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Interview:柳楽優弥 演じることに愛を注ぐ カンヌ受賞から10年、映画「最後の命」に主演

2014-11-18 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2014年11月18日(火)
 濃く太い眉毛の下からのぞく大きな瞳。名子役と言われた少年は10年の歳月を経て大きく成長していた。近年の柳楽(やぎら)優弥は、番長役やアイヌの若者役など進境著しい。
 最新主演作「最後の命」(松本准平監督、原作・中村文則、全国公開中)では一転、トラウマを抱えながらも生きる意味を見いだそうとする繊細な青年・桂人を演じた。「もし、彼が目の前に現れたら『現代っ子』って言ってやりたいですね。渋谷に行ったら、むちゃくちゃいると思うんですよ。自分も現代っ子なんで『お前に言われたくないよ』と言い返されるかもしれませんが」と笑う。
    ■   ■
 幼少期に巻き込まれた集団レイプ事件の影響で、人付き合いを避けながら都会の片隅で仏文学の翻訳を黙々と続ける若い男という役どころだ。
 「桂人には自分と同じ匂いを感じます。感情を抑えるところとか、ちょっとためらってしまうところとか共通点を演じるうえで生かしたいと思った。今回は妙に自らに近い性格だったので、いろいろ考えて大変でした」と振り返る。
 「自分の生きていることを受け入れる」ようになるまで、桂人は幼なじみで一緒に事件に遭った冴木(矢野聖人)や、精神を病んでいる恋人香里(比留川游)ともがき苦しむ。「生きるとか、死ぬとか、高校生ぐらいの時は敏感ですよね。でも、死しか選択肢がないのはもったいない」
 重苦しい空気が作品を支配する。が、長い雨が降った後に<もう一度窓を開け、虹を集めよう>と歌うCoccoの主題歌がラストに流れる。柳楽は「すごく救われた。トンネルを走り回って出口を探していた3人が、差し込む光を見つける。僕の世代や30代の心に響く映画になったらうれしい」と言う。
    ■   ■
 今24歳の柳楽にとっても「激しい波があった」10代後半は、体調を崩したこともある苦しい時期だった。
 2004年、14歳にして主演映画「誰も知らない」(是枝裕和監督)で第57回カンヌ国際映画祭の最優秀男優賞を獲得し「重圧」となった。
 「高いハードルを求められているのではないかと、自分には考えすぎていた部分がありました。過去に対する後悔は全くありませんが、反省点は山のようにある」
 そんな“トンネル”を歩いていた時、一つのフランス語の言葉が自らを支えた。
 <私の人生で家族に次いで最も愛を注いでいるものが、俳優の職業である>(原文はフランス語)
 この10年来、ずっと自身のホームページに掲げている。
 「14歳の時、ひらめいた言葉です。英語で書いていたら『分かりやすいな、この人』と思われてしまうので、フランス語にして僕なりに一ひねり加えたつもりです。格好付けた言葉ですよね。許してください」と恥ずかしがる。
 「でも、当時の感性を、素直な気持ちを僕は大事にして忘れたくない。だから、あえて残しているんです。演じることが好きなんです。常に答えがないから」。こう語り、真っすぐ私を見つめる目には力があった。【広瀬登】
http://mainichi.jp/shimen/news/m20141117dde012200003000c.html

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揺さぶる鶴の舞 札幌でアイヌフォーラム

2014-11-18 | アイヌ民族関連
北海道新聞 (11/17 16:00)
 アイヌ民族の文化や歴史に触れる「アイヌフォーラム北海道2014」が16日、札幌市北区の札幌エルプラザで開かれ、来場した市民らが伝統の踊りや歌を鑑賞したり、アイヌ文化普及の取り組み事例を聞いたりして、アイヌ民族への理解を深めた。
 道の主催で4回目。アイヌ民族博物館(胆振管内白老町)の職員が、親子の鶴が飛ぶ姿を表現した踊り「サロルンチカプリムセ」(鶴の舞)や、民族楽器のムックリ(口琴)とトンコリ(五弦琴)の演奏を披露したほか、札幌の人形劇団がアイヌ民話を題材にした人形劇を上演。アイヌ語のあいさつの言葉「イランカラプテ(こんにちは)」を広めるキャンペーンの取り組みも報告された。
 来場者は、うなずきながら伝統舞踊を鑑賞するなどアイヌ民族の世界観に浸り、フォーラム終盤では輪になって踊りに加わる場面も。中央区の無職青木栄子さん(70)は「初めて踊ってとても感動した。民族衣装を着て伝統の楽器も演奏してみたい」と話していた。
 会場では、アイヌ民族の歴史や文化を紹介するパネル展示なども行われた。(広田まさの)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/sapporo/574910.html

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マサイ族が故郷の地を追われる理由 ドバイの王族が関係?

