先住民族関連ニュース

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子守唄協会が30日に「母なる大地を唄おう」

2016-06-15 | アイヌ民族関連
産経ニュース 2016.6.14 07:41更新
 NPO法人「日本子守唄協会」(西舘好子理事長)が30日午後6時半から東京都千代田区の内幸町ホールで、イベント「母なる大地を唄おう~伝承の大切さ~」を開く。アイヌの語り部で詩人、宇梶静江による語りと歌や、歌手の川口京子がさまざまな時代の子守唄を歌う。問い合わせは同協会(電)03・3861・9417。
http://www.sankei.com/entertainments/news/160614/ent1606140003-n1.html

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改憲に突進する安倍自民党。あなたは賛成?反対? 『スターバックスでラテを飲みながら憲法を考える』

2016-06-15 | アイヌ民族関連
ダ・ヴィンチニュース-2016.6.14

『スターバックスでラテを飲みながら憲法を考える』(松井 茂記:編/有斐閣)
「憲法改正に向けて全力で取り組みます。」(※1)
 これは、日本国憲法を在任中に改正すると明言している安倍首相の言葉である。
 忘れもしない2015年9月19日、安全保障関連法案(安保法案)が国会で与党により強行採決されて成立。そのなかの「集団的自衛権の行使」が憲法九条違反だと、憲法学者はじめ多くの国民がいくら反対しても、安倍流“憲法解釈”で事は強引に進められていった。 歴代政権が憲法施行から68年間守り続けてきた日本の平和主義が、首相個人の解釈ひとつで終わってしまったのだ。
 安倍首相は、「夏の参院選で改憲勢力3分の2を確保し、2018年9月までの自民党総裁任期を念頭に国会発議と国民投票による実現をめざす考え」を示しているという(※2)。
 安倍首相の計画通り、憲法改正に向けた国民投票が実現したら、私たちは改憲すべきか否かの決断に迫られる。
 そこで読んでおきたいのが、『スターバックスでラテを飲みながら憲法を考える』(松井 茂記:編/有斐閣)だ。
 法曹や法学部の学者、学生以外、憲法を目にする機会はまずないと思うが、その条文を細かくみていくと私たちの生活と深く結びついているものが多い。
 本書はその一部をわかりやすく伝えるため、さまざまな工夫を凝らしている。まず親近感を抱くタイトルと装丁が目を引く。目次を見ると、11人の憲法学者がそれぞれ憲法に関わる現代社会の問題を提起。ページを繰ると、スターバックスでラテを飲みながら話しているような雰囲気で、憲法について考えさせられる議論が展開していく。
 例えば、第1章の「安らかに死なせてほしい――尊厳死の権利および安楽死の権利」。医学の進歩によって延命治療が発達しているが、「回復の見込みもないような場合、いっそ楽に死なせてほしい」と思った場合、憲法は尊厳死および安楽死を認めているのだろうか? と投げかける。答えはノーで、刑法の自殺幇助および同意殺人罪の禁止規定が大きな障害となっている。しかし、憲法は基本的人権を保障しており、そこには第十三条「生命、自由および幸福追求に対する権利」が認められている。つまり死を選ぶ権利も、「自由および幸福追求に対する権利に含まれると言えるのではないか?」(p11)と著者は解釈する。
 第2章は、「死者の個人情報の行方  ――死者とプライバシーの権利」だ。ある日突然、死んでしまった人は、使っていた電子メールやSNSの情報がインターネット上に残る。その場合、死者のプライバシーの権利はどこまで保護されるのか? 死者のプライバシーを死後公表すると、刑法が定める名誉毀損罪は成立するのか? ここでは法律を学ぶ大学生二人の会話形式で、いじめが原因で飛び降り自殺したと噂される中学生の例や、実際に訴訟が起こされた判例をもとに話が展開していく。
 そのあとも、第3章「憲法はアイヌ民族について何を語っているのか――個人の尊重と先住民族」、第4章と「イメージ一枚で4億円?――チャイルド・ポルノグラフィ抑止の値段と表現の自由」など、関心を引くテーマが続く。なかでも熟読すべきは、やはり第10章の「集団的自衛権は放棄されたのか ――憲法九条を素直に読む」だろう。
 単純に、「九条=戦争放棄」と単純に 思っている人がこの章を読むと、目からウロコが落ちるかもしれない。なぜなら、「国連安保理決議に基づいて他国を空爆することも、人道上の目的から、安保理決議なくして、他国領域内の過激派根拠地を空爆することも、国際紛争を解決する手段でなければ合憲です」と言い切っているからだ。その解釈にいたるまでの根拠は、ぜひ本書を読んで確かめてみてほしい。
 毎日新聞の調査によると、憲法九条の改正には52%の人が反対し、賛成派と拮抗している(※3)。ではなぜ改憲に反対するのか? しないのか? 本書はその是非について改めて考えるいいきっかけになるはずだ。
※1 自由民主党・安倍晋三ホームページ「憲法改正」より
※2 2016年3月3日朝日新聞デジタルより
※3 2016年5月3日、毎日新聞発表の世論調査より
文=樺山美夏
http://ddnavi.com/news/306234/a/

