干しが一般的であったが、塩蔵数の子が製造され始めたのは1900年代(明治30年代以降)に入ってからだと言われている[ウィキペディア]。
意味 かずのこ(鯑)。数の子。粒の多さが子孫繁栄を連想させることから、おせち料理に加える。
<紫色は常用漢字>
[漢典]より引用。
解字 秦系文字(篆文)は「爻コウ(まじわる)+巾(ぬの)」の形。爻コウは交差する形の乂を二つ重ね、糸と糸との間に隙間がある形、巾は布で、すかし織りを加えた布の意[字統]。楷書は爻の下の乂がナに変化した希になった。すかし織りはむずかしく、めったにないことから、まれ・珍しい意となる。また、同音の睎キ(望み見る。のぞむ)に通じ、こいねがう意もある。
意味 (1)まれ(希)。すくない。めずらしい。「希少キショウ」(まれで少ない)「古希コキ」(70歳のこと。この年齢まで生きるのは「古来希(まれ)なり」から)「希土類キドルイ」(レアアース。rare earth elements の直訳。レアメタルの中の一つの鉱種で、化学的に単元素の分離抽出がむずかしいことに由来する言葉。正式には、希土類元素という)「希代キダイ」(とても珍しい) (2)うすい(薄い)。「希薄キハク」(濃度・密度が小さい) (3)ねがう(希う)。こいねがう(希う)。「希求キキュウ」「希望キボウ」
イメージ
「まれ・まばら」(希・稀・晞)
「形声字」(唏・欷)
「その他」(鯑)
音の変化 キ:希・稀・晞・唏・欷 かずのこ:鯑
まれ・まばら
稀 キ・まれ 禾部
解字 「禾(いね)+希(まれ)」の会意形声。稲が密生せず、まばらであること。また、希に通じて、まれ・めずらしい・うすい意となる。現代表記では希に置きかえられる。
意味 (1)まばら。まばらにある。「稀星キセイ」(まばらな星)「稀少キショウ」(すくない) (2)まれ(稀)。すくない。「稀有ケウ」(=希有) (3)うすい。「稀薄キハク」(=希薄)
晞 キ・かわく 日部
解字 「日(日光)+希(まばら・すくない)」の会意形声。日光がまばら(少ない)の意味で、日の出や夜明けの意味だが、日の光で乾く意にも用いる。
意味 (1)かわく(晞く)。かわかす。日にさらす。「晞日キジツ」(日にさらす)「晞塊キカイ」(かわいた土=晞土キド)「晞髪キハツ」(髪をかわかす)(2)日の出や明け方。「東方未晞ビキ」(東方 未(いま)だ晞(あ)けず)
形声字
唏 キ・なく 口部
解字 「口(くち)+希(キ)」の形声。口をあけてキという声をだすこと。すすり泣く・なげく意となる。
意味 (1)なく(唏く)。すすりなく。「唏泣キキュウ」(なく)「唏嘘キキョ」(すすりなく) (2)なげく(唏く)。
欷 キ・なげく 欠部
解字 「欠ケン(口をあける)+希(キ)」の形声。口をあけてキという声をだすこと。すすり泣く・なげく意となる。「欠ケン」を参照。
意味 (1)すすり泣く。むせび泣く。「欷歔キキョ」(悲しんですすり泣く) (2)なげく(欷く)。「欷吁キク」(なげく)
その他
鯑[国字] かずのこ 魚部
数の子
https://www.furusato-tax.jp/product/detail/12234/5165424
解字 「魚(さかな)+希キ(=晞キ・かわかす)」の会意。メスのニシン(鰊)の腹から取り出した魚卵の塊(卵巣)を一度「天日干し」にした食品。数の子の名称は「鰊(かど)の子」から変化したとされる。数の子は、干日干しが一般的であったが、塩蔵数の子が製造され始めたのは1900年代(明治30年代以降)に入ってからだと言われている[ウィキペディア]。
意味 かずのこ(鯑)。数の子。粒の多さが子孫繁栄を連想させることから、おせち料理に加える。
<紫色は常用漢字>