2014-11-18 | 先住民族関連
livedoor-2014年11月17日 12時33分
タンザニア政府「マサイ族は故郷の地から出て行くこと」→理由「ドバイ王族の狩場にするため売ってしまったから」…海外の反応
マサイ族といえば、アフリカのタンザニアからケニアにいる先住民。伝統的な生活や戦士の高い身体能力などから、日本でも知名度の高い部族です。
そのマサイ族が、故郷の地から追われる危機にあるそうです。
しかもその理由というのが、ドバイ王族の狩猟場として使うために、先祖代々伝えられてきた土地を、政府が売ってしまったというものです。
Tanzania accused of backtracking over sale of Masai’s ancestral land
記事によると、タンザニア政府は4万人に及ぶマサイの牧羊民を立ち退かせる予定で、その土地はドバイのロイヤル・ファミリーのための狩猟場にする計画とのことです。
この計画が昨年も浮上しましたが、いったん撤回されたことで、反対する活動家たちを安心させていたのですが、今回は年末までにマサイ族に対して立ち退き命令を下したそうです。
マサイ族の代表は大きな怒りを表明しており、「土地の売却により先祖伝来の遺産を先住民から奪うことになる」と伝えています。また、間接的に影響は8万人に及ぶだろうと述べています。
この件に関する海外掲示板の反応ご紹介します。
●マサイ族は、極めて愚かな人間たちによる強烈な嵐に襲われた感じだな。
↑ほとんどのアフリカの田舎の種族はそうだよ。
↑アフリカの全部だよ。美しい大陸だ。ひどい政治に覆われている。
↑地球全体だ。美しい惑星だが、ひどい政治に覆われている。
●エチオピアは何万ヘクタールという土地をサウジの会社にリースして、住民に立ち退きをさせた。ケニアも韓国の会社に同じことをした。こんなことがアフリカ全体で起こっている。幾人かのバカなアフリカ人が、自分の兄弟たちをわずかな金で売ってるんだ。
●先祖伝来の土地の、間違った使い方を許すわけではないが、正しい説明をする必要がある。
これはドバイ王族のためではなく、ドバイを基本にした豪華サファリ会社のためで、誰でも支払いはできるんだ。そこにあるリンク記事をたどっていくと、客のひとりはアンドルー王子(チャールズ皇太子の弟)だったと説明されていた。
↑アンドルー王子もくそくらえだ。
↑自分もそれを疑問に思うが、その会社は王族個人が代表だが、他のプライベートサファリもそう大差はない。大規模な強制移民の脅威となる。
●マサイ族はすばらしいんだ。9・11のあと、彼らはアメリカに敬意の表明として牛を14頭送ってくれた。
↑知らない者のためにいうが、彼らにとって牛は大きな意味を持つ。
↑それは正しい。ビーフは重要。
●ドバイ王族が狩りをしている間に、マサイ族がドバイ王族を狩りそうだな。そしてアウェイよりホームが勝つ。
↑ドバイの王子たちと同じ武器を持てばね。
↑その番組をオレは見たい。そんな仲介をした政府の人間も入れるといい。
↑自分ならマサイの戦士を敵にまわさないな。毎年男子は12~13歳になると大人になる儀式を行う。
●アフリカの種族が移転させられたり都会へ退去されたりする記事を読むがいい。集団虐殺のようだと書いてある。若者は簡単に麻薬に溺れたりエイズにかかり、年寄りだけが最後に残っていく。マサイ族がそんな運命にならなければいいが。
●新しい植民地主義なんだよ。そしてこれはどんどんひどくなる。
↑新しい? どっちかっていうと継続している、だろう。
単純にドバイ王室だけの問題ではないようですが、住民の意志とは無関係に土地が売買されているのは酷すぎると、非難の声が多く上がっていました。
Maasai told to leave historic homeland by end of the year so it can become a hunting reserve for the Dubai royal family
http://news.livedoor.com/article/detail/9476677/