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木材調達基準を策定/有明体操競技場に初適用/東京五輪組織委

2016-06-15 | アイヌ民族関連
日刊建設通信新聞 (会員登録)-[ 2016-06-15 4面]
 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、今後発注する工事などに適用する「持続可能性に配慮した木材の調達基準」を策定した。建設材料に使用する製材、集成材、直交集成板、合板、単板積層材、フローリング、建設に使用するコンクリート型枠合板などが対象となる。大梁に木材を活用する有明体操競技場を念頭に検討を進めてきたもので、同競技場は今夏に実施設計・施工一貫のデザインビルド(DB)方式で発注する。
 この基準は、13日に開いた理事会で決議したもので、▽伐採に当たって原木の生産された国または地域の森林に関する法令などに照らして手続きが適切になされたもの▽中長期的な計画または方針に基づき管理経営されている森林に由来すること▽伐採に当たって生態系の保全に配慮されていること▽伐採に当たって先住民族や地域住民に権利に配慮されていること▽伐採に従事する労働者の安全対策が適切に取られていること--の5つを満たす木材を調達するよう求めている。
 コンクリート型枠合板は再使用の促進に努め、再使用する場合でも各条件を満たすことを目指し、少なくとも合法性は確保するよう求めている。
 また、FSC(森林管理協議会)、PEFC(各国・地域で個別に策定された森林認証基準を相互承認する国際統括組織)、SGEC(緑の循環認証会議)による認証材は、各条件への適合度が高いものとして原則認める。認証材でない場合は、林野庁作成の「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」に準拠した合法性の証明などを求める。
 コンクリート型枠合板の合法性の証明は、国の「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」の合板型枠と同様の扱いとし、再使用する場合は、型枠工事事業者が再使用を書面で証明しなければならない。
 木材を選択する際には、国内林業の振興、それを通じた森林の多面的機能の発揮などへの貢献を考慮し、国産材を優先的に選択するよう努めることも求めている。
 この基準を初適用する有明体操競技場は、主競技場がS造3階建て延べ3万6900㎡、ウォームアップ棟がS造平屋建て3900㎡で、観客席数は1万2000席。基本設計は日建設計が担当。今夏に選定手続きを開始し、今秋に契約する見通し。工事完了は2019年を目指す。
 建設地は東京都江東区有明1-7-4の敷地面積約10万㎡。
◆ビレッジプラザ基本設計は7月公募開始
 また、組織委員会は、選手村の宿泊棟に近接するエリアに仮設整備する「ビレッジプラザ」の基本設計の公募を7月に開始し、9月に設計者を決定することも明らかにした。
 ビレッジプラザは、選手の利便性を考慮した施設で、コンビニエンスストア、銀行、ランドリー、娯楽施設などで構成し、日本の伝統・文化を体感できるようにする。木材を使用し、後利用を見据えた計画によりコスト縮減を図る。
 整備エリアは中央区晴海4、5丁目の敷地面積約44haで、この区域には、宿泊棟やビレッジプラザのほか、既存建物を利活用するウエルカムセンター、ダイニング、トランスポートモールなどといった施設の整備を計画している。
http://www.kensetsunews.com/?p=67937

