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どう克服…「開かれた国」と「異質な移民」

2011-07-29 | 先住民族関連
MSN産経ニュース 2011.7.28 21:00

 【オスロ=佐藤貴生】ノルウェーの連続テロは29日、発生から1週間を迎える。極右思想に傾倒したアンネシュ・ブレイビク容疑者(32)の凶行は欧州に広がる反移民、反イスラムの潮流が、「多文化社会」を尊重するノルウェーにも無縁でないことを示した。高齢化が進む同国では労働力確保のために移民が必要という見方もある。政府は、テロに屈しないため「開かれた国」という基本政策を死守する構えだ。
 「多文化主義をやめないと、西欧におけるイスラムの植民地化を止めることはできない」。ブレイビク容疑者は犯行直前、自らの考えを「マニフェスト(宣言)」としてインターネット上に掲載し、自国の移民受け入れ政策とイスラム系移民への憎悪を示していた。印刷すると1500ページにも上る膨大な量だ。
 反移民を唱える現最大野党、進歩党の青年部に1999年に加入、早くから極右思想に共鳴。多民族国家で育った者が自国政府に刃を向けた例として、米オクラホマシティーの連邦ビル爆破テロ(95年)との類似点を指摘する声もある。
 「ノルウェーではかつての家父長的な風習が男女平等に取って代わり、キリスト教主体の文化がイスラム系など移民の流入で多文化へと変容した。『平等』や『多文化』を外来の価値として敵視したのだろう」
 オスロ大のラービック・ユプスコース研究員(27)(右派思想史)はこう分析し、同容疑者の思想を古来からの民族的文化の維持を訴える「ネイティビズム」(先住民保護主義)と位置づけた。
 同容疑者は、「英国防衛同盟」(EDL)など欧州各地の極右組織とインターネット上で連帯していた可能性が出ている。EDLのフェイスブック上の登録ファンは約7千人。同研究員は、「極右の活動はネット上にとどまっており、現実世界で活動が活発化しているわけではない」としながらも、表現の自由との関係からネット上の発言を規制するのは難しい、とみる。
 一方で、マドリードの列車爆破テロ(04年)やロンドンの同時多発テロ(05年)、パリの大規模暴動(同)などを背景に、反イスラム感情が欧州で拡大を続け、フランスやオーストリア、スウェーデンなどの極右政党の伸長も、移民排斥機運の広がりを示している。
 ただ、ノルウェーの場合、移民受け入れ政策を転換する可能性は低いようにみえる。豊かになった国民は低賃金の単純労働には就かない上、2050年には5人に1人が67歳以上の高齢者になるとの予測もある。手厚い福祉を維持するため、労働力を外部から迎え続ける必要がある。
 移民の受け入れは60年代に始まり、2世も含めると総人口の1割を超えた。最近はポーランドからの熟練労働者が多くを占める。
 イスラム系移民は人口の2%を占めるに過ぎないが、オスロ大のヒラム・エリクセン教授(49)(社会人類学)は、「ノルウェーで教育を受けた移民2世の大半は社会に同化しており、摩擦は主にソマリア、イラク、アフガニスタンなどイスラム教国の難民との間で起きている」と指摘する。ノルウェー人の知人がいなかったり、教育レベルが低かったりして、閉ざされた社会を形成する傾向があるという。
 先月下旬の世論調査によると、「移民に対して国境を閉ざすべきだ」と回答した人は54%に上り、05年の調査から8%増えた。移民のノルウェー語試験を求める人も8割に上っている。
 連続テロは、「異質な移民」の社会統合がノルウェーの喫緊の課題となったことをも示した形だ。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110728/erp11072821010008-n1.htm

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フレデリック・バック展 「木を植えた男」に感激

2011-07-29 | 先住民族関連
MSN産経ニュース 2011.7.28 08:18

 アイドルグループ「スマイレージ」の和田彩花(あやか)さん(16)の美術館めぐりもいよいよ最終回。米アカデミー賞に2度かがやいたカナダのアニメーション作家を取り上げた東京都現代美術館(東京都江東区)の「フレデリック・バック展」(10月2日まで)に足を運びました。
 「今日は映像もたくさんあるそうなので楽しみ!」と和田さん。会場に入るとすぐ、代表作「木を植えた男」が9つのスクリーンを使って上映されていて、順路にそって物語を体感できるようになっています。
 会場の展示やデザインを受け持った増田春雄さんが「フランス南部の村で、こつこつとどんぐりを植え続けた男の物語。やがて緑ゆたかな森となり、住む人たちの心もおだやかになっていくという話です。映画をきっかけに、世界中で植林運動がさかんになりました」と教えてくれました。
 続いて、バックさんがフランスに住んでいたころにかいた絵や、カナダで出合った自然や動物、先住民文化をテーマにした絵を展示。カナダのテレビ局で制作したテレビ番組用の原画などもあります。
 「風景や人の絵だけでなく、かわいいタッチのイラストもかけるなんて本当にすごい」とおどろく和田さん。最後に増田さんは「バックさんは環境問題や原発問題にも関心が高く、作品のテーマとなっています」と教えてくれました。
 いそがしい合間をぬって4つの美術館をたずね歩いた和田さんは「本当に幸せ! みなさんもぜひ行ってみてください」とにっこり。「いつかフランスのルーブル美術館やオルセー美術館にも行ってみたいな」とゆめをふくらませていました。=おわり
  ◇
 ≪メモ≫ フレデリック・バックさんは、1924年、フランスとドイツの国境地帯ザール地方の生まれ。カナダにうつり住んだ後、アニメーションを手がけ、「クラック!」と「木を植えた男」で米アカデミー賞短編アニメーション部門を受賞。今もカナダでアニメを作っています。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110728/art11072808200005-n1.htm

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【白老】先生たちが芸能や精神文化、食などを学習 「子どもたちに伝えたいアイヌ文化講座」始まる

2011-07-29 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2011年 7/28)

白老の講座で樺太アイヌの伝統楽器「トンコリ」の演奏を体験する教員たち
 白老町と近隣の小中学校教員が参加する「子どもたちに伝えたいアイヌ文化講座」が27日から白老町内で始まった。アイヌ文化教育の人材育成を目的に29日まで、芸能や精神文化、食などをテーマとする6回の講義が開かれる予定だ。
 国のイオル(アイヌ民族の伝統的生活空間)再生事業の実施地域の中で、白老町は「教育型」に特化した事業を展開中。今回の講座もその一環として毎年開かれている。
 27日はアイヌ民族博物館(若草町)で歴史、芸能の2講座が開かれ、延べ50人が参加。芸能の講座では同館の職員が講師となり、アイヌ古式舞踊や伝統楽器「ムックリ」「トンコリ」の演奏を学んだ。
 講座は選択制で、28日以降のテーマはチセ(家)作りやアイヌ語学習、伝統食の製作体験、アイヌ文化の教育実践発表など。白老、苫小牧、登別から3日間で延べ164人が参加する予定だ。
http://www.tomamin.co.jp/2011s/s11072802.html

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