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ユネスコスクールはいま:ESD実践校世界大会と世界会議 国情反映、取り組みに差

2014-11-18 | 先住民族関連
毎日新聞 2014年11月17日 東京朝刊
 名古屋市で10〜12日に「持続可能な開発のための教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」が開かれた。各国のユネスコスクールなどが取り組むESDの内容を紹介し、成果を確認し合ったが、各国の代表からは「社会的弱者への視点が欠けている」という指摘や「発展途上国では貧困や政情不安で教育すらままならない」との訴えもあった。ESDを実践する上で乗り越えるべき課題は残されたままだ。
 ●高校生が共同宣言
 名古屋市での世界会議に先立ち、岡山市では5〜8日、ESD実践校として国連教育科学文化機関(ユネスコ)が認定する「ユネスコスクール」の世界大会が開かれた。世界31カ国と日本の高校生計160人がこれまでの成果を発表。持続可能な社会づくりのために高校生としてできることを「共同宣言」としてまとめ、採択した。「皆が同じ地球の一員としての自覚や、周りの環境・自然への関心を持ち、一人一人が責任のある行動を具体的に実践する」など4項目を掲げた。
 ●弱者、貧困視野に
 10日から始まった世界会議。最終日の全体会合で、ニュージーランドの先住民族の女性が会場から問いかけた。「私たちの価値観や習慣とESDとのつながりを考えてほしい。会議では先住民に関する議論がほとんどなかった」。女性の指摘を受け、壇上のパネリストは「状況は地域ごとに異なるため、地域のレベルでも対応を考えるべきだ」などと答え、さらに視野を広げてESDを展開する必要性が示された。
 同日、会議に併せて開かれた民間団体による会合でも、社会的に弱い立場にある人々にも着目したESDの推進を求める意見が出された。会合では、アイヌ民族の文化などを学ぶ活動をしている北海道のNPO法人「さっぽろ自由学校『遊』」の活動を紹介。同法人の理事、小泉雅弘さん(52)は「さまざまな課題が多くの人に共有されず、当事者や関心のある人たちだけで終わっている。ESDのような広い枠組みで考えなければ何も変わらない」と主張した。
 議論に参加したNPO法人「開発教育協会」(東京都)の元代表理事で帝塚山学院大教授の岩崎裕保さん(66)は「『持続可能』を考える上で、少数者を切り捨てるのはあり得ない。すべての市民が参加できる仕組みを作るべきだ」と訴えた。
 また、世界会議では、ESDを実現するだけの余裕がないという国々からの発言も相次いだ。アフリカ南部ナミビアの代表は「計画を実施するための資金調達が重要」。カリブの島国アンティグア・バーブーダの代表も「財政上の問題があり、小国だけでできることは限られる。先進国の協力は不可欠だ」と訴えた。
 「ESDを進めたいが教員の研修が足りない」。そう訴えたのはアフリカ南部スワジランドの代表。また、地球温暖化に伴う海面上昇で国土減少が懸念される南太平洋の環礁国ツバルの代表は「ESDに果たす学校の責任は重いが、十分に果たせているとは言い難い」と厳しい実情を説明した。
 ◇達成度測る指標を
 さらに深刻な訴えもあった。西アフリカのマリでは、国際テロ組織アルカイダの分派「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ」が2012年、一時的に都市部を支配するなど政情不安が続く。マリの代表は「それでも忍耐を重ね、ESDの取り組みを続けていく必要がある」と決意を述べた。
 ●戦闘で成果砕かれ
 パレスチナの代表も会議に出席した。ガザ地区では、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスとの7月初旬から50日間にわたる戦闘で2200人の死者を出した。代表は「ESDを広めてきた努力がたった50日で崩れた」と嘆き、「この状況下で、持続的な発展を想像することができるでしょうか。平和なくしては、持続的発展も、そのための教育も無い」と問いかけた。
 ESDの取り組み方には国によって大きな差がある。中部太平洋の島しょ国キリバスの代表は「進み具合を評価する機能の強化が必要だ」と要望した。統一的な評価基準を設けるとともに、ESD普及のノウハウを国際的に共有することを求める声も聞かれた。
 記者会見でユネスコのイリナ・ボコバ事務局長は、各国でESDの成果にばらつきがあることを踏まえ、達成度を測る指標作りを進める考えを明らかにした。貧困や政情不安などに苦しむ国々の現状に対し「教育が施されない状況が見過ごされれば、子供たちの未来はない」と懸念を示した。【加藤沙波、岡大介、式守克史】
==============
 ◇ESD
 Education for Sustainable Development(持続可能な開発のための教育)の略。環境やエネルギー、貧困、災害、人権などの地球規模の課題に対し、身近なところから行動する人材を育てる。ESDを実践する「ユネスコスクール」は世界に約9600校あり、日本では幼稚園から大学まで705校(2014年4月現在)が認定されている。今年は日本の提案により国連で採択された「ESDの10年」(2005〜14年)の最終年。世界会議は日本政府とユネスコの共催で、150カ国・地域から76人の閣僚級を含む政府代表、NGOの関係者ら計1000人以上が参加し、この10年の総括とこれからの取り組みを議論した。
http://mainichi.jp/shimen/news/20141117ddm013100031000c.html

