9月に入ってるのにまだまだ暑すぎ~。というわけで県立図書館に行った帰りにカキ氷食べに。
やっぱここ。問屋町にある「おまち堂&フル―タス」。
大好きなキャラメルミルク。
黄金桃スペシャル。
暑かったせいか、お店はすんごい人だかり。
相変わらずおいしい。ほてった体を冷ましてくれます。
読書。塩野七生 / 「ローマ人の物語 第15巻 ローマ世界の終焉」
ローマ人の物語もついにこの巻で完結。第1巻を読み始めて、今回全巻読み終えるまで10年以上かかったな。
今回は、少年皇帝ホノリウスに代わり西ローマ帝国を実質的に取り仕切るスティリコの人生が印象的。蛮族を父に、ローマ人を母に持つ「半蛮族(セミ・バルバルス)」であるスティリコが、ある意味最後のローマ人であったという歴史は皮肉である。
確固とした「信念」を持ち、最期まで自分の生きざまを貫いたスティリコの人生は魅力的だ。心なしか、著者の筆にも熱が入っている気がする。例えば、スティリコの物語のクライマックスに書かれた以下の文章は、その熱意が伝わってくる。しかもこの文の後にスティリコの最期と照らし合わせるようにカエサルの最期について述べてるし。
『人間には、絶対に譲れない一線というものがある。それは各自各様なものであるために客観性はなく、ゆえに法律で律することもできなければ、宗教で教えることもできない。一人一人が自分にとって良しとする生き方であって、万人共通の真理を探究する哲学ではない。ラテン語ならば「スティリス」(stilus)だが、イタリア語の「スティーレ」であり、英語の「スタイル」である。他の人々から見れば重要ではなくても自分にとっては他の何ものよりも重要であるのは、それに手を染めようものなら自分ではなくなってしまうからだった。』
それにしても、最後までローマ史の根底に流れていたクレメンティア、いわゆる寛容の精神は、国家間だけでなく、個人と個人の間でも大切にしていかないといけない精神ですね。他者の価値観を認め、受け入れていくこと、それが大事。そういや、ちょっと前に見た「(500)日のサマー」っていう映画も、異なる価値観を持つ相手との出会いと別れを描きながら、相手を許しそれを認め、自分自身が人間的に成長していくという物語だったな。