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日本統治時代に完成の鉄橋、文化資産に指定へ/台湾・屏東

2016-06-15 | 先住民族関連
中央フォーカス台湾 2016/06/14 16:21

潮州旧鉄橋=屏東県文化処提供
(屏東 14日 中央社)屏東県政府は14日、日本統治時代の1920(大正9)年に完成した潮州旧鉄橋など文化資産への登録を目指していた文化財9件が、有形および無形文化資産審査委員会で審議を通過したと発表した。
潮州旧鉄橋は地域の交通改善と糖業などの産業振興を目的とする鉄道整備の一環として建設された。国定古跡に指定されている1914(大正3)年完成の下淡水渓鉄橋(屏東県)と同時期の構造物で、鉄道発展の重要な証拠だとされている。
このほかに審議を通過したのは台湾原住民(先住民)パイワン族望嘉旧社の首塚と記念碑、新ヒ玉環善牧天主堂などの有形文化財と原住民の伝統的儀式などの無形文化財。(ヒ=土へんに卑)
(郭シセン/編集:齊藤啓介)
http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201606140007.aspx

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乾いた大地に暮らす人々との出会い ダマラランド・キャンプ

2016-06-15 | 先住民族関連
ナミビア・ダマラランド
朝日新聞-2016年6月14日

幻想的なダマラランドの風景 (c)Wilderness Safaris
 ナミビアという国名の由来でもあるナミブ砂漠は、国土を縦断するように広がる。南北1288kmというから、東京から帯広までの距離にほぼ匹敵する。その北部、やや内陸に入ったあたりにダマラランドはある。
 ナミブ砂漠を網羅するナミブ・ナウクルフト国立公園からは外れているが、自然条件や風景は、ここもまた砂漠そのものである。
 前回、紹介したソッサスフレイは2013年に世界遺産になったナミブ砂海(サンド・シー)の心臓部だが、ここはナミビアで2番目の世界遺産。では、最初の世界遺産はどこかと言えば、ダマラランドにあるトゥウェイフルフォンテーンである。ブッシュマンの俗称があるサン族という狩猟民が岩に描いた壁画(ロックアート)で知られる。舌をかみそうな名称はアフリカーンス語。後に住み着いたヨーロッパ人が命名したものだ。
 ダマラランド・キャンプ Damaraland Campは、この世界遺産から車で約1時間半の距離にある。首都ウィントフックからはチャーター小型機で約1時間半。車での陸路なら丸1日はかかる。
 小型機を降りると、砂漠をわたる熱い風がゴウゴウと吹いていた。ダマラランド・キャンプまでは、さらにオフロードを車で約30分走る。到着すると、迎えてくれたのは、底抜けに陽気でパワフルなアフリカンホスピタリティーだった。
 スタッフ総出で声を限りに歌い、全身を激しく揺さぶって踊る。アフリカのウェルカムはどこもこんな感じだが、それにしてもの迫力に圧倒された。
 マネジャーのマギーという女性を含め、キャンプを運営するほとんどが地元、トーラ保護区と呼ばれるエリアに住む、リンファスマカスという部族の人たち。自分たちの土地に来た遠来の客を歓迎してくれているのだ。
 人種差別の苦難の歴史は南アフリカだけでなく、隣国のナミビアにもあった。その象徴が植民地支配していたドイツ軍により多くの先住民族が虐殺された1904年のへレロ戦争だ。この時、リンファスマカスの人たちは、虐殺を逃れて南アフリカに移り住んだ。その後、今度は南アフリカのアパルトヘイト政策により、1974年、ナミビアに強制送還された。地球でない惑星に降り立ったような独特の景観が広がるこの美しい土地は、また悲しみの歴史も秘めている。
 ランチを食べて一息ついた後、近くの村に出かけた。ヤギ飼いを生業とする数十人ほどが暮らす。大人たちは放牧に、年長の子は遠くの学校に行っているそうで、村には私を案内してくれた青年と幼い子供たちだけがいた。こうした地元コミュニティーとの共生もキャンプのコンセプトである。
 悲しみの歴史を教えてくれたのは、ひょろりと背の高いレンジャーのエマニュエルだった。荒涼とした大地に夕日が迫る。岩山の絶景を見ながら、サンダウナーと呼ぶ夕刻のカクテルタイムを楽しんだ。
 空には雲がいくつか浮かんでいた。
 「君も雨を待っているんだろう」
 最初は聞き間違いかと思った。
 旅人にとって、雨降りは望むところではない。でも次のせりふを聞いて、その問いかけを肯定せざるを得なかった。
 「もう二年も雨が降っていないんだ」
 キャンプのラウンジでたまたま同席した動物の生態を研究する学者に、二年も雨が降らないのは地球温暖化が原因なのか、聞いてみた。だが、彼はこともなげに言った。
 「いつものことだよ」
 それがこの土地の風土なのだった。
〈旅のデータ〉日本からのアクセス:成田からヨハネスブルクまで南アフリカ航空、キャセイパシフィック航空などで香港経由約18~19時間。ヨハネスブルクからウィントフックまで南アフリカ航空、ナミビア航空などで約2時間。「リトルクララ」の紹介はこちら。日本人スタッフのいる予約窓口はこちら
PROFILE
Yamaguchi Yumi 山口由美(やまぐち・ゆみ、Yamaguchi Yumi)
1962(昭和37)年、神奈川県箱根町生まれ。慶応大学法学部卒。海外旅行とホテルの業界誌紙のフリーランス記者を経て作家活動に入る。旅を主なテーマにノンフィクション、紀行、エッセイなど幅広い分野で執筆。欧米、アジアのほか、南太平洋、アフリカなど、世界各地を取材旅行で訪れる。2012(平成24)年、『ユージン・スミス 水俣に捧げた写真家の1100日』で第19回小学館ノンフィクション大賞を受賞。主な著作に『箱根富士屋ホテル物語』(小学館文庫)、『世界でいちばん石器時代に近い国 パプアニューギニア』(幻冬舎新書)、『熱帯建築家 ジェフリー・バワの冒険』(新潮社)など。
http://www.asahi.com/and_travel/articles/SDI2016061088531.html