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福島第1原発、自然汚染の実態 滝川在住ライター・平田さん新著、生態系への影響 丹念に取材

2014-11-18 | アイヌ民族関連

北海道新聞 (11/16 10:50、11/16 10:51 更新)
 東京電力福島第1原発事故後、周辺の自然はどうなっているのか―。滝川市在住のルポライター平田剛士(つよし)さん(49)が「非除染地帯―ルポ3・11後の森と川と海」(緑風出版)を出版した。福島第1原発の半径20キロ圏などを回り、人の手が入らなくなった野山や放射能が生態系に与える影響を探った。平田さんは「福島の現状を多くの人に知ってもらいたい」と話す。
 2011年3月の原発事故後、福島をテーマにした本は数多く出版されたが、自然環境や生物多様性の変化を追う視点のルポは珍しい。「週刊金曜日」に昨年春から今年春まで掲載した記事に加筆してまとめた。
 「見えない放射能の影響を伝えるのがルポライターの仕事だと考えた」と平田さんは言う。福島県南相馬市小高区や楢葉町、川内村などを回り、猟師や漁師などの力を借りながら野生のイノシシやアユなどについて調べた。地元で自然と向き合う人たちにも寄り添い、悲しみや怒りを淡々とした筆致で書き留めた。
 その中でも、猟師たちが仕留めた鳥獣の肉を放射能汚染で食べられない現実が歯がゆかった。汚染されたイノシシの分布域が拡大するのを防ぐために捕獲を行っており、猟師の「食べもしない動物を殺すのはつらい」という言葉が耳に残る。
 耕作されなくなった田畑は黄色いセイタカアワダチソウに覆い尽くされており、平田さんは「元の農地に戻すのにどれだけの時間がかかるのか、絶望的な気持ちになった」と振り返る。アブラムシの形態異常を突き止めた北大の秋元信一教授にも取材した。
 平田さんは広島県出身で、北大大学院中退後、北海タイムス(当時)記者を経てフリーとなり、環境問題やアイヌ民族問題を中心に取材してきた。原発事故から3年8カ月が経過し、原発や福島への社会の関心が薄れていると感じている。
 <わたしたちは、この異常事態を異常だと認識する感覚まで鈍磨しかけているのだろうか。だとすれば、何度でも繰り返しそれを研ぎ直す作業が必要だ>。本にそう書いた。これからも福島に通うつもりだ。
 「非除染地帯」は四六判168ページで1800円(消費税抜き)。(報道センター 関口裕士)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/574724.html

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『新薩摩学10 もっと知りたい鹿児島』  

2014-11-18 | 先住民族関連
西日本新聞朝刊 2014年11月16日(最終更新 2014年11月16日 13時20分)
古閑章・仙波玲子 編  (南方新社・1944円)
 鹿児島純心女子大学国際文化研究センター(鹿児島県)が中心となって2002年に創刊された学際的研究誌「新薩摩学」の第1期を締めくくる第10巻。これまであまり注目されることがなかった文化的遺産に光を当てている。
 南九州民俗学の第一人者である下野敏見氏は「南九州の民間療法とシャーマニズム」を執筆。植物、昆虫などを使った伝統的療法、40~50年前に調査した県内の民間シャーマンの実態をリポートしている。このほか、グリム童話を翻訳した僧侶、菅了法(仙波玲子氏)、スペイン闘牛に対比して探る徳之島闘牛の魅力(アンドリュー・ダニエルズ氏)、先住民族研究から見える奄美研究の可能性(広瀬健一郎氏)など多彩なテーマに基づく全8章。
http://www.nishinippon.co.jp/nlp/book_kyushu/article/127389

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アフロ・ブラジル文化の重要人物を描いた舞台3部作、サンパウロで上演

2014-11-18 | 先住民族関連
MEGABRASIL 2014年 11月 16日 14:04
サンパウロ市の商業社会サービス(セスキ)カンポリンポ支部で、黒人文化を題材にした物語を黒人俳優が演じる舞台劇三部作が上演されている。
同公演は、60年近く舞台芸術に人生を捧げてきた劇作家、舞台監督のジョアン・ダス・ネーヴィス生誕80年と、黒人意識向上の日(11月20日)がある月であることを記念して行われるもの。
「アフロ・ブラジレイラ」と題された三部作として、「ビゾウロ・コルダォン・ジ・オウロ」、「ガランガ、シコ・ヘイ」、「ズンビ」がそれぞれ上演される。
三部作の制作を手掛けるJMLプロドゥソンイス・アルチスチカスのラウラ・カストロによると本公演は、ジョアンの生誕80年を祝うと同時に、作品の再演と未発表劇「ユライア・オ・ヒオ・ド・ノッソ・コルポ」の上演にも捧げられているという。その劇はアクリ州の先住民族カシワナ族を描いたもので、ジョアンがアクリ州に滞在していたときに研究した同部族のことが題材になっている。この作品は2015年4月に上演が予定されている(次ページへつづく)。
1934年にリオデジャネイロで生まれたジョアン・ダス・ネーヴィスは、1960~1970年代にカウンター・カルチャーの重要な表現集団だったグループ・オピニアォンの創設メンバーのひとりでもある。「最後の自動車」は暴走列車と化したブラジルの姿の暗喩的作品として知られている。ラウラ・カストロ氏によるとジョアンの作品は、主にブラジル人のアインデンティティの問題を映しているという。
「彼はいつも重要な文化の問題、アイデンティティの問題を描いた。この三部作は、ジョアンのキャリアの最新の3つの作品をまとめて見せるもので、アフリカ系ブラジル人の抱える問題を提起します」(ラウラ・カストロ氏)
またラウラ氏は、ジョアンの作品を鑑賞することは観客にとって「すばらしい体験」になるという。
「これらの劇から私たちは、私たちの歴史と私たちの文化的背景を知ることになります」(ラウラ・カストロ氏)
パウロ・セーザル・ピニェイロ(ミナスジェライス州出身の歌手クララ・ヌニスの夫だったことでも知られる作詞家、作家)作の「ビゾウロ・コルダォン・ジ・オウロ」では、カポエィラのホーダが演じられる。”ビゾウロ・コルダォン・ジ・オウロ”と呼ばれたバイーアの伝説的なカポエリスタ、マヌエウ・エンヒッキ・ペレイラの生涯を楽しく見せる(※「マヌエウ・エンヒッキ・ペレイラ」=ウィキペディアなどでManoelという表記が見られるが、マヌエウは記事原文Manuelに準じている。ブラジル政府が運営するパウマーリス文化財団やブラジル芸術基金(フナルチ)でもマヌエウManuelとなっている)。公演は11月14日(金)、16日(日)。
「ズンビ」は、アウグスト・ボアウとジアンフランセスコ・グアルニエリによって軍事政権時代に書かれ、上演された劇。音楽を手掛けたのはエドゥ・ロボ。10人の黒人の俳優が出演する、主役なき群像劇。正真正銘のブラジル産ミュージカル劇の草分け的作品。公演は11月20日(木)、23日(日)。
3部作の最後を飾る「ガランガ、シコ・ヘイ」も、パウロ・セーザル・ピニェイロ作のミュージカルで、サンパウロでの公演はこれが初となる。アフリカのコンゴの部族の王だったシコという男の物語。シコはブラジルに奴隷として連れられてくるが、やがてこの地で英雄となる。公演は11月28日(金)、30日(日)。