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「自然守る心伝えて」 脚本家・倉本聰さん、自然壊す愚かさ説く

2016-06-15 | アイヌ民族関連
福島民友  2016年06月13日 08時58分
 脚本家・倉本聰さん(81)の講演会「一日会津富良野塾」は11日、猪苗代町の町体験交流館学びいなで開かれた。倉本さんは化石燃料の大量消費や廃棄物の捨て場がない原子力発電に頼る現代社会に「私たちは自然によって生かされている。壊さず守る心を、子どもたちにしっかり伝えていかなければ」と説いた。
 「どうする!自然・いのち・くらし」研究会議の主催、福島民友新聞社などの後援。倉本さんは、南相馬市の看護師が原発事故の中で職場を離れる決断をした心の痛みを聞いたことや、浪江町から避難した女性僧侶との文通など、自らの取材活動について語り「ふるさとを奪われることに中央の人たちが皮膚感覚を持たなければ」と戒めた。同時に県外で原発事故が風化しつつある現状も指摘し、震災報道について本紙を取り寄せて読んでいると話した。
 原子力発電については、最終処分場がない現状に「未来をごみ捨て場にしてしまった」と嘆いた。人が自然の利子の一部で生きているというアイヌの格言を引用し、自然を壊す愚かさを説き「自然豊かなこの土地に住む皆さんは、しっかりと子どものために残し育ててほしい」と期待を込めた。
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160613-083731.php

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ホッキョクグマの赤ちゃんたちの姿も 見ることができるカナダの国立公園

2016-06-15 | 先住民族関連
インフォシーク-2016/06/13 12:00
Magnificent View #986
ワパスク国立公園(カナダ)