「ビゾウロ・コルダォン・ジ・オウロ」
出演:アナ・パウラ・ブラッキ、クリデマール・アキーノ、イレア・フェハス、マウリシオ・チズンバ、セルジオ・ペレレー、ウィリアン・ジ・パウラ、アランジーニョ・ホッシャ、ジウベルト・ダ・シウヴァ・”ラボリオ”、レチシア・ソアーリス、ヴァレイラ・モナ、ヴィトール・アウヴィン・ロビゾーメン
作・音楽:パウロ・セーザル・ピニェイロ
監督・脚本:ジョアン・ダス・ネーヴィス
音楽監督:ルシアーナ・ハベーロ
舞台装飾:ネイ・マデイラ(エスペタクラール・プロドゥサォン・イ・アルチス)
衣裳:ホドリゴ・コーエン
照明:パウロ・セーザル・メデイロス

「ズンビ」
出演:アリソン・サウヴァドール、ベンジャミン・アブラス、エヴァンドロ・ヌニス、ジュリア・ジアス、ジュニア・ベルトリーノ、カチア・アラセリ、ナス・ホドリゲス、ヒカルド・アウメイダ、ホドリゴ・ジェロニモ
作:アウグスト・ボアウとジアンフランセスコ・グアルニエリ
音楽:エドゥ・ロボ
総監督:ジョアン・ダス・ネーヴィス
音楽監督:チターニ
制作進行:セヴラ・プロドゥソンイス・イ・インスチトゥート・アウグスト・ボアウ
脚本、衣裳:ホドリゴ・コーエン
照明:ジョアン・ダス・ネーヴィス

「ガランガ、シコ・ヘイ」
出演:マウリシオ・チズンバ、アリソン・サウヴァドール、ビア・ノゲイラ、デニウソン・トウリーニョ、エヴァンドロ・パッソス、エヴェルトン・コロネー、フェリッピ・ゴメス、カチア・アラセリ、ルカス・コスタ、マリア・バラダイア、ホドリゴ・ジェロニモ、ヴェリソン・ピメンタ
作・音楽:パウロ・セーザル・ピニェイロ
監督・脚本:ジョアン・ダス・ネーヴィス
音楽監督:チターニ
衣裳:ホドリゴ・コーエン
照明:パウロ・セーザル・メデイロス
ビジュアルプログラミング:マルコス・コヘイア
制作監督:JMLプロドゥソンイス・アルチスチカス

会場:セスキ・カンポリンポ
Rua Nossa Senhora do Bom Conselho、120、Campo Limpo、São Paulo
サンパウロ市カンポリンポ、ノッサ・セニョーラ・ド・ボン・コンセーリョ通り120番
電話:(11)5510-2700
(記事提供/Agência Brasil、訳文/麻生雅人、写真/Elaine Patricia Cruz/Agência Brasil)
http://megabrasil.jp/20141116_15819/

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福山雅治さん世界最古の砂漠で「妖精の輪」に迫る

2014-11-18 | 先住民族関連
Credo 編集部  2014/11/15
【読了時間:約 1分】
「ナミブ砂漠」はナミビア大西洋側に位置する砂漠で、アンゴラとの国境付近から、南アフリカ共和国の北端まで及びます。世界最古の砂漠地帯とも考えられていて、約8000万年前に生まれました。
南北1288km、東西は幅48kmから161kmと広大な砂漠で、2013年の世界遺産委員会ではUNESCOの世界遺産リストに加えられています。2012年には紅白歌合戦でMISIAさんがナミブ砂漠から生中継で歌を披露して、とてもキレイな景色が話題になりました。
16日21時からNHK総合にて放送される「NHKスペシャル ホットスポット 最後の楽園 season2」では、福山雅治さんがナミブ砂漠を訪れる様子が放送されます。
最も乾燥していると言われているナミブ砂漠に生息している、珍獣のツチブタや変わった水分補給の仕方をするヤモリ等の生態も紹介されます。乾燥した極限の環境の中で、生き物はどのように進化を遂げ、生きているのかも分かるとのことです。
それに加え、テレビカメラでは世界初挑戦となる「フェアリーサークル(妖精の輪)」の謎に迫ります。
フェアリーサークルとは、妖精の輪とも言われ、アフリカの乾燥した草原地帯に丸く草の生えない部分が出来る現象のことで、直径3メートルから15メートル程の大きさで現れるそうです。現地の先住民族は、神のなせる業だとして、「神の足跡」とも言われています。
今まで多くの研究者達が調査をして、いくつもの説が存在しています。番組ではどのように解明されるのか注目されます。
http://credo.asia/2014/11/15/hukuyama/

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