(C)Thomas Kokta / Masterfile / amanaimages
「ワパスク」とは、カナダの先住民族が使うクリー語で「ホッキョクグマ」の意味。その名のとおり、この国の中部にあるワパスク国立公園には、10月から11月にかけて、たくさんのホッキョクグマが集まってくる。
 ホッキョクグマは、氷の張った海の上でアザラシを狩りながら生きる動物。だが、夏に海の氷が溶けてなくなると、ハドソン湾の各地にいた彼らは、陸に上がる。ハドソン湾で真っ先に氷が張るのは、ワパスク国立公園周辺。そこで、絶食状態にあったクマたちはできるだけ早くアザラシ狩りをしようと、各地からここにやって来るのだ。
 ワパスク国立公園観光の拠点となるのは、辺境の街チャーチル。「ホッキョクグマの首都」とも呼ばれるこの地には、冬になると世界各国から観光客が訪れる。
 ホッキョクグマは2歳ぐらいまで母親と行動をともにするため、ご覧のように、仲睦まじい母子の姿が見られることもあるのだそうだ。
文=芹澤和美
http://woman.infoseek.co.jp/news/neta/creabunshun_10662

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函館博物館開館50周年

2016-06-15 | アイヌ民族関連
函館新聞 2016/6/12 09:38
 函館公園(青柳町)内の市立函館博物館(斉藤総一館長)が開館し、今年で50年を迎えた。考古学や自然科学など、函館の歴史を紐解くのに貴重な幅広い分野の資料を収蔵し、国内博物館の発展に大きく寄与して半世紀の月日が流れた。14日からは節目を記念した企画展「函博コレクション」を開催し、未来に残したい珠玉の逸品を一堂に紹介する。
 同館のルーツは1879(明治12)年、開拓使函館仮博物場(旧函館博物館1号)が函館公園内で開場したことにさかのぼる。当時、同園内には北方民族の生活用具などを陳列した先住民族館や、市立函館図書館内に地学室などが存在していた。その中で函館出身の篤志家・岡田健蔵は、分散する施設の収蔵品を集めた総合的施設として、博物館の必要性を説いていた。
 残念ながら岡田の存命中に博物館は実現しなかったが、その遺志を継いだ財界人や研究者を主体に活動は継続。建築計画が発表された後も、財政難から思い通りに工事が進まないなどの困難を乗り越え、長い歳月を経て1966年、念願の総合博物館の開館に至った。
 数多くの関係者、市民の好意により、昭和期からまとまったコレクションが所蔵されるようになった。自然科学から人文科学まで、広い分野を対象とする国内でも類を見ない性格を持った博物館として、50年間愛されてきた。
 企画展は70万点にも及ぶ所蔵品の中から、コレクション(資料群)となっている資料を展示。館内全体が展示会場で、“Deepな函館”をテーマに、大きく①自然②美術・民族③歴史・考古―に分類している。
 自然に関しては、函館の植物研究発展に寄与した菅原繁蔵が樺太や函館山などで採集した植物標本が中心となる。愛用した調査道具類などの展示とともに、菅原の足跡をたどる。
 美術・民族では、博物館建設運動にも深く関わった堤清治郎が収集した刀のつばのコレクションや、アイヌ民族の衣服や装飾品など、色合いや文様の美しさを体感できる。
 歴史・考古では箱館戦争に関連し、鉄砲を時代順に並べたり、新撰組隊士の中島登がともに戦った仲間を描いた「戦友姿絵」の全場面を紹介している。また同館で最近見つかった、サイベ沢遺跡(桔梗町)の発掘調査風景を収めた映像フィルムを公開するスペースも設けるなど、存分に魅力を味わうことができる。
 同館学芸員の保科智治さんは「函館がルーツとなっている貴重な資料が多く、博物館の歴史の重みを感じながらディープな函館を見てほしい」を話している。
 8月28日までで、午前9時~午後4時半。入館料は一般200円、高校生・大学生100円、小学生・中学生50円。7月2、16両日の午後1時半からは企画展示解説セミナーも行う。
 問い合わせは同館(TEL0138・23・5480)へ。
http://www.ehako.com/news/news2016a/10355_index_msg.shtml

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